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公開番号2024133853
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023043848
出願日2023-03-20
発明の名称建設機械
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人開知
主分類F16H 57/04 20100101AFI20240926BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】歯車装置のケーシング内に貯留されている潤滑油中の異物を検出する検出器として機能する構成体のメンテナンス性向上が可能である建設機械を提供する。
【解決手段】建設機械1は、回転駆動源31の動力を伝達する歯車装置として減速装置32を備える。減速装置32は、ケーシング40に着脱可能に取り付けられ潤滑油中の磁性体の異物を吸着可能な吸着体51を含む。吸着体51は、ケーシングの内部に潤滑油が貯留されるときの油面Fよりも高い位置でケーシング40に取り付けられている。減速装置32は、歯車機構34、35、36のうち第1キャリア35cに設けられ、第1キャリア35cの回転に伴い油面Fよりも低い位置と高い位置との間を移動するよう構成された供給部材61を有する。供給部材61は、油面Fよりも低い位置から高い位置への移動によりケーシング40内に貯留されている潤滑油の一部を吸着体51に供給する構成である。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
回転駆動源の動力を伝達する歯車装置を備え、
前記歯車装置は、
前記回転駆動源の回転を伝達する複数の回転部材と、
前記複数の回転部材を収容すると共に、前記複数の回転部材を潤滑するための潤滑油を貯留可能であるケーシングと、
前記ケーシングに着脱可能に取り付けられ、潤滑油中に含まれる磁性体の異物を吸着可能な吸着体とを含む建設機械において、
前記吸着体は、前記ケーシングの内部において潤滑油が貯留される油面よりも高い位置に取り付けられ、
前記歯車装置は、前記複数の回転部材のうちの1つである第1回転部材に設けられ、前記第1回転部材の回転に伴い前記油面よりも低い位置と高い位置との間を移動するように構成された供給部材を有し、
前記供給部材は、前記油面よりも低い位置から高い位置への移動によって前記ケーシングの内部に貯留される潤滑油の一部を前記吸着体に対して供給するように構成されている
ことを特徴とする建設機械。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
請求項1に記載の建設機械において、
前記吸着体と前記供給部材は、前記歯車装置の軸方向における位置が重なるように配置され、
前記供給部材は、前記第1回転部材における径方向外側の端面又は軸方向一方側の側面に設けられて突起状に形成され、
前記供給部材は、前記第1回転部材の回転に伴い回転することによって前記ケーシングの内部に貯留される潤滑油を掻き上げるように構成されている
ことを特徴とする建設機械。
【請求項3】
請求項1に記載の建設機械において、
前記供給部材は、前記第1回転部材の回転方向に開口する開口部を有し、前記油面よりも低い位置から高い位置への移動によって前記ケーシングの内部に貯留される潤滑油の一部を前記開口部から汲み上げるように構成されている
ことを特徴とする建設機械。
【請求項4】
請求項1に記載の建設機械において、
前記歯車装置は、太陽歯車と遊星歯車とキャリアとを有する遊星歯車機構を含み、
前記第1回転部材は、前記遊星歯車機構の前記キャリアである
ことを特徴とする建設機械。
【請求項5】
請求項1に記載の建設機械において、
前記歯車装置は、前記吸着体に隣接した位置で前記ケーシングの内周面側に取り付けられた案内部材を更に含み、
前記案内部材は、前記案内部材に付着した潤滑油の油滴を前記吸着体に案内するように構成されている
ことを特徴とする建設機械。
【請求項6】
請求項5に記載の建設機械において、
前記案内部材は、前記吸着体に近づくにつれて下方に位置するように傾斜する張出部又は溝を有している
ことを特徴とする建設機械。
【請求項7】
請求項1に記載の建設機械において、
前記吸着体は、潤滑油中に含まれる異物を検出する検出器の一部を構成するものであり、
前記吸着体を含む前記検出器が前記ケーシングに着脱可能に取り付けられている
ことを特徴とする建設機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に係り、さらに詳しくは、回転駆動源の回転を伝達する歯車装置を備えた建設機械に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
油圧ショベルやホイールローダなどの建設機械には、油圧モータ等の回転駆動源の回転を伝達する歯車装置として減速装置を搭載しているものがある。減速装置は、歯車や軸受等の構成部品をケーシング内に収容しており、ケーシング内には歯車や軸受等を潤滑するための潤滑油を封入している。減速装置では、歯車等の構成部品の摩耗により生じた金属粉や破損片等の異物が潤滑油に混入することがある。潤滑油中に異物が混入すると、歯車や軸受、オイルシール等に損傷を与えることが懸念される。
【0003】
そのような懸念に対して、減速装置のケーシング内に封入されている潤滑油中に混入した異物を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載のギヤボックスの異常警報装置においては、ギヤボックス内に生じた金属粉を検出するチップ検知器がギヤボックスのケース底部からオイル溜まり中に突出するように設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭63-67467号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のギヤボックスのように、潤滑油中に混入した異物(磁性体)を検出可能なセンサ(チップ検知器)が減速装置のケース底部からオイル溜まり中に突出するように取り付けられている場合には、当該センサの保守や点検を行うとき、センサをケースから取り外す前にケース内に貯留されているオイルを抜く必要がある。この手間の分、メンテナンスの工数が増えるので、センサのメンテナンスの容易性が求められている。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、歯車装置のケーシング内に貯留されている潤滑油中に含まれる異物を検出する検出器として機能する構成体のメンテナンス性向上が可能である建設機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいる。その一例を挙げるならば、回転駆動源の動力を伝達する歯車装置を備え、前記歯車装置は、前記回転駆動源の回転を伝達する複数の回転部材と、前記複数の回転部材を収容すると共に前記複数の回転部材を潤滑するための潤滑油を貯留可能であるケーシングと、前記ケーシングに着脱可能に取り付けられ、潤滑油中に含まれる磁性体の異物を吸着可能な吸着体とを含む建設機械において、前記吸着体は、前記ケーシングの内部において潤滑油が貯留される油面よりも高い位置に取り付けられ、前記歯車装置は、前記複数の回転部材のうちの1つである第1回転部材に設けられ、前記第1回転部材の回転に伴い前記油面よりも低い位置と高い位置との間を移動するように構成された供給部材を有し、前記供給部材は、前記油面よりも低い位置から高い位置への移動によって前記ケーシングの内部に貯留される潤滑油の一部を前記吸着体に対して供給するように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、吸着体がケーシング内の油面よりも高い位置でケーシングに取り付けられるので、当該吸着体のメンテナンスの際にケーシング内の潤滑油を抜く手順が不要となり、当該吸着体のメンテナンス性が向上する。また、歯車装置の第1回転部材に設けた供給部材が油面よりも低い位置から高い位置への移動によってケーシング内の潤滑油を吸着体に供給する構成なので、吸着体を油面よりも高い位置に取り付けても潤滑油中の異物の検出が可能となる。
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1の実施形態に係る建設機械としての油圧ショベルを示す外観図である。
図1に示す第1の実施形態に係る建設機械をII-II矢視から見た縦断面図である。
図2に示す第1の実施形態に係る建設機械の減速装置をIII-III矢視から見た模式的な横断面図である。
図3に示す異物検出センサと第1キャリア上の供給部材との位置関係を減速装置の軸方向に直交する方向から見た模式図である。
本発明の第2の実施形態に係る建設機械の減速装置を図2に示す減速装置の縦断面図と同様な矢視から見た縦断面図である。
図5に示す第2の実施形態に係る建設機械の減速装置における案内板の構造の第1例を示す斜視図である。
図5に示す第2の実施形態に係る建設機械の減速装置における案内板の構造の第2例を示す斜視図である。
図5に示す第2の実施形態に係る建設機械の減速装置における異物検出センサと案内板の位置関係を拡大した状態で示す模式図である。
本発明の第3の実施形態に係る建設機械の減速装置を図3に示す減速装置の横断面図と同様な矢視から見た概略横断面図である。
本発明の第4の実施形態の変形例に係る建設機械の減速装置を図3に示す減速装置の横断面図と同様な矢視から見た概略横断面図である。
第4の実施形態の変形例に係る建設機械の減速装置を図3に示す減速装置の横断面図と同様な矢視から見た概略横断面図である。
【0010】
本発明の第3の実施形態に係る建設機械の減速装置を図2に示す減速装置の縦断面図と同様な矢視から見た縦断面図である。
本発明の第5の実施形態に係る建設機械の減速装置を図2に示す減速装置の縦断面図と同様な矢視から見た縦断面図である。
図12に示す第5の実施形態に係る建設機械の減速装置における第2遊星歯車機構の第2キャリアを示す概略斜視図である。
本発明の第6の実施形態に係る建設機械が利用する複数のコンピュータのネットワークを示す構成図である。
図14に示すネットワークのサーバが行う減速装置の潤滑油の診断処理の手順の一例を示すフローチャートである。
第6の実施形態に係る建設機械の異物検出センサによる稼働時間に対する潤滑油中の異物の検出量の変化の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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