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公開番号2024136530
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023047673
出願日2023-03-24
発明の名称圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類B41J 2/14 20060101AFI20240927BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】圧電体の破損を抑制できる圧電アクチュエータを提供する。
【解決手段】開口部7を有する基板1、振動板2、下部電極3、圧電体4、上部電極5を有する圧電アクチュエータである。積層方向から見たときに、開口部、振動板、下部電極、圧電体及び上部電極が全て重なる領域を活性領域とする。下部電極は、活性領域において、第1厚さt1となる第1領域(1)と、第1厚さt1よりも厚い第2厚さt2となる第2領域(2)とを有する。第2領域における振動板から上部電極までの積層方向の距離を距離t3としたとき、第1領域は、振動板から上部電極までの積層方向の距離が、距離t3よりも小さい距離t4となる領域を含む。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
開口部を有する基板と、
前記基板の一の面上に、前記開口部を含む領域に形成された振動板と、
前記一の面に垂直な方向を第1の方向としたとき、前記振動板上であって前記基板と反対側の面に、前記第1の方向から見た前記開口部の内側の領域の少なくとも一部に形成された下部電極と、
前記下部電極上に形成された圧電体と、
前記圧電体上に形成された上部電極と、を有する圧電アクチュエータであって、
前記第1の方向から見たときに、前記開口部、前記振動板、前記下部電極、前記圧電体及び前記上部電極が全て重なる領域を活性領域としたとき、
前記下部電極は、前記活性領域において第1厚さt1となる第1領域と、前記第1の方向から見たときに少なくとも一部が前記活性領域に含まれるように設けられ、前記第1厚さt1よりも厚い第2厚さt2となる第2領域と、を有し、
前記第2領域における前記振動板から前記上部電極までの前記第1の方向の距離を、距離t3としたとき、
前記第1領域は、前記振動板から前記上部電極までの前記第1の方向の距離が、前記距離t3よりも小さい距離t4となる領域を含む
ことを特徴とする圧電アクチュエータ。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第2領域における前記振動板から前記上部電極までの前記第1の方向の距離t3は、前記活性領域の他の領域における前記振動板から前記上部電極までの前記第1の方向の距離よりも大きい
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項3】
前記上部電極及び前記圧電体は、前記第1の方向に沿った断面をみたときに、前記活性領域において前記第1領域及び前記第2領域を包含するように設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項4】
前記圧電体は、前記第1の方向に沿った断面をみたときに、前記開口部の内側であり前記第1領域及び前記第2領域を包含する領域よりも外側の領域に該圧電体の側面部を有し、
前記圧電体の前記側面部は、前記上部電極で被覆されている
ことを特徴とする請求項3に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項5】
前記圧電体は、前記第1の方向に沿った断面を見たときに、前記第2領域の一部および前記第1領域と前記第1の方向に重なるように設けられ、
前記上部電極は、前記第2領域の一部に形成された前記圧電体と、当該上部電極の端部とが前記第1の方向で重なるように形成されているとともに、前記第1領域に形成された部分と、前記第2領域に形成された部分とが連結して形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項6】
前記圧電体は、前記第1の方向に沿った断面を見たときに、前記第2領域に該圧電体の側面部が形成され、
前記側面部は、前記上部電極が形成されない
ことを特徴とする請求項5に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項7】
前記第1の方向から見たときに、前記下部電極、前記圧電体及び前記上部電極は、少なくとも一部が、前記開口部の端部において前記開口部の内側から外側に向かって形成されており、
前記開口部の端部の少なくとも一部は、前記第2領域内にある
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項8】
前記第2領域における前記下部電極と前記圧電体との間に低誘電体層が形成されており、
前記低誘電体層の誘電率は、前記圧電体の誘電率よりも低い
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項9】
前記第2領域における前記上部電極と前記圧電体との間に低誘電体層が形成されており、
前記低誘電体層の誘電率は、前記圧電体の誘電率よりも低い
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
【請求項10】
前記距離t3と前記距離t4との差(t3-t4)は、前記第2厚さt2と前記第1厚さt1との差(t2-t1)よりも小さい(t3-t4<t2-t1)
ことを特徴とする請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電アクチュエータ、液体吐出ヘッド及び液体吐出装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
圧電素子を有する圧電アクチュエータを利用して圧力室内の液体をノズルから吐出する液体吐出ヘッドが知られている。圧電素子は、例えば下部電極、圧電体、上部電極を積層させて構成することが知られている。
【0003】
このような圧電アクチュエータでは、開口部を有する基板上に振動板と圧電素子が形成されており、上部電極と下部電極の間に電圧を加えることで、圧電体を電気的に駆動させ、振動板が変位する。圧電体はピエゾなどとも称される。上部電極と下部電極の間に電圧をかけることで、圧電体中の結晶に歪みが生じ、圧電体が変形する。駆動時は、圧電体や振動板などに応力が発生し、応力が集中する箇所に破損が生じやすい。
【0004】
圧電体(圧電体層などとも称する)に応力が集中する箇所としては、例えば、電圧がかかって変位する箇所(活性部などとも称する)と、電圧がかからない場所(非活性部などとも称する)との境界が挙げられる。この他にも、液室(開口部)が開いている箇所と開いていない箇所との境界などが挙げられる。
【0005】
特許文献1では、活性部と対向する箇所の一部で、下部電極の厚みを大きくしている。特許文献1によれば、耐久性を向上させることができるとしている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、一部の下部電極の厚みを大きくしているため、下部電極と上部電極の間の距離が局所的に近くなり、電界強度が上昇する。このため、絶縁破壊による故障リスクが増加する。従来技術では、応力集中を抑制して故障を抑制することと、絶縁破壊による故障を抑制することを両立できていなかった。
【0007】
そこで本発明は、圧電体の破損を抑制できる圧電アクチュエータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の圧電アクチュエータは、
開口部を有する基板と、
前記基板の一の面上に、前記開口部を含む領域に形成された振動板と、
前記一の面に垂直な方向を第1の方向としたとき、前記振動板上であって前記基板と反対側の面に、前記第1の方向から見た前記開口部の内側の領域の少なくとも一部に形成された下部電極と、
前記下部電極上に形成された圧電体と、
前記圧電体上に形成された上部電極と、を有する圧電アクチュエータであって、
前記第1の方向から見たときに、前記開口部、前記振動板、前記下部電極、前記圧電体及び前記上部電極が全て重なる領域を活性領域としたとき、
前記下部電極は、前記活性領域において第1厚さt1となる第1領域と、前記第1の方向から見たときに少なくとも一部が前記活性領域に含まれるように設けられ、前記第1厚さt1よりも厚い第2厚さt2となる第2領域と、を有し、
前記第2領域における前記振動板から前記上部電極までの前記第1の方向の距離を、距離t3としたとき、
前記第1領域は、前記振動板から前記上部電極までの前記第1の方向の距離が、前記距離t3よりも小さい距離t4となる領域を含む
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、圧電体の破損を抑制できる圧電アクチュエータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に係る圧電アクチュエータの一例を説明するための断面概略図(A)~(C)である。
比較例1~3に係る圧電アクチュエータを説明するための断面概略図(A)~(C)である。
実施例1~3に係る圧電アクチュエータを説明するための断面概略図(A)~(C)である。
下部電極の形状の一例を説明するための断面概略図(A)及び(B)である。
下部電極の厚肉部の配置例を説明するための平面概略図(A)~(E)である。
実施例4を説明するための断面概略図(A)及び平面概略図(B)である。
実施例5を説明するための断面概略図(A)及び(B)である。
実施例6を説明するための断面概略図(A)及び(B)である。
実施例2、5、6の詳細例を説明するための断面概略図である。
実施例1の詳細例を説明するための断面概略図である。
実施例3の詳細例を説明するための断面概略図である。
隆起部を説明するための断面概略図(A)及び(B)である。
実施例7、8を説明するための断面概略図(A)及び(B)である。
実施例9を説明するための断面概略図(A1)及び平面概略図(A2)並びに実施例10を説明するための断面概略図(B1)及び平面概略図(B2)である。
本発明に係る液体吐出装置の一例を示す斜視概略図である。
本発明に係る液体吐出装置の一例を示す側面概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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