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公開番号2025095836
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023212160
出願日2023-12-15
発明の名称無機ナノシート複合体、及び無機ナノシート複合体の製造方法
出願人学校法人福岡工業大学
代理人個人
主分類C01G 55/00 20060101AFI20250619BHJP(無機化学)
要約【課題】比較的容易な製造法により得られ、所定の特性を複合体に付与可能な金属錯体を含む無機ナノシート複合体、及び無機ナノシート複合体の製造方法を提供する。
【解決手段】無機ナノシート複合体は、複数の単分散無機ナノシートと、単体の金属イオン及びアンモニウムカチオンを除くカチオン種とを含み、複数の単分散無機ナノシートが積層したナノシート積層型ナノファイバーにおける単分散無機ナノシート間にカチオン種が位置し、単分散無機ナノシートのイオン交換容量に対するカチオン種の当量比が、ナノシート積層型ナノファイバーが形成される範囲の当量比である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数の単分散無機ナノシートと、
単体の金属イオン及びアンモニウムカチオンを除くカチオン種と
を含み、
前記複数の単分散無機ナノシートが積層したナノシート積層型ナノファイバーにおける単分散無機ナノシート間に前記カチオン種が位置し、
前記単分散無機ナノシートのイオン交換容量に対する前記カチオン種の当量比が、前記ナノシート積層型ナノファイバーが形成される範囲の当量比である無機ナノシート複合体。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記当量比が所定の当量比以上である場合、前記ナノシート積層型ナノファイバーの集積体が含まれる請求項1に記載の無機ナノシート複合体。
【請求項3】
前記単分散無機ナノシートが、層状金属カルコゲン化物、層状金属酸化物、層状金属オキシハロゲン化物、層状金属リン酸塩、粘土鉱物若しくは層状ケイ酸塩、及び層状複水酸化物からなる群から選択され、
前記カチオン種が、金属錯体、金属クラスターイオン、分子性イオン、及び高分子電解質からなる群から選択される請求項1に記載の無機ナノシート複合体。
【請求項4】
前記無機ナノシート複合体が、可視光応答光触媒用の無機ナノシート複合体である請求項1に記載の無機ナノシート複合体。
【請求項5】
アンモニウム塩と、金属アルコキシドと、溶媒とを混合した混合溶液を調製する工程と、
前記混合溶液を還流して合成される単分散無機ナノシートのコロイド溶液を調製する工程と、
単体の金属イオン及びアンモニウムカチオンを除くカチオン種を含む水溶液と前記コロイド溶液とを混合することで無機ナノシート複合体を形成する工程と
を備え、
複数の単分散無機ナノシートが積層したナノシート積層型ナノファイバーにおける各単分散無機ナノシート間に前記カチオン種が位置し、
前記単分散無機ナノシートのイオン交換容量に対する前記カチオン種の当量比が、前記ナノシート積層型ナノファイバーが形成される範囲の当量比である無機ナノシート複合体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無機ナノシート複合体、及び無機ナノシート複合体の製造方法に関する。特に、本発明は、カチオン種を含む無機ナノシート複合体、及び無機ナノシート複合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、積層している複数の無機ナノシートから構成される紐状構造を有する無機ナノシート積層構造体が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載の無機ナノシート積層構造体を得る際には、まずボトムアップ法により、原料溶液から実質的に粒径及び形状が均一な無機ナノシートが得られ、粒径分布の非常に狭い無機ナノシートを得ることができる。その後、濃縮する等の方法で無機ナノシート間に引力を作用させることで紐状構造を形成可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-42584号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に記載の無機ナノシート積層構造体の製造においては、所定のアンモニウム塩と所定の金属アルコキシドとを混合した後に還流した後、濃縮する等の方法で無機ナノシートの紐状構造を形成可能である。ただし、特許文献1に記載の無機ナノシート積層構造体の製造は、ある程度限定的な条件下での製造法を要する。また、特許文献1に記載の無機ナノシート積層構造体に、無機ナノシート積層構造体を構成する無機ナノシートとは異なる特性を付与することは容易ではなかった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、比較的容易な製造法により得られ、所定の特性を無機ナノシート複合体に付与可能なカチオン種を含む無機ナノシート複合体、及び無機ナノシート複合体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するため、複数の単分散無機ナノシートと、単体の金属イオン及びアンモニウムカチオンを除くカチオン種とを含み、複数の単分散無機ナノシートが積層したナノシート積層型ナノファイバーにおける単分散無機ナノシート間にカチオン種が位置し、単分散無機ナノシートのイオン交換容量に対するカチオン種の当量比が、ナノシート積層型ナノファイバーが形成される範囲の当量比である無機ナノシート複合体が提供される。
【0007】
また、上記無機ナノシート複合体において、当量比が所定の当量比以上である場合、ナノシート積層型ナノファイバーの集積体が含まれていてもよい。また、上記無機ナノシート複合体において、単分散無機ナノシートが、層状金属カルコゲン化物、層状金属酸化物、層状金属オキシハロゲン化物、層状金属リン酸塩、粘土鉱物若しくは層状ケイ酸塩、及び層状複水酸化物からなる群から選択され、カチオン種が、金属錯体、金属クラスターイオン、分子性イオン、及び高分子電解質からなる群から選択されてもよい。更に、上記無機ナノシート複合体が、可視光応答光触媒用の無機ナノシート複合体であってもよい。
【0008】
また、本発明は上記目的を達成するため、アンモニウム塩と、金属アルコキシドと、溶媒とを混合した混合溶液を調製する工程と、混合溶液を還流して合成される単分散無機ナノシートのコロイド溶液を調製する工程と、単体の金属イオン及びアンモニウムカチオンを除くカチオン種を含む水溶液とコロイド溶液とを混合することで無機ナノシート複合体を形成する工程とを備え、複数の単分散無機ナノシートが積層したナノシート積層型ナノファイバーにおける各単分散無機ナノシート間にカチオン種が位置し、単分散無機ナノシートのイオン交換容量に対するカチオン種の当量比が、ナノシート積層型ナノファイバーが形成される範囲の当量比である無機ナノシート複合体の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る無機ナノシート複合体、及び無機ナノシート複合体の製造方法によれば、比較的容易な製造法により得られ、所定の特性を無機ナノシート複合体に付与可能なカチオン種を含む無機ナノシート複合体、及び無機ナノシート複合体の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実験例1~実験例14に係るサンプルの目視による観察結果の図である。
実験例1~実験例14に係るサンプルのクロスニコル観察の図である。
従来の無機ナノシートが均一に分散したサンプルの偏光顕微鏡観察の図である。
実験例1~実験例14に係るサンプルの偏光顕微鏡観察の図である。
チタニアナノシートのUV-vis測定と検量線の図である。
ルテニウム錯体水溶液のUV-vis測定と検量線の図である。
ルテニウムチタニアナノシート複合体([Ru(bpy)


2+
-mNS)のUV-vis測定である。
FM観察の図である。
実験例1、実験例6、実験例7、実験例8、実験例9、実験例10、実験例13、及び実験例14に係るサンプルの共焦点レーザー顕微鏡観察の図である。
実験例1~実験例14に係るサンプルの小角/広角X線散乱測定の図である。
ルテニウムチタニアナノシート複合体([Ru(bpy)


2+
-mNS)の概念図である。
実験例4、実験例7、及び実験例13に係るサンプルのTEM像である。
実験例2に係るサンプルのAFM像である。
ナノシート積層型ナノファイバーの概要図である。
洗浄後サンプルの観察の結果を示す図である。
実験例9における各サンプルの小角/広角X線散乱測定の結果を示す図である。
各種金属錯体とチタニアナノシート(mNS)とが複合した無機ナノシート複合体の目視観察及びクロスニコル観察の結果の図である。
各種金属錯体とチタニアナノシート(mNS)とが複合した無機ナノシート複合体による積層ナノファイバーのSAXS/WAXS測定の結果を実験例9の結果と比較して示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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