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公開番号
2025115918
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2024023256
出願日
2024-01-28
発明の名称
グラフェン前駆体およびそれを用いるグラフェンの製造方法
出願人
株式会社仁科マテリアル
代理人
主分類
C01B
32/19 20170101AFI20250731BHJP(無機化学)
要約
【課題】グラフェン前駆体およびグラフェンを、短時間で効率良く製造する方法を提供すること。
【解決手段】グラファイトを含む陽極、グラファイトを含んでいてもよい陰極、および電解質としてトリフルオロメタンスルホン酸の塩またはメタンスルホン酸の塩を含む電解質溶液を含む電気化学反応系に対し、電流を流すことで、グラフェンの前駆体を合成する。得られたグラフェン前駆体を加熱することでグラフェンを得られる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
: グラフェンの製造方法であって、次の工程を含むもの:
a.黒鉛シートを水系電解液に浸漬する工程。
b.黒鉛シートに貴な電位を印加する工程。
c.黒鉛シートの酸化および剥離を行う工程。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
: 請求項1において、水系電解液はトリフルオロメタンスルホン酸もしくはメタンスルホン酸およびその塩を含む電解液である。
【請求項3】
: 請求項1において、酸化および剥離後の生成物は単層にまで剥離したグラフェン前駆体を含み、500℃まで加熱することによってグラフェンを生成する。
発明の詳細な説明
【】
発明の名称
グラフェン前駆体およびそれを用いるグラフェンの製造方法
【0001】
発明の概要
本発明は、無機材料化学の分野に関するものであり、特に、グラフェンの製造方法に関するものである。グラフェンは、その高いキャリア移動度、熱伝導度、透明性などの物性から、エレクトロニクス分野などで幅広い応用が期待されているが、その製造において、従来の方法における課題や制約が存在していた。
続きを表示(約 1,400 文字)
【0002】
従来の技術
グラフェンの製造において、従来の方法として、グラファイト(黒鉛)を原料とした物理的な手法や酸化グラフェンを用いた方法が提案されてきた。しかし、これらの方法は効率的でなかったり、安全性に問題があったりするなどの課題が存在した。
【0003】
物理的な剥離
黒鉛を物理的な手法で剥離しようとする試みがあったが、収率が低く、効率が悪い。
【0004】
酸化グラフェンの還元
ほかのグラフェンの製造方法として、酸化グラフェンの還元による合成がある。酸化グラフェンは大量生産が可能であるが、酸化の程度によっては酸素を完全に除去できないなどグラフェンへの転化が難しく、欠陥などが多い低品質のものになりやすいといった欠点がある。また、合成時の安全性や廃液処理の問題がある。
【0005】
電気化学法
グラフェン前駆体となる酸化グラフェンの合成方法として電気化学法がある。こレは電気によって黒鉛を剥離する方法で、酸化グラフェンよりも酸素や欠陥が小ないという利点がある。電気化学法においては、硫酸や過塩素酸を電解質として使用する方法が提案された。しかし、以下のような課題が存在する。
【0006】
従来技術の電気化学法の問題点
従来の電気化学法では、電解質として硫酸、硫酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、テトラフルオロホウ酸、テトラフルオロホウ酸塩などが使用されていた。これらの電解質は電気化学的に安定であるが、硫酸は安価であるものの黒鉛の剥離性能が低いうえに塩の場合は溶解度が低い、過塩素酸およびその塩は爆発性があるなど、電気化学法において不利な面があった。
【0007】
発明の課題
本発明の課題は、グラフェンの製造方法における従来の課題を解決し、効率的で安全な方法を提供することである。
【0008】
発明の概要
本発明は、グラフェンの前駆体を製造するための新しい方法を提供するものである。本発明によれば、トリフルオロメタンスルホン酸またはメタンスルホン酸水溶液などの電解液に黒鉛を浸漬し、特定の電位を印加することで、酸化と剥離を同時に行う電気化学法が提案される。この方法では、電解液の再利用が可能であり、廃液が少なく、爆発の危険性が低い。さらに、電気化学的な条件の制御により生成物の物性を調整することが可能である。
【0009】
発明の具体的な実施例
本発明において、新しい電解質として、歪んだ四面体のイオンを使用する方法が提案される。特に、トリフルオロメタンスルホン酸およびメタンスルホン酸イオンが使用され、これらのイオンは硫酸イオンの一部をトリフルオロメチル基またはメチル基で置換したものであり、電気化学的に安定であるため、グラフェン前駆体の剥離が可能である。この方法により、グラフェン前駆体の効率的な製造が実現される。
【0010】
発明の効果
本発明により、グラフェン前駆体の製造方法が効率的かつ安全に行えるようになり、グラフェンの製造における課題を克服することができる。また、新たな電解質として歪んだ四面体のイオンを使用する方法により、電気化学法における選択肢が拡大し、産業化の可能性が高まる。
(【0011】以降は省略されています)
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