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公開番号
2025088695
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2024090681
出願日
2024-06-04
発明の名称
リサイクル酸化チタンの製造方法
出願人
テイカ株式会社
代理人
弁理士法人せとうち国際特許事務所
主分類
C01G
23/047 20060101AFI20250604BHJP(無機化学)
要約
【課題】酸化チタンを含有する樹脂組成物から、粉体色調が良好であり、一次粒子径が一定範囲にあり、不純物である遷移金属含有量が少なく、塗料色調が良好であり、かつ隠蔽率も高いリサイクル酸化チタンを得ることのできるリサイクル酸化チタンの製造方法を提供する。
【解決手段】酸化チタンを含有する樹脂組成物を550~1000℃で過熱水蒸気処理するリサイクル酸化チタンの製造方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
酸化チタンを含有する樹脂組成物を550~1000℃で過熱水蒸気処理することを特徴とするリサイクル酸化チタンの製造方法。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記過熱水蒸気処理の前または後に酸で洗浄する請求項1に記載のリサイクル酸化チタンの製造方法。
【請求項3】
前記過熱水蒸気処理後に粉砕する請求項1又は2に記載のリサイクル酸化チタンの製造方法。
【請求項4】
酸化チタンを含有する樹脂組成物からリサイクルされてなるリサイクル酸化チタンであって、粉体色調のL値が50以上であり、かつTEMによるD50が0.18μm以上0.31μm以下であるリサイクル酸化チタン。
【請求項5】
酸に溶解しない遷移金属含有量の合計が1.0質量%以下である請求項4に記載のリサイクル酸化チタン。
【請求項6】
前記リサイクル酸化チタンをペレット状に成型した粉体ペレットの波長420nmにおける反射率が85%以上である請求項4又は5に記載のリサイクル酸化チタン。
【請求項7】
前記リサイクル酸化チタンと煮亜麻仁油を含有する塗膜のLab表色系における塗料色調のL値が85以上であり、かつb値が4.3以下である請求項4又は5に記載のリサイクル酸化チタン。
【請求項8】
前記リサイクル酸化チタンと煮亜麻仁油を含有する塗膜のLab表色系における塗料色調のL値が93.5以上であり、かつ隠蔽率試験の隠蔽率が99.5%以上である請求項4又は5に記載のリサイクル酸化チタン。
【請求項9】
酸化チタンを含有する樹脂組成物からリサイクルされてなるリサイクル酸化チタンであって、粉体色調のL値が50以上であり、かつTEMによるD10が0.29μm以下であるリサイクル酸化チタン。
【請求項10】
酸化チタンを含有する樹脂組成物からリサイクルされてなるリサイクル酸化チタンであって、粉体色調のL値が50以上であり、かつTEMによるD90が0.71μm以下であるリサイクル酸化チタン。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化チタンを含有する樹脂組成物を処理することによるリサイクル酸化チタンの製造方法及びそれにより得られるリサイクル酸化チタンに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題や廃棄物問題が契機となり、市場で消費された製品を回収して再資源化する要求が世界的に高まっている。ここで、酸化チタンは、白色顔料として多くの製品に使用されていることから、当該酸化チタンを回収してリサイクル酸化チタンとして再資源化する試みがなされている。
【0003】
例えば、特許文献1には、インキ用再生二酸化チタン顔料の原料を準備する工程1と、前記原料を温度400℃~800℃で焼成し、得られた焼成物からインキ用再生二酸化チタン顔料を調製する工程2とを有し、前記工程1における原料は、二酸化チタン顔料を含むプラスチックフィルム印刷物の廃棄物であり、前記プラスチックフィルム印刷物は、プラスチックフィルム基材の少なくとも片面にインキ塗膜が形成されたものであり、該インキ塗膜は、二酸化チタンからなる白色顔料を含む白色インキにより形成された白色インキ層と、白色インキ以外の着色顔料を含む着色インキにより形成された着色インキ層とを有し、且つ、前記白色インキ層の、二酸化チタン以外の固形分に対する二酸化チタンの質量比率が、0.1~6であり、さらに、前記プラスチックフィルム基材の厚さが、10~60μmであることを特徴とするインキ用再生二酸化チタン顔料の製造方法が記載されている。
【0004】
特許文献2には、酸化チタン含有プラスチックを酸素含有雰囲気中で800~1000℃で加熱処理して酸化チタン含有プラスチック中に含有される有機物成分を燃焼させるとともに、酸化チタン含有プラスチック中に含有される酸化チタン成分をアナターゼ型となし、得られたアナターゼ型酸化チタンを含有する燃焼残渣を硫酸法による酸化チタンの製造原料として再利用して酸化チタンを回収することを特徴とする酸化チタン含有プラスチック中の酸化チタンの回収方法が記載されている。
【0005】
また、特許文献3には、炭酸カルシウムおよび二酸化チタンを含む塩化ビニル系樹脂廃材を、破砕後、加熱・脱塩化水素処理し、残渣を水性液により洗浄した後、燃焼・処理し、その残渣を二酸化チタンとして回収することを特徴とする二酸化チタンの回収方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第7232375号
特開2001-253713号公報
特許第4628721号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これら特許文献1~3は、酸化チタンを回収することを目的とするものであるが、いずれも大気雰囲気下において焼成した後に酸化チタンを回収する方法である。本発明者らの検討により、当該大気雰囲気下で焼成する方法では、一定温度に設定したとしても燃焼反応であるため反応熱が生じ、酸化チタンが焼結して肥大化するおそれがあることが分かった。肥大化した酸化チタンは、光散乱が低下し、隠蔽率と白色度が低下してしまうため、リサイクル酸化チタンとして再資源化するには品質に課題があった。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、酸化チタンを含有する樹脂組成物から、粉体色調が良好であり、一次粒子径が一定範囲にあり、不純物である遷移金属含有量が少なく、塗料色調が良好であり、かつ隠蔽率も高いリサイクル酸化チタンを得ることのできるリサイクル酸化チタンの製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らが鋭意検討した結果、酸化チタンを含有する樹脂組成物を一定温度範囲で過熱水蒸気処理するリサイクル酸化チタンの製造方法によって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明は、
[1]酸化チタンを含有する樹脂組成物を550~1000℃で過熱水蒸気処理することを特徴とするリサイクル酸化チタンの製造方法;
[2]前記過熱水蒸気処理の前または後に酸で洗浄する[1]のリサイクル酸化チタンの製造方法;
[3]前記過熱水蒸気処理後に粉砕する[1]又は[2]のリサイクル酸化チタンの製造方法;
[4]酸化チタンを含有する樹脂組成物からリサイクルされてなるリサイクル酸化チタンであって、粉体色調のL値が50以上であり、かつTEMによるD50が0.18μm以上0.31μm以下であるリサイクル酸化チタン;
[5]酸に溶解しない遷移金属含有量の合計が1.0質量%以下である[4]のリサイクル酸化チタン;
[6]前記リサイクル酸化チタンをペレット状に成型した粉体ペレットの波長420nmにおける反射率が85%以上である[4]又は[5]のリサイクル酸化チタン;
[7]前記リサイクル酸化チタンと煮亜麻仁油を含有する塗膜のLab表色系における塗料色調のL値が85以上であり、かつb値が4.3以下である[4]~[6]のいずれかのリサイクル酸化チタン;
[8]前記リサイクル酸化チタンと煮亜麻仁油を含有する塗膜のLab表色系における塗料色調のL値が93.5以上であり、かつ隠蔽率試験の隠蔽率が99.5%以上である[4]~[7]のいずれかのリサイクル酸化チタン;
[9]酸化チタンを含有する樹脂組成物からリサイクルされてなるリサイクル酸化チタンであって、粉体色調のL値が50以上であり、かつTEMによるD10が0.29μm以下であるリサイクル酸化チタン;
[10]酸化チタンを含有する樹脂組成物からリサイクルされてなるリサイクル酸化チタンであって、粉体色調のL値が50以上であり、かつTEMによるD90が0.71μm以下であるリサイクル酸化チタン;
[11]酸化チタンを含有する樹脂組成物からリサイクルされてなるリサイクル酸化チタンであって、粉体色調のL値が50以上であり、かつTEMによるD90とD10の差が0.46μm以下であるリサイクル酸化チタン;
[12][4]~[11]のいずれかのリサイクル酸化チタンを含むインキ;
に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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