TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025080676
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-26
出願番号
2023193984
出願日
2023-11-14
発明の名称
熱抵抗測定方法
出願人
株式会社デンソー
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01R
31/26 20200101AFI20250519BHJP(測定;試験)
要約
【課題】熱抵抗の測定精度を高めることのできる熱抵抗測定方法を提供すること。
【解決手段】半導体素子を発熱させるために主電極間に第1電流を印加し、主電極間の電圧を測定する(S50)。第1電流の印加前期間において主電極間に第1電流よりも小さい第2電流を印加し、第1タイミングにおける主電極間の電圧を測定する(S40)。第1電流の印加後期間において主電極間に第1電流よりも小さい第3電流を印加し、第2タイミングにおける主電極間の電圧および主電極間を流れる電流を測定する(S60)。予め設定された電流係数と第2タイミングにおける主電極間を流れる電流とを用いて、差電圧を補正する(S70)。補正した差電圧と予め設定された温度係数とを用いて、第1電流印加前後における温度差を算出する(S80)。温度差と半導体素子を発熱させるための印加電力とを用いて、熱抵抗を算出する(S90)。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
半導体素子(101)を備える半導体装置(100)の熱抵抗を測定する熱抵抗測定方法であって、
前記半導体素子を発熱させるために前記半導体素子の主電極間に第1電流を印加し、前記主電極間の電圧を測定する工程(S50)と、
前記第1電流を印加するまでの所定の印加前期間において前記主電極間に前記第1電流よりも小さい第2電流を印加し、前記印加前期間の第1タイミングにおける前記主電極間の電圧を測定する工程(S40)と、
前記第1電流を印加した後の所定の印加後期間において前記主電極間に前記第1電流よりも小さい第3電流を印加し、前記印加後期間の第2タイミングにおける前記主電極間の電圧および前記主電極間を流れる電流を測定する工程(S60)と、
予め設定された電流係数と前記第2タイミングにおける前記主電極間を流れる電流とを用いて、前記第1タイミングにおける前記主電極間の電圧と前記第2タイミングにおける前記主電極間の電圧との差である差電圧を補正する工程(S70,S70A)と、
補正した前記差電圧と予め設定された温度係数とを用いて、前記第1電流の印加前後における前記半導体素子の温度差を算出する工程(S80)と、
前記温度差と前記半導体素子を発熱させるための印加電力とを用いて、熱抵抗を算出する工程(S90)と、
を備え、
前記電流係数は、前記主電極間を流れる電流に対する前記主電極間の電圧の変化の割合を示す、熱抵抗測定方法。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記第1電流、前記第2電流、および前記第3電流を印加する前の事前準備工程として、
前記温度係数を測定する工程(S20,S20A)と、
前記電流係数を測定する工程(S30,S30A)と、
を備える、請求項1に記載の熱抵抗測定方法。
【請求項3】
前記半導体素子は、スイッチング素子(102)と、前記スイッチング素子に逆並列に接続されたダイオード(103)と、を有し、
前記温度係数は、前記ダイオードの順方向の温度係数であり、
前記電流係数は、前記ダイオードの順方向の電流係数であり、
前記主電極間の電圧は、前記ダイオードの順方向電圧である、請求項1または請求項2に記載の熱抵抗測定方法。
【請求項4】
前記半導体素子は、スイッチング素子としてMOSFET(102)を有し、
前記温度係数は、前記MOSFETの順方向の温度係数であり、
前記電流係数は、前記MOSFETの順方向の電流係数であり、
前記主電極間の電圧は、前記MOSFETの順方向の電圧である、請求項1または請求項2に記載の熱抵抗測定方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、熱抵抗測定方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、熱抵抗測定方法を開示している。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-215365号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体装置が備える半導体素子を発熱させるために半導体素子の主電極間に大電流を印加し、温度特性を示す物性値を用いて大電流印加前後の温度差を算出し、熱抵抗を測定する方法が知られている。この方法では、大電流印加後すぐに測定しないと温度が下がってしまうため、大電流印加後すぐ、たとえば500μs以内に測定することが求められる。
【0005】
しかしながら、大電流印加後すぐのタイミングにおいては、大電流印加時の残電流が配線に流れる影響で物性値が変化し、熱抵抗の測定精度が低下する虞がある。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、熱抵抗測定方法にはさらなる改良が求められている。
【0006】
本開示の目的のひとつは、熱抵抗の測定精度を高めることができる熱抵抗測定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示のひとつの態様は、半導体素子を備える半導体装置の熱抵抗を測定する熱抵抗測定方法であって、
半導体素子を発熱させるために半導体素子の主電極間に第1電流を印加し、主電極間の電圧を測定する工程(S50)と、
第1電流を印加するまでの所定の印加前期間において主電極間に第1電流よりも小さい第2電流を印加し、印加前期間の第1タイミングにおける主電極間の電圧を測定する工程(S40)と、
第1電流を印加した後の所定の印加後期間において主電極間に第1電流よりも小さい第3電流を印加し、印加後期間の第2タイミングにおける主電極間の電圧および主電極間を流れる電流を測定する工程(S60)と、
予め設定された電流係数と第2タイミングにおける主電極間を流れる電流とを用いて、第1タイミングにおける主電極間の電圧と第2タイミングにおける主電極間の電圧との差である差電圧を補正する工程(S70,S70A)と、
補正した差電圧と予め設定された温度係数とを用いて、第1電流の印加前後における半導体素子の温度差を算出する工程(S80)と、
温度差と半導体素子を発熱させるための印加電力とを用いて、熱抵抗を算出する工程(S90)と、
を備え、
電流係数は、主電極間を流れる電流に対する主電極間の電圧の変化の割合を示す。
【0008】
開示の熱抵抗測定方法によれば、予め設定された電流係数と第2タイミングで測定される電流とを用いて、第1電流の印加前後における電圧の差(差電圧)を補正する。これにより、残電流の影響を補正することができる。よって、温度差、ひいては熱抵抗の測定精度を高めることができる。
【0009】
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲、および本欄に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
測定システムを示す図である。
半導体装置をセットした状態の等価回路を示す図である。
第1実施形態に係る熱抵抗測定方法を示すフローチャートである。
Vf温度係数の測定の一例を示す図である。
Vf電流係数の測定の一例を示す図である。
印加するゲート電圧波形を示す図である。
印加する電流波形を示す図である。
電流印加時に測定される電圧波形を示す図である。
図7の領域IXを拡大した図である。
図8の領域Xを拡大した図である。
熱抵抗測定方法の変形例を示す図である。
第2実施形態に係る熱抵抗測定方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
他の特許を見る