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公開番号
2025101571
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023218510
出願日
2023-12-25
発明の名称
炭酸ナトリウムの製造方法
出願人
株式会社アストム
代理人
弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類
C01D
7/18 20060101AFI20250630BHJP(無機化学)
要約
【課題】ソルベー法や塩化アンモニウム併産法等を用いた炭酸ナトリウムの製造方法における、炭酸水素ナトリウム生成時の副生成物である塩化アンモニウムについて、バイポーラ電気透析を用いて分解し、炭酸水素ナトリウムの生成反応に再利用できるアンモニア、及び高付加価値を有する塩酸を生成することにより、製造コストを低減した炭酸ナトリウムの製造方法を提供すること。
【解決手段】塩化ナトリウム、二酸化炭素、アンモニア及び水を反応させて生成する炭酸水素ナトリウムを前駆体として用いる炭酸ナトリウムの製造方法であって、前記炭酸水素ナトリウムの生成における副生成物である塩化アンモニウムをバイポーラ電気透析により分解し、アンモニアと塩酸を生成することを特徴とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
塩化ナトリウム、二酸化炭素、アンモニア及び水を反応させて生成する炭酸水素ナトリウムを前駆体として用いる炭酸ナトリウムの製造方法であって、前記炭酸水素ナトリウムの生成における副生成物である塩化アンモニウムをバイポーラ電気透析により分解し、アンモニアと塩酸を生成することを特徴とする炭酸ナトリウムの製造方法。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
前記バイポーラ電気透析が、カチオン交換層及びアニオン交換層を有するバイポーラ膜とアニオン交換膜が交互に積層された積層構造体における、前記バイポーラ膜のアニオン交換層と前記アニオン交換膜に挟まれた区画に前記塩化アンモニウムを含有する水溶液を供給することにより行われる請求項1に記載の炭酸ナトリウムの製造方法。
【請求項3】
前記塩化ナトリウムが、イオン交換樹脂による不純物塩を除去する精製処理を行った後に反応に用いられる場合において、前記塩酸を用いて、前記精製処理に使用したイオン交換樹脂の再生を行うことを含む請求項1または2に記載の炭酸ナトリウムの製造方法。
【請求項4】
ソルベー法、塩安併産法または部分塩安併産法において、請求項1または2に記載の炭酸ナトリウムの製造方法を組み合わせることにより、原料の使用量及び副生成物の生成量を需要に応じて調整して最適化する炭酸ナトリウムの生産管理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸水素ナトリウムを前駆体として用いる炭酸ナトリウムの製造方法において、前記炭酸水素ナトリウムの生成における副生成物である塩化アンモニウムをバイポーラ電気透析により分解し、アンモニアと塩酸を生成する炭酸ナトリウムの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
炭酸ナトリウムは、ガラス製造の原料として用いられると共に、せっけん、紙パルプ、化学薬品の製造に用いられており、さらに、食品添加物、洗濯用洗剤成分、医薬品成分等としても用いられていることから、産業上、重要な化学製品として知られている。
【0003】
従来の炭酸ナトリウムの製造方法としては、塩化ナトリウム、二酸化炭素、アンモニア及び水を反応させて炭酸水素ナトリウムを生成し、前記炭酸水素ナトリウムを前駆体として用いて炭酸ナトリウムを製造するソルベー法が知られている。ここで、前記ソルベー法は、アンモニアソーダ法とも呼ばれている。
【0004】
また、前記ソルベー法では、炭酸水素ナトリウム生成時の副生成物である塩化アンモニウムに水酸化カルシウムを加えることによりアンモニアを再生し、炭酸水素ナトリウムの生成反応に再利用していたが、塩化ナトリウムの利用率が7割程度に過ぎなかった。また、上記水酸化カルシウムは、炭酸カルシウム(CaCO
3
)を熱分解させて得た酸化カルシウムを利用して生成させるところ、この熱分解反応は高温炉での加熱が必要であり、エネルギー消費量が大きく、炭酸ナトリウムの製造コストを高める一因になっていた。さらにこの熱分解反応は二酸化炭素も生成するため、この二酸化炭素が上記炭酸水素ナトリウムを生成させるための二酸化炭素原料として利用されていた。
【0005】
こうしたことから、塩化ナトリウムの利用率を向上させることを目的として、前記塩化アンモニウムの再利用を行うことなく、そのまま取り出す塩安併産法も知られている。ここで、前記塩安併産法は、塩化アンモニウム併産法または塩安ソーダ法とも呼ばれている。さらに、原料の価格や副生成物の需要等の状況に応じて、前記ソルベー法と塩安併産法を併用する部分塩安併産法が用いられる場合もある。
【0006】
そして、前記塩化アンモニウム等のアンモニウム塩からアンモニアと酸を製造する方法として、得られた炭酸水素ナトリウムを濾過洗浄した洗浄液に消石灰を加え、蒸留分解法によりアンモニアを分離、回収したり、さらには、アンモニアを分離、回収後のアルカリ塩について、バイポーラ電気透析法を用いてアンモニアと酸を製造したりすることにより、環境上問題となっているアンモニウム塩含有排水の処理を解決し、過剰に副生されるアンモニウム塩を原料として再利用することによる経済メリットを得ることが知られている(特許文献1を参照)。しかし、電気透析槽にかける前にアルカリによる処理やアンモニアを蒸留分解する工程が必要であることから、製造コストの低減には限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平7-002514号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ソルベー法や塩化アンモニウム併産法等を用いた炭酸ナトリウムの製造方法における、炭酸水素ナトリウム生成時の副生成物である塩化アンモニウムについて、バイポーラ電気透析を用いて分解し、炭酸水素ナトリウムの生成反応に再利用できるアンモニア、及び高付加価値を有する塩酸を生成することにより、製造コストを低減した炭酸ナトリウムの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
さらに、炭酸水素ナトリウムの生成反応に用いる塩化ナトリウムは、前記反応に用いる前にイオン交換樹脂を用いて不純物塩を除去する精製処理を行う場合があり、この精製処理後の不純物塩が吸着したイオン交換樹脂の再生に前記塩酸を利用することができることからも、さらなる前記炭酸ナトリウムの製造コストを低減することが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、塩化ナトリウム、二酸化炭素、アンモニア及び水を反応させて生成する炭酸水素ナトリウムを前駆体として用いる炭酸ナトリウムの製造方法であって、前記炭酸水素ナトリウムの生成における副生成物である塩化アンモニウムをバイポーラ電気透析により分解し、アンモニアと塩酸を生成することを特徴とする炭酸ナトリウムの製造方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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