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公開番号
2025081896
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-28
出願番号
2023194966
出願日
2023-11-16
発明の名称
回転電機
出願人
株式会社デンソー
代理人
弁理士法人服部国際特許事務所
主分類
H02K
3/18 20060101AFI20250521BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】インバータから3相電流が供給される回転電機において、電気6次及び12次のトルクリップルを低減し、かつ冗長性を高めた回転電機を提供する。
【解決手段】第1のインバータ及び第3のインバータから供給される3相の電流と、第2のインバータ及び第4のインバータから供給される3相の電流とは、それぞれ所定の電流位相差を有する。各相の第1コイル体(Ua,Va,Wa)は、第1の固定子巻線又は第3の固定子巻線が第1ティースに巻回されることにより形成される。各相の第2コイル体(Ub,Vb,Wb)は、第2の固定子巻線又は第4の固定子巻線が第2ティースに巻回されることにより形成される。各相の第3コイル体(Uc,Vc,Wc)は、3相のうちいずれか1相の第1の固定子巻線又は第3の固定子巻線、及び、3相のうちいずれか1相の第2の固定子巻線又は第4の固定子巻線が第3ティースに巻回されることにより形成される。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
周方向に極性が交互となる複数の磁極(42)を有する回転子(40)と、3相の固定子巻線(32)、及び、周方向に所定間隔で複数設けられ、前記固定子巻線が巻回されるティース(T1~T18)を有する固定子鉄心(31)を有する固定子(30)と、を備え、前記回転子が回転軸(11)と一体に回転する回転電機(10)において、
前記固定子巻線は、第1のインバータ(51)から3相の電流が供給される第1の固定子巻線(321)と、第2のインバータ(52)から3相の電流が供給される第2の固定子巻線(322)と、第3のインバータ(53)から3相の電流が供給される第3の固定子巻線(323)と、第4のインバータ(54)から3相の電流が供給される第4の固定子巻線(324)と、を含み、
前記第1のインバータから供給される3相の電流と、前記第3のインバータから供給される3相の電流とは、同じ電流振幅及び位相で通電され、
前記第2のインバータから供給される3相の電流と、前記第4のインバータから供給される3相の電流とは、同じ電流振幅及び位相で通電され、
前記第1のインバータ及び前記第3のインバータから供給される3相の電流と、前記第2のインバータ及び前記第4のインバータから供給される3相の電流とは、それぞれ所定の電流位相差を有し、
前記3相のうちU相の前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線が第1ティースに巻回されることにより形成されるU相の第1コイル体(Ua)と、
前記3相のうちV相の前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線が第1ティースに巻回されることにより形成されるV相の第1コイル体(Va)と、
前記3相のうちW相の前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線が第1ティースに巻回されることにより形成されるW相の第1コイル体(Wa)と、
前記3相のうちU相の前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線が第2ティースに巻回されることにより形成されるU相の第2コイル体(Ub)と、
前記3相のうちV相の前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線が第2ティースに巻回されることにより形成されるV相の第2コイル体(Vb)と、
前記3相のうちW相の前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線が第2ティースに巻回されることにより形成されるW相の第2コイル体(Wb)と、
前記3相のうちいずれか1相の前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線、及び、前記3相のうちいずれか1相の前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線が第3ティースに巻回されることにより形成されるU相の第3コイル体(Uc)と、
前記3相のうちいずれか1相の前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線、及び、前記3相のうちいずれか1相の前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線が第3ティースに巻回されることにより形成されるV相の第3コイル体(Vc)と、
前記3相のうちいずれか1相の前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線、及び、前記3相のうちいずれか1相の前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線が第3ティースに巻回されることにより形成されるW相の第3コイル体(Wc)と、を備え、
各相の前記第1コイル体(Ua,Va,Wa)の起磁力に対する各相の前記第3コイル体(Uc,Vc,Wc)の起磁力の各位相差と、各相の前記第3コイル体(Uc,Vc,Wc)の起磁力に対する各相の前記第2コイル体(Ub,Vb,Wb)の起磁力の各位相差と、が電気角で20度を含む所定の位相範囲内となるように、又は、
各相の前記第1コイル体(Ua,Va,Wa)の起磁力に対する各相の前記第2コイル体(Ub,Vb,Wb)の起磁力の各位相差と、各相の前記第2コイル体(Ub,Vb,Wb)の起磁力に対する各相の前記第3コイル体(Uc,Vc,Wc)の起磁力の各位相差と、が電気角で20度を含む所定の位相範囲内となるように、
前記第3ティースに巻回される前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線の部分巻線により発生する起磁力と、当該第3ティースに巻回される前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線の部分巻線により発生する起磁力との合算位相差、若しくは、
前記第3ティースに巻回される前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線の部分巻線に流れる電流と、当該第3ティースに巻回される前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線の部分巻線に流れる電流との合算位相差が設定されている回転電機。
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【請求項2】
前記第1のインバータ及び前記第3のインバータから供給される3相の電流と、前記第2のインバータ及び前記第4のインバータから供給される3相の電流との電流位相差は、15~25度の範囲内、又は35~45度の範囲内で設定される請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記合算位相差が、電気角で72~88度の範囲で設定されており、
前記回転子の磁極数が(18±4)×m(mは1以上の整数)であって、かつ、前記ティース間のスロット数が18×mであるか、又は、
前記回転子の磁極数が(18±2)×n(nは1以上の整数)であって、かつ、前記ティース間のスロット数が18×nである請求項1に記載の回転電機。
【請求項4】
前記第1ティースに巻回される前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線の巻回数、及び、前記第2ティースに巻回される前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線の巻回数をそれぞれ「Nab」とし、前記第3ティースに巻回される前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線の巻回数、及び、前記第3ティースに巻回される前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線の巻回数をそれぞれ「Nc」とする場合に、
1.4≦Nab/Nc≦1.6の関係を満たすように、各巻回数が設定されている請求項3に記載の回転電機。
【請求項5】
前記合算位相差が、電気角で32~48度の範囲で設定されており、
前記回転子の磁極数が(18±4)×m(mは1以上の整数)であって、かつ、前記ティース間のスロット数が18×mであるか、又は、
前記回転子の磁極数が(18±2)×n(nは1以上の整数)であって、かつ、前記ティース間のスロット数が18×nである請求項1に記載の回転電機。
【請求項6】
前記第1ティースに巻回される前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線の巻回数、及び、前記第2ティースに巻回される前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線の巻回数をそれぞれ「Nab」とし、前記第3ティースに巻回される前記第1の固定子巻線又は前記第3の固定子巻線の巻回数、及び、前記第3ティースに巻回される前記第2の固定子巻線又は前記第4の固定子巻線の巻回数をそれぞれ「Nc」とする場合に、
1.8≦Nab/Nc≦2.0の関係を満たすように、各巻回数が設定されている請求項5に記載の回転電機。
【請求項7】
同じ相の前記第1の固定子巻線が巻回される前記第1ティースと前記第3ティースとが周方向に隣接し、
同じ相の前記第2の固定子巻線が巻回される前記第2ティースと前記第3ティースとが周方向に隣接し、
同じ相の前記第3の固定子巻線が巻回される前記第1ティースと前記第3ティースとが周方向に隣接し、
同じ相の前記第4の固定子巻線が巻回される前記第2ティースと前記第3ティースとが周方向に隣接するように配置されている請求項1に記載の回転電機。
【請求項8】
前記回転軸の方向の投影視において、
各相の前記第1の固定子巻線が巻回される全ての前記第1ティース及び前記第3ティースと、各相の前記第3の固定子巻線が巻回される全ての前記第1ティース及び前記第3ティースとが、前記回転軸を通る直線である第1境界線(L1)を境として互いに反対側の領域に配置されており、
各相の前記第2の固定子巻線が巻回される全ての前記第2ティース及び前記第3ティースと、各相の前記第4の固定子巻線が巻回される全ての前記第2ティース及び前記第3ティースとが、前記回転軸を通る直線である第2境界線(L2)を境として互いに反対側の領域に配置されている請求項1に記載の回転電機。
【請求項9】
前記回転軸の端部に固定されたセンサマグネット(12)の磁界の変化に基づき前記回転子の回転角度を検出する角度センサ(56)が設けられており、
前記第1のインバータに接続される前記第1の固定子巻線の引出線(A1,B1,C1)と、前記第3のインバータに接続される前記第3の固定子巻線の引出線(A3,B3,C3)とが、前記回転軸を中心として各相が対称となるように配置されており、
前記第2のインバータに接続される前記第2の固定子巻線の引出線(A2,B2,C2)と、前記第4のインバータに接続される前記第4の固定子巻線の引出線(A4,B4,C4)とが、前記回転軸を中心として各相が対称となるように配置されている請求項1~8のうちいずれか1項に記載の回転電機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、2台のインバータからそれぞれ3相電流が供給される2組の固定子巻線を備える回転電機において、2台のインバータの位相差通電により、電気6次及び12次のトルクリップルを低減する技術が知られている。
【0003】
例えば特許文献1に開示された回転電機は、各相の第1の固定子巻線が第1ティースに巻回されることにより形成されるコイル体Ua,Va,Waと、各相の第2の固定子巻線が第2ティースに巻回されることにより形成されるコイル体Ub,Vb,Wbと、いずれか1相の第1の固定子巻線及びいずれか1相の第2の固定子巻線が第3ティースに巻回されることにより形成されるコイル体Uc,Vc,Wcと、を備える。2台のインバータにより第1の固定子巻線と第2の固定子巻線とに電気角20°又は40°の位相差通電を行い、コイル体Uc,Vc,Wcにおいて合算位相差80°又は40°の起磁力を合算した起磁力を生成することで、電気6次及び12次の高調波成分がキャンセルされる。
【0004】
特許文献2には、特許文献1の構成の回転電機(モータ)を2台のインバータにより駆動するモータ駆動システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第7103299号公報
特許第7226809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本明細書では、インバータと、そのインバータから3相電流が供給される固定子巻線とを含む一連のユニットを「系統」と表す。特許文献1、2には、2台のインバータから対応する2組の固定子巻線にそれぞれ3相電流が供給される「2系統」の回転電機及びモータ駆動システムが開示されている。2系統の冗長システムでは、一方の系統のインバータや固定子巻線が故障した場合でも他方の系統を用いて回転電機(モータ)の駆動を継続することができる。そのため、例えば車両の電動パワーステアリング装置のように、信頼性が要求されるシステムに適用されている。
【0007】
しかし今後、安全性や信頼性の更なる向上のため、システムの冗長性をより高めることが求められる。例えば「4系統」のシステムを実現する場合、インバータを2台から4台に増やすことは簡単にできても、回転電機の固定子巻線の構成に関しては、特許文献1に開示された従来技術をそのまま用いることはできない。
【0008】
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、インバータから3相電流が供給される回転電機において、電気6次及び12次のトルクリップルを低減し、かつ冗長性を高めた回転電機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による回転電機は、周方向に極性が交互となる複数の磁極(42)を有する回転子(40)と、3相の固定子巻線(32)、及び、周方向に所定間隔で複数設けられ、固定子巻線が巻回されるティース(T1~T18)を有する固定子鉄心(31)を有する固定子(30)と、を備え、回転子が回転軸(11)と一体に回転する。
【0010】
固定子巻線は、第1のインバータ(51)から3相の電流が供給される第1の固定子巻線(321)と、第2のインバータ(52)から3相の電流が供給される第2の固定子巻線(322)と、第3のインバータ(53)から3相の電流が供給される第3の固定子巻線(323)と、第4のインバータ(54)から3相の電流が供給される第4の固定子巻線(324)と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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