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公開番号2024171014
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023087848
出願日2023-05-29
発明の名称気密評価方法および該気密評価方法に使用される気密評価システムならびに評価用気体放出装置
出願人積水ハウス株式会社
代理人弁理士法人あーく事務所
主分類G01M 3/20 20060101AFI20241204BHJP(測定;試験)
要約【課題】気密評価対象空間の気密評価を容易に行うことを可能にする気密評価方法および該気密評価方法に使用される気密評価システムならびに評価用気体放出装置を提供する。
【解決手段】間仕切壁1の内部空間2に臭気発生装置4を設置し、該臭気発生装置4から間仕切壁1の内部空間2に臭気ガスを放出させる評価用気体放出ステップと、この評価用気体放出ステップの後、臭気発生装置4から間仕切壁1の内部空間2への臭気ガスの放出を停止した状態で、居住空間5において臭気センサ8によって臭気ガスの濃度を測定する測定ステップとを備える。臭気ガスの濃度を測定することにより、間仕切壁1の内部空間2の気密性が十分に得られているか否かを判定することができ、当該内部空間2の気密評価を容易に行うことが可能になる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
気密評価対象空間の気密評価方法であって、
前記気密評価対象空間に評価用気体放出装置を設置し、該評価用気体放出装置から前記気密評価対象空間に評価用気体を放出させる評価用気体放出ステップと、
前記評価用気体放出ステップの後、前記気密評価対象空間に隣接する空間における前記評価用気体の濃度を測定する測定ステップと、を実施することを特徴とする気密評価方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1記載の気密評価方法において、
前記評価用気体は臭い分子を含んだ臭気ガスであり、
前記測定ステップでは、前記気密評価対象空間に隣接する前記空間において、臭気センサにより前記臭気ガスの濃度を測定することを特徴とする気密評価方法。
【請求項3】
請求項1または2記載の気密評価方法において、
前記評価用気体放出ステップでは、前記評価用気体放出装置から前記気密評価対象空間への前記評価用気体の放出を所定期間実施した後、当該評価用気体の放出を停止し、
前記測定ステップでは、前記気密評価対象空間に隣接する前記空間において測定された前記評価用気体の濃度が所定値を超えるか否かを判定し、その判定結果に応じて前記気密評価対象空間の気密評価を行うことを特徴とする気密評価方法。
【請求項4】
請求項1または2記載の気密評価方法において、
前記評価用気体放出装置は、磁力の作用によって、前記気密評価対象空間に前記評価用気体を放出させる状態と、前記気密評価対象空間への前記評価用気体の放出を停止させる状態とが切り替え可能となっており、
前記評価用気体放出ステップでは、前記気密評価対象空間に隣接する前記空間から前記評価用気体放出装置にN極およびS極のうち一方の磁力を作用させて当該気密評価対象空間に前記評価用気体を放出させる状態とし、その後、
前記気密評価対象空間に隣接する前記空間から前記評価用気体放出装置にN極およびS極のうち他方の磁力を作用させて当該気密評価対象空間への前記評価用気体の放出を停止させる状態とすることを特徴とする気密評価方法。
【請求項5】
請求項1または2記載の気密評価方法に使用される気密評価システムであって、
前記評価用気体の発生源を収容した前記評価用気体放出装置と、
前記気密評価対象空間に隣接する前記空間からの遠隔による切替操作によって前記評価用気体の放出および非放出を切り替える切替手段と、
前記測定ステップにおいて、前記気密評価対象空間に隣接する前記空間における前記評価用気体の濃度を測定する測定装置と、
を含んで構成されることを特徴とする気密評価システム。
【請求項6】
請求項5記載の気密評価システムにおいて、
前記切替手段は、
前記評価用気体放出装置から前記気密評価対象空間に前記評価用気体を放出させる位置と放出を停止させる位置との間で移動可能な移動磁石と、
前記気密評価対象空間に隣接する前記空間から前記移動磁石に磁力を作用させることによって、当該移動磁石を前記気密評価対象空間に前記評価用気体を放出させる位置と放出を停止させる位置との間で移動させる切替用磁石と、を備えていることを特徴とする気密評価システム。
【請求項7】
請求項1または2記載の気密評価方法に使用される評価用気体放出装置であって、
前記評価用気体を前記気密評価対象空間に放出するための開口を備えた筐体と、
前記筐体の内部に収容された評価用気体発生源と、
前記開口を閉塞する位置と開放する位置との間で移動可能な移動磁石とを備え、
前記移動磁石は、前記気密評価対象空間に隣接する前記空間からN極およびS極のうち一方の磁力の作用によって移動して前記開口を開放する位置となり、前記気密評価対象空間に隣接する前記空間からN極およびS極のうち他方の磁力の作用によって移動して前記開口を閉塞する位置となる構成とされていることを特徴とする評価用気体放出装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、気密評価方法および該気密評価方法に使用される気密評価システムならびに評価用気体放出装置に係る。特に、本発明は、気密評価対象空間の気密評価を容易に行うための対策に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、住宅等の気密性の評価方法として、気密測定法(JIS-A2201「送風機による住宅等の気密性能試験方法」)やトレーサーガス減衰法等が知られている。前記気密測定法は、建物外皮(外壁、1階床、最上階等)の気密性を評価するためのものであり、送風機を用いて建物内外に圧力差を生じさせ、建物における気密性を評価するものである。また、トレーサーガス減衰法は、水道配管の漏れの確認や、室内の換気性能評価等に適した手法であって、例えば建物内にトレーサーガスを発生させ、換気によるガス濃度の時間変化を測定することにより、換気量を算定する手法である。これらの手法は何れも、機材やガスボンベ等が大型であり、評価に手間が掛かるものとなっていた。
【0003】
また、その他の気密評価方法として特許文献1および特許文献2が提案されている。特許文献1には、配管内を加圧することで該配管内の圧力を外部の圧力と異なる値に設定した後、該配管を気密状態にして、該配管内の圧力を予め設定された時間に亘って測定し、単位時間当たりの該配管内の圧力変化量に応じて配管内の気密性を評価することが開示されている。特許文献2には、建物を製造する過程で、建物内を延びるダクトを含む送風流路の施工状態を評価するための方法であって、閉空間が建材で閉じられる前に、ファンを用いて送風流路の入口に予め定められた風量で空気を供給し、送風流路の入口または出口での風量を測定し、この測定された風量と、該風量に対して予め定められた閾値とに基づいて、ダクトの施工状態を評価することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許6999201号公報
特開2022-113241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した気密測定法、トレーサーガス減衰法、および、各特許文献のものは、建物内における居住空間に隣接する非居住空間(間仕切壁の内部空間や天井裏空間)を対象とした気密評価方法ではない。間仕切壁にはコンセントや分電盤を設置するための開口が設けられていたり、天井にはダウンライトを設置するための開口が設けられていたりするため、この開口の気密処理が十分でない場合には、これら空間に存在する化学物質が居住空間に流入する状況を招いてしまう可能性がある。このため、この非居住空間を気密評価対象空間として気密性を簡易な手法で評価したいといったニーズが高まっている。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、気密評価対象空間の気密評価を容易に行うことを可能にする気密評価方法および該気密評価方法に使用される気密評価システムならびに評価用気体放出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するための本発明の解決手段は、気密評価対象空間の気密評価方法を対象とする。そして、この気密評価方法は、前記気密評価対象空間に評価用気体放出装置を設置し、該評価用気体放出装置から前記気密評価対象空間に評価用気体を放出させる評価用気体放出ステップと、前記評価用気体放出ステップの後、前記気密評価対象空間に隣接する空間における前記評価用気体の濃度を測定する測定ステップと、を実施することを特徴とする。
【0008】
この特定事項により、評価用気体放出ステップでは、評価用気体放出装置から気密評価対象空間に評価用気体が放出される。この場合、気密評価対象空間の気密性が十分に得られている場合には、気密評価対象空間に隣接する空間に評価用気体が流れ出ることは殆ど無い。しかし、気密評価対象空間の気密性が十分に得られていない場合には、気密評価対象空間に隣接する空間に評価用気体が流れ出ることになる。測定ステップでは、気密評価対象空間に隣接する空間における評価用気体の濃度を測定し、その測定結果によって、気密評価対象空間に隣接する空間に評価用気体が流れ出る状況にあるか否かを判定する。これにより、気密評価対象空間の気密性が十分に得られているか否かを判定することができ、気密評価対象空間の気密評価を容易に行うことが可能である。
【0009】
また、前記評価用気体は臭い分子を含んだ臭気ガスであり、前記測定ステップでは、前記気密評価対象空間に隣接する前記空間において、臭気センサにより前記臭気ガスの濃度を測定する。
【0010】
これにより、臭い分子を含んだ臭気ガスを利用するといった比較的簡単な手法で気密評価対象空間の気密評価を行うことが可能になる。
(【0011】以降は省略されています)

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