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公開番号2024131886
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042405
出願日2023-03-16
発明の名称サケ類に含まれる色素を発色させる方法及び、発色したサケ類食品の製造方法
出願人マルハニチロ株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A22C 25/00 20060101AFI20240920BHJP(屠殺;肉処理;家禽または魚の処理)
要約【課題】洗浄しない、又は洗浄時間が短くても、喫食したときに良好な食味であり、且つサケ類の身を効果的に赤く発色させる発色方法を提供する。
【解決手段】本発明は、未加熱状態のサケ類を、食塩1.0~10.0質量%、重曹1.0~5.0質量%、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を合計で0.1~4.0質量%含有する水溶液と接触させる、サケ類に含まれる色素を発色させる方法である。水溶液のpHが8.5以上11.0以下であることが好ましい。未加熱状態のサケ類を前記水溶液と5分~30分接触させることも好ましい。サケ類が加熱用であることが好ましい。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
未加熱状態のサケ類を、食塩1.0~10.0質量%、重曹1.0~5.0質量%、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を合計で0.1~4.0質量%含有する水溶液と接触させる、サケ類に含まれる色素を発色させる方法。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
水溶液のpHが8.5以上11.0以下である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
未加熱状態のサケ類を前記水溶液と5分~30分接触させる、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記サケ類と前記水溶液とを接触させた後に、水で洗浄せずに、もしくは、流水または溜め水で30秒以下の時間で洗浄し、次いで冷凍する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記のサケ類が加熱用である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
未加熱状態のサケ類を、食塩1.0~10.0質量%、重曹1.0~5.0質量%、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を合計で0.1~4.0質量%含有する水溶液と接触させる、発色したサケ類食品の製造方法。
【請求項7】
サケ類に含まれる色素を発色させるための浸漬剤であって、食塩1.0~10.0質量%、重曹1.0~5.0質量%、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を合計で0.1~4.0質量%含有する水溶液である、浸漬剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、サケ類に含まれる色素を発色させる方法及び、発色したサケ類食品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
サケ類は、魚介類の中でも、各種の料理に広く用いられ、消費量の多い魚である。サケ類の身はカロチノイド系色素を含有しており、通常はオレンジないし赤みがかった色をしている。未加熱状態においても、加熱した状態においても、サケ類は、赤色系の色味が鮮やかであることが、需要者に対する大きなアピールポイントとなっている。
【0003】
特許文献1には、カロチノイド系色素を有する魚介類をアルカリ水溶液中に浸漬させて赤色に発色させる技術が記載されている。特許文献1に記載の技術では、30分間の流水により水洗して発色剤を除去して喫食している(段落〔0016〕)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-007075号公報
【発明の概要】
【0005】
近年のコスト低減や工数の低減の観点から、魚介類に係る浸漬処理等の所定の処理液と接触させた後の水洗処理は、食品安全上の基準値を満たすレベルとすることを前提に、省略或いは短時間化する要求がある。この点に関し、本発明者が検討したところ、特許文献1で用いた発色用浸漬液は、短い処理時間であっても、処理後の洗浄を行わないか又は洗浄時間が短い場合には、不自然な風味や苦味を感じてしまうという問題があった。
【0006】
したがって、本発明の課題は、短時間でサケ類の色素を発色させるだけでなく、アルカリ溶液とサケ類との接触処理後に洗浄しない、或いは洗浄時間がごく短時間であっても異味や苦味が抑制される、サケ類に含まれる色素を発色させる方法及び、発色したサケ類食品の製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明者は、上記課題を鋭意検討した結果、驚くべきことに、所定のアルカリ剤とともに、食塩と重曹を組み合わせて用いることで、上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
本発明は上記知見に基づくものであり、未加熱状態のサケ類を、食塩1.0~10.0質量%、重曹1.0~5.0質量%、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を合計で0.1~4.0質量%含有する水溶液と接触させる、サケ類に含まれる色素を発色させる方法を提供するものである。
【0009】
また本発明は未加熱状態のサケ類を、食塩1.0~10.0質量%、重曹1.0~5.0質量%、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を合計で0.1~4.0質量%含有する水溶液と接触させる、発色したサケ類食品の製造方法を提供するものである。
【0010】
また本発明は、サケ類に含まれる色素を発色させるための浸漬剤であって、食塩1.0~10.0質量%、重曹1.0~5.0質量%、炭酸カリウム及び炭酸ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を合計で0.1~4.0質量%含有する水溶液である、浸漬剤を提供するものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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