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公開番号
2025101499
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023218386
出願日
2023-12-25
発明の名称
多孔質炭素材料およびその製造方法
出願人
星和電機株式会社
代理人
弁理士法人あーく事務所
主分類
C01B
32/05 20170101AFI20250630BHJP(無機化学)
要約
【課題】電気二重層キャパシタの電極材料として優れた性能を発揮することができる共有結合性有機構造体およびその焼成体と、これらの製造方法を提供する。
【解決手段】2ヒドロキシ1,3,5-ベンゼントリカルボキシアルデヒドと、1,4-ジアミノベンゼンとの合成反応により、環状内に窒素を有する共有結合性有機構造体を合成する合成工程と、当該共有結合性有機構造体を600℃±30℃で焼成して、XPS分析による結合エネルギー396eV~404eVの間に、大きな二つのピークが形成され、結合エネルギーが高い側のピークよりも、結合エネルギーが低い側のピークが大きく形成される多孔質炭素材料を得る焼成工程と、を具備するも多孔質炭素材料の製造方法。この製造方法によって得られ、XPS分析によるグラファイト型窒素のピークよりも、ピリジン型窒素のピークが大きく形成され、略真球状に形成されてなる多孔質炭素材料。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
2ヒドロキシ1,3,5-ベンゼントリカルボキシアルデヒドと、1,4-ジアミノベンゼンとの合成反応により、環状内に窒素を有する共有結合性有機構造体を合成する合成工程と、
当該共有結合性有機構造体を600℃±30℃で焼成して、XPS分析による結合エネルギー396eV~404eVの間に、大きな二つのピークが形成され、結合エネルギーが高い側のピークよりも、結合エネルギーが低い側のピークが大きく形成される多孔質炭素材料を得る焼成工程と、を具備することを特徴とする多孔質炭素材料の製造方法。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
合成工程において、小粒径の共有結合性有機構造体を得る場合は低温とし、大粒径の共有結合性有機構造体を得る場合は高温とし、120℃~180℃の所望の温度で合成することで、所望の粒径の共有結合性有機構造体を得る請求項1に記載の多孔質炭素材料の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の多孔質炭素材料の製造方法によって得られる多孔質炭素材料であって、
XPS分析によるグラファイト型窒素のピークよりも、ピリジン型窒素のピークが大きく形成され、
略真球状に形成されてなる多孔質炭素材料。
【請求項4】
活物質としての前記多孔質炭素材料と、導電助剤としてのアセチレンブラックと、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂とを、8:1:1の重量比で混練し、錠剤成型機を用いて、13mmφディスク状の電極に成型し、この成型電極をチタンメッシュに圧着して、電極試験片を調製し、この電極試験片を作用極とし、Ag/AgClを参照電極とし、白金を対極とし、1M希硫酸を電解液として三電極法による三極セルを構成し、電極活物質重量あたり、50mA(50mA/gの電流密度)の一定電流を0~0.8Vまで充電し、そして0.8~0Vまで放電し、その放電時に流れた全電気量(ΔQ)、放電電圧ΔV、電極活物質体積から、(ΔQ/ΔV)/電極活物質体積で求められた体積比容量(C)が、158~186F/cm
3
となされた請求項3に記載の多孔質炭素材料。
【請求項5】
活物質としての前記多孔質炭素材料と、導電助剤としてのアセチレンブラックと、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂とを、8:1:1の重量比で混練し、錠剤成型機を用いて、13mmφディスク状の電極に成型し、この成型電極をチタンメッシュに圧着して、電極試験片を調製し、この電極試験片を作用極とし、Ag/AgClを参照電極とし、白金を対極とし、1M希硫酸を電解液として三電極法による三極セルを構成し、この多孔質炭素材料を作用極として作製した三極セルの電位を0.2~0.8Vまで1.0mV/secで掃引し、到達後、同じ掃引速度で0.8~0.2Vまで掃引し、0.7Vの酸化電流値に対して0.25~0.5Vの酸化電流値が大きく、0.7Vの還元電流値の絶対値に対して0.25~0.5Vの還元電流値の絶対値が大きくなされた請求項3に記載の多孔質炭素材料。
【請求項6】
掃引速度1.0mV/secで測定した際の、0.2~0.7Vの酸化電流値の積分値mA・Vに対する、0.7Vの酸化電流値を上回る酸化電流値の積分値の割合が、0.37となされた請求項5に記載の多孔質炭素材料。
【請求項7】
掃引速度1.0mV/secで測定した際の、0.2~0.7Vの還元電流値の絶対値の積分値mA・Vに対する、0.7Vの還元電流値の絶対値を上回る還元電流値の絶対値の積分値mA・Vの割合が、0.66となされた請求項5に記載の多孔質炭素材料。
【請求項8】
活物質としての前記多孔質炭素材料と、導電助剤としてのアセチレンブラックと、結着剤としてのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂とを、8:1:1の重量比で混練し、錠剤成型機を用いて、13mmφディスク状の電極に成型し、この成型電極をチタンメッシュに圧着して、電極試験片を調製し、この電極試験片を作用極とし、Ag/AgClを参照電極とし、白金を対極とし、1M希硫酸を電解液として三電極法による三極セルを構成し、電極活物質重量あたり、50mA (50mA/gの電流密度)の一定電流で、0~0.8Vまで充電し、0.8~0Vまで放電し、これを200サイクル繰り返す間は体積比容量が増加する請求項3に記載の多孔質炭素材料。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気二重層キャパシタの電極材料として優れた性能を発揮することができる多孔質炭素材料と、その製造方法とに関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、電気二重層キャパシタの分極性電極として、表面積が大きく導電性に優れている点から活性炭が用いられている(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-176043号公報
特開2011-233845号公報
特開2017-155120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、活性炭は、細孔が複雑に入り組んだ構造であるため、分極性電極として採用すると、高出力領域においては、電解質イオンのスムーズな出し入れが難しくなり、高出力領域における容量が低下する。
【0005】
このような活性炭に変わり、規則正しい細孔を形成することができる技術として、ホウ素含有化合物とアルコール類またはアルデヒド類の縮合物を熱処理して得られる共有結合性有機構造体の焼成体が提案されている(特許文献3参照)。
【0006】
しかし、電気二重層キャパシタ用に作製された炭素は、1nmを中心とするミクロ孔が豊富で、比表面積の大きな多孔質炭素が用いられている。比表面積の大きな炭素は、嵩密度が大きく、それを用いたキャパシタ電極では、セルの体積が大きくなるという不都合を生じる。 また、比表面積が少なすぎても、電荷を蓄えるサイトが存在しなくなり容量が発現しなくなるため、ある程度の比表面積も必要である。
【0007】
本発明は、係る実情に鑑みてなされたものであって、電気二重層キャパシタの電極材料として優れた性能を発揮することができる多孔質炭素材料と、その製造方法とを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明に係る多孔質炭素材料の製造方法は、2ヒドロキシ1,3,5-ベンゼントリカルボキシアルデヒドと、1,4-ジアミノベンゼンとの合成反応により、環状内に窒素を有する共有結合性有機構造体を合成する合成工程と、当該共有結合性有機構造体を600℃±30℃で焼成して、XPS分析による結合エネルギー396eV~404eVの間に、大きな二つのピークが形成され、結合エネルギーが高い側のピークよりも、結合エネルギーが低い側のピークが大きく形成される多孔質炭素材料を得る焼成工程と、を具備するものである。
【0009】
上記多孔質炭素材料の製造方法は、合成工程において、小粒径の共有結合性有機構造体を得る場合は低温とし、大粒径の共有結合性有機構造体を得る場合は高温とし、120℃~180℃の所望の温度で合成することで、所望の粒径の共有結合性有機構造体を得るものであってもよい。
【0010】
上記課題を解決するための本発明の多孔質炭素材料は、上記の多孔質炭素材料の製造方法によって得られる多孔質炭素材料であって、XPS分析によるグラファイト型窒素のピークよりも、ピリジン型窒素のピークが大きく形成され、略真球状に形成されてなるものである。
(【0011】以降は省略されています)
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