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公開番号
2024174342
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-17
出願番号
2023092118
出願日
2023-06-05
発明の名称
液体吐出ヘッド及び液体を吐出する装置
出願人
株式会社リコー
代理人
個人
主分類
B41J
2/14 20060101AFI20241210BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約
【課題】ノズル密度の低下を抑制しつつ、クロストークの影響を抑制する。
【解決手段】複数のノズル2にそれぞれ連通する複数の個別流路4ごとにアクチュエータがそれぞれ設けられ、複数の個別流路のノズル形成壁110と対向する側に位置する複数の個別流路の各開口部4aに面する共通流路3を備えた液体吐出ヘッド1であって、共通流路内には、着目ノズル2Sに隣接する複数の隣接ノズルのうちの一部の隣接ノズル2Bの個別流路4Bの開口部と着目ノズルの個別流路4Sの開口部との間に、当該開口部間の第一液内圧力伝搬経路長LBを、他の隣接ノズル2Aの個別流路4Aの開口部と着目ノズルの個別流路の開口部との間の第二液内圧力伝搬経路長LAよりも長くする迂回用部材121aが配置され、経路長LBと経路長LAとの差が所定の経路長差ΔLである。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
液体を吐出する複数のノズルと、
前記複数のノズルにそれぞれ連通する複数の個別流路と、
前記複数の個別流路ごとにそれぞれ設けられる複数のアクチュエータと、
前記複数の個別流路のノズル形成壁と対向する側に位置する該複数の個別流路の各開口部に面する共通流路とを備え、
前記アクチュエータを駆動して前記個別流路内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドであって、
前記共通流路内には、着目ノズルに隣接する複数の隣接ノズルのうちの一部の隣接ノズルに対応する個別流路の開口部と該着目ノズルに対応する個別流路の開口部との間に、当該開口部間の第一液内圧力伝搬経路長を、前記複数の隣接ノズルのうちの他の隣接ノズルに対応する個別流路の開口部と前記着目ノズルに対応する個別流路の開口部との間の第二液内圧力伝搬経路長よりも長くする迂回用部材が配置され、
前記第一液内圧力伝搬経路長と前記第二液内圧力伝搬経路長との差が所定の経路長差になるように構成されている、ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
前記所定の経路長差ΔLは、前記個別流路の共振周期をTcとし、前記共通流路内の液体中を伝搬する圧力伝搬速度をCとしたとき、下記の式(1)を満たすように設定される、ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
TIFF
2024174342000005.tif
7
166
ただし、nは自然数である。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
前記迂回用部材は、前記他の隣接ノズルに対応する個別流路の開口部と前記着目ノズルに対応する個別流路の開口部との間には配置されていない、ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項4】
請求項3に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
前記第二液内圧力伝搬経路長LAは、前記個別流路の共振周期をTcとし、前記共通流路内の液体中を伝搬する圧力伝搬速度をCとしたとき、下記の式(2)を満たすように設定される、ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
TIFF
2024174342000006.tif
7
166
ただし、nは自然数である。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
前記複数のノズルは、ヘッド長手方向に対して平行に延びる複数のノズル列を構成するように配置され、
前記迂回用部材は、前記複数のノズル列それぞれのノズル列内における前記着目ノズル及び前記一部の隣接ノズルにそれぞれ対応する個別流路の開口部の間を通って、前記複数のノズル列を直線状に横切るように配置される直線状壁部によって構成されている、ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項6】
請求項5に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
前記共通流路へ液体を供給する液体供給口は前記ヘッド長手方向に対して直交するヘッド短手方向の一端側に設けられ、
前記共通流路から液体を排出する液体排出口は前記ヘッド短手方向の他端側に設けられている、ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
前記共通流路における前記複数の個別流路の開口部と対向する側にはダンパ部材が設けられている、ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項8】
請求項7に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
前記開口部と前記ダンパ部材との最小距離が、隣接する2つの個別流路における前記開口部の最小中心間距離以下である、ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドにおいて、
前記迂回用部材の高さは750[μm]以上である、ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の液体吐出ヘッドを備えることを特徴とする液体を吐出する装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体吐出ヘッド及び液体を吐出する装置に関するものである。
続きを表示(約 3,200 文字)
【0002】
従来、液体を吐出する複数のノズルと、複数のノズルにそれぞれ連通する複数の個別流路と、複数の個別流路ごとにそれぞれ設けられる複数のアクチュエータと、複数の個別流路のノズル形成壁と対向する側に位置する複数の個別流路の各開口部に面する共通流路とを備える液体吐出ヘッドが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、複数のノズル及びアクチュエータが形成されたノズルプレート(ノズル形成壁)と、前記複数のノズルにそれぞれ連通する複数の円筒状の個別流路が形成された基板と、ダンパ部材とを備える液体吐出ヘッドが開示されている。アクチュエータは、ノズルと同心の円環形状に形成され、各個別流路内の液体を加圧するように駆動する。ダンパ部材は、ノズルプレートが設けられる基板の面とは反対側の面に設けられる弾性部材であり、各個別流路と同じ内径をもつ円筒状の複数のダンパ室がそれぞれ各個別流路と対向して設けられている。共通流路は、ダンパ部材の各ダンパ室を介して各個別流路に連通している。各個別流路内で生じるアクチュエータ駆動による液体の圧力波は、ダンパ部材の弾性変形によって吸収され、これにより、圧力波が他の個別流路に伝搬するクロストークの影響が抑制される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数の個別流路の各ノズル形成壁のそれぞれにアクチュエータが設けられる液体吐出ヘッドにおいて、従来の構成によれば、クロストークの影響を抑制できる反面、単位面積当たりのノズル数を増やす(ノズル密度を高める)ことが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、液体を吐出する複数のノズルと、前記複数のノズルにそれぞれ連通する複数の個別流路と、前記複数の個別流路ごとにそれぞれ設けられる複数のアクチュエータと、前記複数の個別流路のノズル形成壁と対向する側に位置する該複数の個別流路の各開口部に面する共通流路とを備え、前記アクチュエータを駆動して前記個別流路内の液体を前記ノズルから吐出させる液体吐出ヘッドであって、前記共通流路内には、着目ノズルに隣接する複数の隣接ノズルのうちの一部の隣接ノズルに対応する個別流路の開口部と該着目ノズルに対応する個別流路の開口部との間に、当該開口部間の第一液内圧力伝搬経路長を、前記複数の隣接ノズルのうちの他の隣接ノズルに対応する個別流路の開口部と前記着目ノズルに対応する個別流路の開口部との間の第二液内圧力伝搬経路長よりも長くする迂回用部材が配置され、前記第一液内圧力伝搬経路長と前記第二液内圧力伝搬経路長との差が所定の経路長差になるように構成されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、複数の個別流路の各ノズル形成壁のそれぞれにアクチュエータが設けられる液体吐出ヘッドにおいて、ノズル密度の低下を抑制しつつ、クロストークの影響を抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態における液体吐出ヘッドの内部構造を模式的に示す平面図であり、C-C'断面の断面図。
同液体吐出ヘッドの内部構造を模式的に示す正面図であり、A-A'断面の断面図。
同液体吐出ヘッドの内部構造を模式的に示す側面図であり、B-B'断面の断面図。
同液体吐出ヘッドの内部構造を模式的に示す正面図であり、D-D'断面の断面図。
同液体吐出ヘッドの内部構造を模式的に示す側面図であり、E-E'断面の断面図。
同液体吐出ヘッドの内部構造を模式的に示す側面図であり、F-F'断面の断面図。
同液体吐出ヘッドにおける1つの個別流路の周辺を示す拡大断面図。
変形例に係る液体吐出ヘッドの内部構造を模式的に示す平面図であり、C-C'断面の断面図。
変形例に係る液体吐出ヘッドの内部構造を模式的に示す側面図であり、B-B'断面の断面図。
(a)は、比較例において、クロストーク圧力なしの場合とクロストーク圧力ありの場合とについて、着目ノズルの個別流路内に生じる圧力変動を比較したグラフ。(b)は、実施形態において、クロストーク圧力なしの場合とクロストーク圧力ありの場合とについて、着目ノズルの個別流路内に生じる圧力変動を比較したグラフ。
(a)は、アクチュエータがノズル板上に配置された例を示す説明図。(b)は、アクチュエータがノズル板内に配置された例を示す説明図。(c)は、アクチュエータがノズル板の近傍に配置された例を示す説明図。
実施形態における印刷装置の概略説明図。
同印刷装置のヘッドユニットの一例の平面説明図。
他の印刷装置の要部平面説明図。
本例の印刷装置の要部側面説明図。
本例の液体吐出ユニットの要部平面説明図。
本例の液体吐出ユニットの正面説明図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を、液体を吐出する装置に設けられる液体吐出ヘッドに適用した一実施形態について説明する。
なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0009】
本実施形態における液体吐出ヘッドは、ノズルを有するノズル板に設けられるアクチュエータにより個別流路の圧力を変動させることにより個別流路内の液体をノズルから吐出するノズル板振動方式の液体吐出ヘッドである。ノズル板振動方式は、一般的なユニモルフ型ピエゾヘッド(個別流路のノズルに連通する連通口を有する壁部(ノズル形成壁)に対向する面を振動させて液体を吐出するもの)に比べて小さい力で液滴が飛ばせるという特徴があり、アクチュエータの省電力化を図ることができる。
【0010】
ノズル密度を高くすると電圧印加のための配線をレイアウトするスペースが限られ、基板表面での配線構築が困難となる。基板内に配線や駆動回路を構築することで、ノズル密度が高い構成でも、配線をレイアウトすることができる。一般に、アクチュエータとして用いられる圧電素子の材料として、圧電特性の高さから、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)が広く利用されている。ただし、配線や駆動回路が構築された基板上に圧電膜を成膜する場合、PZTの成膜・結晶化温度は600℃以上を要することから、圧電素子の材料としてPZTを用いると、基板内の駆動回路とその配線が高温に耐えられなくなる。そのため、基板内に配線や駆動回路を構築する構成では、圧電材料としては、PZTよりも成膜温度の低い圧電材料が求められ、PZTに比べ圧電特性の低い材料を選択することを余儀なくされる。しかしながら、上述したノズル板振動方式は、一般的なユニモルフ型ピエゾヘッドに比べ小さい力で液滴が飛ばせるという特徴があるため、PZTに比べ圧電特性の低い材料を選択しても、良好に液体を吐出することが可能である。よって、非鉛材料など成膜・結晶化温度は低いがパワーの小さい圧電材料でも良好に液体を吐出することができる。これにより、基板内に配線や駆動回路を構築することができ、高密度化が可能となる。さらに、ノズル板振動方式は、個別流路の容積を小さくできることから、ヘッドの小型化も可能となる。
(【0011】以降は省略されています)
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