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公開番号2025093230
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208845
出願日2023-12-11
発明の名称水素貯蔵システム
出願人株式会社豊田中央研究所
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C01B 3/00 20060101AFI20250616BHJP(無機化学)
要約【課題】吸蔵合金の劣化を抑制できる水素貯蔵システムを提供する。
【解決手段】水素貯蔵システム10は、水素を製造する水素製造部(水電解装置12)と、水素を貯蔵する吸蔵合金16Bと、吸蔵合金16Bが内側に収納されたハウジング16Aと、ハウジング16Aに設けられ水素製造部の側から製造された水素を含む供給ガスが送り込まれる第一開口部16A1と、ハウジング16Aに第一開口部16A1とは別に設けられ外側に供給ガスを送り出す第二開口部16A2と、を有する吸蔵タンク(MHタンク16)と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水素を製造する水素製造部と、
水素を貯蔵する吸蔵合金と、
前記吸蔵合金が内側に収納されたハウジングと、
前記ハウジングに設けられ前記水素製造部の側から製造された前記水素を含む供給ガスが送り込まれる第一開口部と、
前記ハウジングに前記第一開口部とは別に設けられ外側に前記供給ガスを送り出す第二開口部と、を有する吸蔵タンクと、
を備える、水素貯蔵システム。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記ハウジングは、筒状であり、
前記第一開口部は、筒状の前記ハウジングの軸方向における一端に設けられ、
前記第二開口部は、前記軸方向における他端に設けられる、
請求項1に記載の水素貯蔵システム。
【請求項3】
前記水素製造部と前記吸蔵タンクとの間に除湿器が設けられ、
前記除湿器と第二開口部との間に、前記第二開口部から送り出される前記供給ガスを前記除湿器に還流する還流配管が設けられる、
請求項1又は2に記載の水素貯蔵システム。
【請求項4】
吸蔵タンクの内側の供給ガス中の水分濃度を算出し、算出された水分濃度に応じて吸蔵タンクの内側の供給ガスを外側へ送り出す演算制御装置を備える、
請求項1又は2に記載の水素貯蔵システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水素貯蔵システムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、吸蔵タンクの水素吸蔵合金に吸蔵された水素を所定のタイミングで吸蔵タンクから水素利用機器に送り出す水素貯蔵システムが知られている。特許文献1では、吸蔵タンクの前段には、水素製造装置が設けられる。水素製造装置によって製造された水素を含む供給ガスは、吸蔵タンクに設けられた1つの開口部を経由して吸蔵タンクの内側に送り込まれる。送り込まれた供給ガス中の水素は、水素吸蔵合金の温度を低下させることによって、水素吸蔵合金に吸蔵される。
【0003】
また、特許文献1では、吸蔵タンクには、水素利用機器が接続される。水素吸蔵合金に吸蔵された水素は、水素吸蔵合金の温度を上昇させることによって、水素吸蔵合金から放出される。水素吸蔵合金から放出された水素は、同じ開口部を経由して水素利用機器に送り出される。以下、本明細書では、水素吸蔵合金を単に「吸蔵合金」とも称する場合がある。
【0004】
水素貯蔵システムでは、水素が吸蔵される場合、吸蔵タンクへの供給ガスに含まれる微量の水分によって、吸蔵合金が劣化することが知られている。吸蔵合金の劣化を抑制する手段として、特許文献1では、水素製造装置に除湿器が設けられる。すなわち、吸蔵タンクの前段に設けられた除湿器を用いて、供給ガスの露点温度(換言すると、露点)が下げられる。そして、供給ガスの含有水分量を下げることによって、吸蔵合金の劣化の抑制が図られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-173972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、本件開示者らは、水素が吸蔵される場合、吸蔵タンクの内側で供給ガスに含まれる水分の濃度が上昇することに伴って、吸蔵合金の劣化がより進行することに着目した。そして、水分濃度の上昇を抑制することによって吸蔵合金の劣化を抑制する、という新たな知見に基づき本開示を案出した。この点、特許文献1には、本件開示のように水分濃度の上昇を抑制することによって吸蔵合金の劣化を抑制するという技術思想は開示されていない。
【0007】
本開示は、上記した問題に着目して為されたものであって、吸蔵合金の劣化を抑制できる水素貯蔵システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一態様に係る水素貯蔵システムは、水素を製造する水素製造部と、水素を貯蔵する吸蔵合金と、前記吸蔵合金が内側に収納されたハウジングと、前記ハウジングに設けられ前記水素製造部の側から製造された前記水素を含む供給ガスが送り込まれる第一開口部と、前記ハウジングに前記第一開口部とは別に設けられ外側に前記供給ガスを送り出す第二開口部と、を有する吸蔵タンクと、を備える。
【0009】
第一態様では、吸蔵タンクに、供給ガスの送り込み用の第一開口部とは別に、供給ガスの送り出し用の第二開口部が設けられる。入口の第一開口部から送り込まれる供給ガスは、吸蔵タンクのハウジングの内側を流れると共に、出口の第二開口部から送り出される。すなわち、第一開口部は、吸蔵合金に向かう水素を含む供給ガスの入口である。第二開口部は、吸蔵合金の周囲を流れた後の供給ガスの出口である。
【0010】
このため、第一開口部とは別に、第二開口部からハウジングの外側に供給ガスを送り出すことが可能になる。結果、例えば吸蔵タンクに供給ガスの出口が設けられることなく第一開口部のみが設けられる場合と比べ、水素吸蔵の際、ハウジングの内側における供給ガスの滞留を低減できる。このため、吸蔵タンクの内側において供給ガスに含まれる水分が水素吸蔵に伴って濃縮することが緩和されるので、吸蔵合金の劣化を抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

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