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公開番号2025119368
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-14
出願番号2024014232
出願日2024-02-01
発明の名称組成物、水素発生剤及び水素発生方法
出願人株式会社INPEX
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C01B 3/06 20060101AFI20250806BHJP(無機化学)
要約【課題】保管安定性に優れ、安全性を確保することができる水素発生剤に用いられる組成物を提供すること。当該組成物を含有する水素発生剤、及び水素発生剤を用いた水素発生方法を提供すること。
【解決手段】水素化金属及び水溶性の有機溶媒を含有する、組成物。当該組成物を含有する、水素発生剤。水素発生剤と、水と、を混合して第一の混合物を得る第一の混合工程と、第一の混合物を加熱し、水素を発生させる第一の加熱工程と、を含む、水素発生方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水素化金属及び水溶性の有機溶媒を含有する、組成物。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記水素化金属が水素化マグネシウムである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記有機溶媒が、多価アルコール化合物である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記有機溶媒が、グリセリンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物における金属塩の含有量が、前記組成物の全量を基準として40質量%以下である、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
ペースト状である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物を含有する、水素発生剤。
【請求項8】
請求項7に記載の水素発生剤と、水と、を混合して第一の混合物を得る第一の混合工程と、
前記第一の混合物を加熱し、水素を発生させる第一の加熱工程と、
を含む、水素発生方法。
【請求項9】
前記第一の混合工程において、前記水素発生剤をディスペンサーを用いて前記水と混合する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第一の加熱工程で発生した前記水素を燃料電池に供給して発電すると共に水と熱とを得る発電工程と、
前記発電工程において得られた前記水と、水素化マグネシウム及び水溶性の有機溶媒を含有する組成物を含む水素発生剤と、を混合して第二の混合物を得る第二の混合工程と、
前記第二の混合物を加熱し、水素を発生させる第二の加熱工程と、
を含み、
前記第二の加熱工程において、前記発電工程において得られた前記熱を利用する、請求項8に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物、水素発生剤及び水素発生方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
燃料電池自動車(Fuel Cell Vehicle。FCV)は、燃料電池内で水素と酸素とを反応させて発生する電気エネルギーを用いてモーターを回している。燃料電池の水素供給源としては、例えば、水素化金属と水とを反応させて水素を発生させる水素発生剤がある。従来の水素発生剤としては、例えば、水素発生剤の粉が水中に分散した懸濁液が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-177580号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水素化金属を水との懸濁液として水素発生剤とする場合、水素発生剤の保管中に水素発生剤の温度が上昇すると水素が発生する。そのため、水素発生剤が水素化金属と水との懸濁液である場合、保管安定性が低く、予期せぬ水素の発生により安全性に不安がある。
【0005】
そこで、本発明の一側面は、保管安定性に優れ、安全性を確保することができる水素発生剤に用いられる組成物を提供することを目的とする。また、本発明の他の側面は、当該組成物を含有する水素発生剤、及び水素発生剤を用いた水素発生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の[1]~[9]を含む。
[1] 水素化金属及び水溶性の有機溶媒を含有する、組成物。
[2] 前記水素化金属が水素化マグネシウムである、[1]に記載の組成物。
[3] 前記有機溶媒が、多価アルコールである、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] 前記有機溶媒が、グリセリンである、[1]~[3]のいずれか一つに記載の組成物。
[5] 前記組成物における金属塩の含有量が、前記組成物の全量を基準として40質量%以下である、[1]~[4]のいずれか一つに記載の組成物。
[6] ペースト状である、[1]~[5]のいずれか一つに記載の組成物。
[7] [1]~[6]のいずれか一つに記載の組成物を含有する、水素発生剤
[8] [7]に記載の水素発生剤と、水と、を混合して第一の混合物を得る第一の混合工程と、
前記第一の混合物を加熱し、水素を発生させる第一の加熱工程と、
を含む、水素発生方法。
[9] 前記第一の混合工程において、前記水素発生剤をディスペンサーを用いて前記水と混合する、[8]に記載の方法。
[10] 前記第一の加熱工程で発生した前記水素を燃料電池に供給して発電すると共に水と熱とを得る発電工程と、
前記発電工程において得られた前記水と、水素化マグネシウム及び水溶性の有機溶媒を含有する組成物を含む水素発生剤と、を混合して第二の混合物を得る第二の混合工程と、
前記第二の混合物を加熱し、水素を発生させる第二の加熱工程と、
を含み、
前記第二の加熱工程において、前記発電工程において得られた前記熱を利用する、[8]又は[9]に記載の方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、保管安定性に優れ、安全性を確保することができる水素発生剤に用いられる組成物を提供することが可能である。また、本発明によれば、当該組成物を含有する水素発生剤、及び水素発生剤を用いた水素発生方法を提供することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0009】
[組成物]
本発明の一実施形態は、水素化金属及び水溶性の有機溶媒を含有する組成物である。一実施形態に係る組成物によれば、保管安定性に優れ、安全性を確保することができる水素発生剤に用いられる組成物を提供することが可能である。
【0010】
この理由について、本発明は以下のように推察する。すなわち、水素化金属が水溶性の有機溶媒と混合されていることにより、水素化金属が有機溶媒に被覆された状態となる。これにより、水素化金属が空気中等に存在する微量の水分と接触しにくくなり、水素の発生を抑制できる。一方で、十分な量の水と組成物とを混合すると、有機溶媒が水溶性であることから、水素化金属を被覆していた有機溶媒は水に溶解し、水素化金属が水と接触することにより水素を発生させることができる。これらの理由により、本発明によれば、当該組成物により保管安定性に優れ、安全性を確保することができる水素発生剤が提供することが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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