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公開番号
2025125625
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-28
出願番号
2024021663
出願日
2024-02-16
発明の名称
リン酸バナジウムリチウムの製造方法
出願人
日本化学工業株式会社
代理人
弁理士法人あしたば国際特許事務所
主分類
C01B
25/45 20060101AFI20250821BHJP(無機化学)
要約
【課題】X線回折的に高純度なリン酸バナジウムリチウムを含有するリン酸バナジウムリチウム炭素複合体を工業的に有利に製造する方法を提供すること。
【解決手段】ナシコン(NASICON)構造を有するリン酸バナジウムリチウムの製造方法であって、五酸化バナジウム、リン酸及びグルコン酸を水溶媒に添加し、五酸化バナジウムの還元反応を行い、還元反応液を調製する第一工程と、該還元反応液にリチウム源を添加し、原料混合液を調製する第二工程と、該原料混合液を噴霧乾燥処理して反応前駆体を得る第三工程と、該反応前駆体を、不活性ガス雰囲気又は還元雰囲気で500~1300℃で焼成し、リン酸バナジウムリチウムを得る第四工程と、を含むことを特徴とするリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
ナシコン(NASICON)構造を有するリン酸バナジウムリチウムの製造方法であって、
五酸化バナジウム、リン酸及びグルコン酸を水溶媒に添加し、五酸化バナジウムの還元反応を行い、還元反応液を調製する第一工程と、
該還元反応液にリチウム源を添加し、原料混合液を調製する第二工程と、
該原料混合液を噴霧乾燥処理して反応前駆体を得る第三工程と、
該反応前駆体を、不活性ガス雰囲気又は還元雰囲気で500~1300℃で焼成し、リン酸バナジウムリチウムを得る第四工程と、
を含むことを特徴とするリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記第一工程における前記グルコン酸の添加量が、五酸化バナジウム中のV原子に対するグルコン酸中のC原子のモル比(C/V)で0.9~6.0であることを特徴とする請求項1に記載のリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
【請求項3】
前記第一工程における前記グルコン酸の添加量が、五酸化バナジウム中のV原子に対するグルコン酸中のC原子のモル比(C/V)で2.0~6.0であり、前記第二工程において、溶液状の原料混合液を得ることを特徴とする請求項1に記載のリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
【請求項4】
前記第一工程における前記グルコン酸の添加量が、五酸化バナジウム中のV原子に対するグルコン酸中のC原子のモル比(C/V)で0.9~1.9であり、前記第二工程において、スラリー状の原料混合液を得ることを特徴とする請求項1に記載のリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
【請求項5】
前記第二工程を行った後、前記スラリー状の原料混合液をメディアミルで湿式粉砕処理する湿式粉砕工程を含むことを特徴とする請求項4に記載のリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
【請求項6】
前記第一工程において、前記水溶媒中に、更に分散剤を添加して還元反応を行うことを特徴とする請求項4に記載のリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
【請求項7】
前記分散剤が、ポリカルボン酸系界面活性剤である請求項6に記載のリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
【請求項8】
前記第一工程において、還元反応を70℃未満で行うことを特徴とする請求項1に記載のリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
【請求項9】
前記第一工程において、更にMe源(MeはV以外の原子番号11以上の金属元素又は遷移金属元素を示す。)を還元反応液に含有させることを特徴とする請求項1に記載のリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
【請求項10】
前記Me源が、Ti源及びAl源から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項9に記載のリン酸バナジウムリチウムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム二次電池の正極材や電気化学キャパシタ等の正極材として有用なリン酸バナジウムリチウムの製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
携帯機器、ノート型パソコン、電気自動車、ハイブリッド自動車向けの電池としてリチウムイオン電池が活用されている。リチウムイオン電池は一般に容量、エネルギー密度に優れているとされ、現在その正極にはLiCoO
2
が主に使用されているが、Coの資源問題からLiMnO
2
、LiNiO
2、
Li-Ni-Mn-Co系などの開発も盛んに行われている。
【0003】
現在、さらなる代替材料としてLiFePO
4
が着目され各機関で研究開発が進んでいる。Feは資源的に優れ、これを用いたLiFePO
4
はエネルギー密度がやや低いものの、高温特性に優れていることから電動車両向けのリチウムイオン電池用正極材料として期待されている。
【0004】
しかし、LiFePO
4
は動作電圧がやや低く、Feの代わりにVを用いたナシコン(NASICON;Na Super Ionic Conductor)構造を有するリン酸バナジウムリチウム(Li
3
V
2
(PO
4
)
3
)が着目されている。
【0005】
本出願人らは先に、下記特許文献1で、リチウム源、5価又は4価のバナジウム化合物、リン源及び加熱分解により炭素が生じる導電性炭素材料源とを水溶媒中で混合して原料混合液を調製する第一工程と、該原料混合液を加熱して沈殿生成反応を行い、沈殿生成物を含む反応液を得る第二工程と、該沈殿生成物を含む反応液をメディアミルにより湿式粉砕処理して、粉砕処理物を含むスラリーを得る第三工程と、該粉砕処理物を含むスラリーを噴霧乾燥処理して、反応前駆体を得る第四工程と、該反応前駆体を不活性ガス雰囲気中又は還元雰囲気中で600~1300℃で焼成するリン酸バナジウムリチウム炭素複合体の製造方法を提案した。また、本出願人は下記特許文献2で、バナジウム化合物、リン源及び加熱分解により炭素が生じる導電性炭素材料源を水溶媒中で、好ましくは60~100℃で加熱処理して反応を行った後、加熱処理後の液に、更にリチウム源を添加して反応を行い、得られる反応液を噴霧乾燥して反応前駆体を得、該反応前駆体を不活性ガス雰囲気中又は還元雰囲気中で焼成してリン酸バナジウムリチウムを製造する方法等を提案した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2012/043367号パンフレット
特開2017-160107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
リン酸バナジウムリチウムは、高温においても安全性が高くなることから、自動車用途等のリチウム二次電池、全固体電池、電気化学キャパシタ等の正極材として注目されており、該化合物の実用化のため、工程の簡素化等により、いっそうの低コスト化が可能なリン酸バナジウムリチウムを製造する方法の開発が望まれる。
【0008】
すなわち、本発明の目的は、X線回折的に高純度なリン酸バナジウムリチウムを含有するリン酸バナジウムリチウムを工業的に有利に製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、上記特許文献1及び2のリン酸バナジウムリチウムの製造方法の工程を簡素化すべく検討する中で、反応前駆体の調製工程において、還元糖に代えて、グルコン酸を用いることにより、積極的に加熱処理を行うことなく五酸化バナジウムの還元反応を行うことができること等を見出し、本発明を完成させるに至った。。
【0010】
すなわち、本発明(1)は、ナシコン(NASICON)構造を有するリン酸バナジウムリチウムの製造方法であって、
五酸化バナジウム、リン酸及びグルコン酸を水溶媒に添加し、五酸化バナジウムの還元反応を行い、還元反応液を調製する第一工程と、
該還元反応液にリチウム源を添加し、原料混合液を調製する第二工程と、
該原料混合液を噴霧乾燥処理して反応前駆体を得る第三工程と、
該反応前駆体を、不活性ガス雰囲気又は還元雰囲気で500~1300℃で焼成し、リン酸バナジウムリチウムを得る第四工程と、
を含むことを特徴とするリン酸バナジウムリチウムの製造方法を提供するものである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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