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公開番号
2025085866
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-06
出願番号
2023199539
出願日
2023-11-27
発明の名称
鱗片状ベーマイト造粒体及びその製造方法
出願人
河合石灰工業株式会社
代理人
個人
主分類
C01F
7/02 20220101AFI20250530BHJP(無機化学)
要約
【課題】嵩が低いため樹脂等の母材と混合し易く、また、充填された樹脂等の母材中で造粒体が解れ、鱗片状ベーマイトが一次粒子として容易に分散することができる鱗片状ベーマイト造粒体及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の鱗片状ベーマイト造粒体は、鱗片状ベーマイトがバインダーである無機粒子で造粒化されており、熱重量分析において、100℃における重量減少率を0wt%とし、30℃/minの昇温速度で加熱した際に100℃~400℃の重量減少率が1.1wt%以下である。鱗片状ベーマイト造粒体の製造方法は、鱗片状ベーマイトとバインダーである無機粒子を含む懸濁液を撹拌造粒して鱗片状ベーマイト造粒体を得る工程と、該鱗片状ベーマイト造粒体を乾燥する工程と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
鱗片状ベーマイトがバインダーである無機粒子で造粒化された鱗片状ベーマイト造粒体であって、熱重量分析において、100℃における重量減少率を0wt%とし、30℃/minの昇温速度で加熱した際に100℃~400℃の重量減少率が1.1wt%以下であることを特徴とする鱗片状ベーマイト造粒体。
続きを表示(約 810 文字)
【請求項2】
タップ密度が0.20g/cm
3
以上であることを特徴とする請求項1に記載の鱗片状ベーマイト造粒体。
【請求項3】
鱗片状ベーマイトの一次粒子のサイズが1μm~20μmであることを特徴とする請求項1に記載の鱗片状ベーマイト造粒体。
【請求項4】
鱗片状ベーマイトの一次粒子のアスペクト比が10~100であることを特徴とする請求項1に記載の鱗片状ベーマイト造粒体。
【請求項5】
バインダーである無機粒子の鱗片状ベーマイトに対する割合が0.5wt%~5.0wt%であることを特徴とする請求項1に記載の鱗片状ベーマイト造粒体。
【請求項6】
バインダーである無機粒子の一次粒子のサイズが10nm~200nmであることを特徴とする請求項1に記載の鱗片状ベーマイト造粒体。
【請求項7】
バインダーである無機粒子がアルミナ水和物と非晶質シリカのいずれか1以上であることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の鱗片状ベーマイト造粒体。
【請求項8】
バインダーである無機粒子が水酸化アルミニウム、擬ベーマイト、シリカナノ粒子から選ばれたいずれか1以上であることを特徴とする請求項7に記載の鱗片状ベーマイト造粒体。
【請求項9】
鱗片状ベーマイトとバインダーである無機粒子を含む懸濁液を撹拌造粒して鱗片状ベーマイト造粒体を得る工程と、該鱗片状ベーマイト造粒体を乾燥する工程と、を含むことを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の鱗片状ベーマイト造粒体の製造方法。
【請求項10】
前記造粒工程において、無機粒子を含む懸濁液を噴霧して造粒することを特徴とする請求項9に記載の鱗片状ベーマイト造粒体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、嵩が低いため樹脂等の母材への供給安定性がある上、樹脂等の母材中で造粒体が解れ、鱗片状ベーマイトの一次粒子として容易に分散する、バインダーである無機粒子で造粒化された鱗片状ベーマイト造粒体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
アルミナ一水和物(AlOOH)のベーマイトは、汎用性が高く、充填剤として補強材、難燃剤、光輝材、耐火材、増粘剤などに利用され、また、触媒担体、電気伝導フィラー母材、耐火物、高純度アルミナ用の原料、易焼結性アルミナ用の原料、蛍光材料用の原料などに利用されている。ベーマイトは形態を制御して製造することができるため、ベーマイトの結晶には立方体状、針状、六角板状、円盤状、平板状、薄片状、鱗片状など種々の形状があり、六角板状、円盤状、平板状、薄片状、鱗片状は包括的に板状と呼ばれることがある。しかし、アスペクト比(粒子の長径/粒子の厚み)が大きい形状、例えば、薄片状、鱗片状等のベーマイトの一次粒子は嵩が高いため、流動性の悪い、舞いやすい粉末である。そのため、溶媒や樹脂等の母材と混合しづらく、またハンドリング性が良くない、という課題がある。より具体的には、溶媒に添加したときに粉体が液面に浮きやすく、溶媒となじむのに時間がかかるという課題や樹脂との混練機(例えば、押出成形機)への供給速度が遅いため、生産性を上げることが困難でかつ充填量を高め難いという課題を挙げられる。
【0003】
従来、粉状、粒状、塊状の物質の嵩を低くする技術の提案がある。例えば、水酸化アルミニウムと、水酸化ナトリウム、水酸化ナトリウムと炭酸ナトリウムの混合物及び水酸化ナトリウムとリン酸ナトリウムの混合物から選ばれるいずれか1種の添加剤と、を含む水懸濁液を撹拌しながら水熱処理することで、タップ密度0.22g/cm
3
以上の嵩の低い鱗片状ベーマイト凝集体が得られることが開示されている(特許文献1)。また、フィラーの嵩密度を高め、樹脂組成物を調製する際のフィラーの供給安定性および供給精度を向上させる技術として、フィラーと、結着剤と、分散剤を含み、該フィラーの嵩密度が、0.01kg/L~1kg/Lであり、該結着剤が、水溶性ポリマーを含み、該フィラーの含有割合が、該フィラーと該結着剤と該分散剤との合計量100重量部に対して、80重量部~99.9重量部である嵩の低いフィラー造粒物が開示されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023―106713号公報
特開2023―032657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の特許文献1に開示の鱗片状ベーマイト凝集体は、結晶同士の凝集が強く、充填された樹脂等の母材中で凝集が解れた鱗片状ベーマイトの一次粒子として分散・配向できず、鱗片状ベーマイトの異方性形状の特徴を活かせないという課題がある。また、上記の特許文献2に開示のフィラー造粒物は有機系バインダーを使用しているため耐候性が低く、樹脂混合時にガスが発生し、押出機のベント孔から樹脂が噴き出すおそれがあるという課題がある。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、嵩が低いため樹脂等の母材と混合し易く、また、充填された樹脂等の母材中で造粒体が解れ、鱗片状ベーマイトが一次粒子として容易に分散することができる鱗片状ベーマイト造粒体及びその製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の発明者等は鋭意検討し、本発明に想到した。すなわち、請求項1に記載の発明は、鱗片状ベーマイトがバインダーである無機粒子で造粒化された鱗片状ベーマイト造粒体であって、熱重量分析において、100℃における重量減少率を0wt%とし、30℃/minの昇温速度で加熱した際に100℃~400℃の重量減少率が1.1wt%以下であることを特徴とする鱗片状ベーマイト造粒体に関する。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、タップ密度が0.20g/cm
3
以上でもよい。請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、鱗片状ベーマイトの一次粒子のサイズが1μm~20μmでもよい。請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、鱗片状ベーマイトの一次粒子のアスペクト比が10~100でもよい。請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、バインダーである無機粒子の鱗片状ベーマイトに対する割合が0.5wt%~5.0wt%でもよい。
請求項6に記載に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、バインダーである無機粒子の一次粒子のサイズが10nm~200nmでもよい。
【0009】
請求項7に記載の発明は、請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の発明において、バインダーである無機粒子がアルミナ水和物と非晶質シリカのいずれか1以上でもよい。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、バインダーである無機粒子が水酸化アルミニウム、擬ベーマイト、シリカナノ粒子から選ばれたいずれか1以上でもよい。
【0010】
請求項9に記載の発明は、鱗片状ベーマイトとバインダーである無機粒子を含む懸濁液を撹拌造粒して鱗片状ベーマイト造粒体を得る工程と、該鱗片状ベーマイト造粒体を乾燥する工程と、を含む請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の鱗片状ベーマイト造粒体の製造方法に関する。請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、造粒工程において無機粒子を含む懸濁液を噴霧して造粒してもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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