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公開番号2025103554
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221017
出願日2023-12-27
発明の名称センサ固定具および温度検出装置
出願人株式会社デンソー,NX商事株式会社
代理人弁理士法人サトー
主分類F16D 65/04 20060101AFI20250702BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】走行風が温度センサによる温度の検出値に及ぼす影響を低減する。
【解決手段】センサ固定具5は、車両のドラムブレーキ2のブレーキシュー3に温度センサ4を取り付けるためのものであって、温度センサ4を固定するセンサブラケット31と、温度センサ4およびセンサブラケット31を弾性力を利用してブレーキシュー3の表面に押し当てる構造を有するばねブラケット32と、を備える。センサブラケット31は、温度センサ4の検知部21をブレーキシュー3の表面における温度検知箇所に設置するための抑え力を発生する構造を有するセンサ抑え部33と、ブレーキシュー3の表面に接触する接触部35と、温度センサ4の姿勢を保持する構造を有する支柱39と、温度センサ4の検知部21の先端のうちブレーキシュー3の表面に対向する部位を除く部位の少なくとも一部を覆う構造を有するセンサ風防41と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
車両のドラムブレーキ（２）のブレーキシュー（３）に温度センサ（４）を取り付けるためのセンサ固定具であって、
前記温度センサを固定するセンサブラケット（３１、７１）と、
前記温度センサおよび前記センサブラケットを弾性力を利用して前記ブレーキシューの表面に押し当てる構造を有するばねブラケット（３２）と、
を備え、
前記センサブラケットは、
前記温度センサの検知部（２１）を前記ブレーキシューの表面における温度検知箇所に設置するための抑え力を発生する構造を有するセンサ抑え部（３３）と、
前記ブレーキシューの表面に接触する接触部（３５）と、
前記温度センサの姿勢を保持する構造を有する支柱（３９）と、
前記温度センサの検知部の先端のうち前記ブレーキシューの表面に対向する部位を除く部位の少なくとも一部を覆う構造を有するセンサ風防（４１、７２）と、
を備えるセンサ固定具。
続きを表示（約 510 文字）【請求項２】
前記温度センサの検知部の先端と前記センサ風防との間が非接触の構造となっている請求項１に記載のセンサ固定具。
【請求項３】
前記支柱は、少なくとも１つの孔部（３９ａ）が形成された板状の部材により構成されている請求項１に記載のセンサ固定具。
【請求項４】
前記接触部は、孔部が形成されていない板状の部材により構成されている請求項１に記載のセンサ固定具。
【請求項５】
さらに、前記温度センサの検知部の先端と前記センサ風防との間に介在するように設けられた空気より熱伝導率が小さい伝熱防止部材（６１）を備える請求項１に記載のセンサ固定具。
【請求項６】
前記センサ風防（７２）は、前記温度センサの検知部の先端のうち前記ブレーキシューの表面に対向する部位を除く部位の全部を覆う構造を有する請求項１に記載のセンサ固定具。
【請求項７】
車両のドラムブレーキ（２）のブレーキシュー（３）の温度を検出する温度センサ（４）と、
請求項１から６のいずれか一項に記載のセンサ固定具（５）と、
を備える温度検出装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、車両のドラムブレーキのブレーキシューに温度センサを取り付けるためのセンサ固定具と、そのセンサ固定具を備えた温度検出装置と、に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
トラック、バスおよびトレーラなどの車両において、ブレーキがかかった状態での走行によるブレーキ引き摺りが原因となり、ブレーキシューが発熱するといった異常状態が発生することがあった。従来、このような課題への対策として、ドラムブレーキのブレーキシューに取り付けられた温度センサを用いてブレーキシューなどの温度を計測し、温度上昇の度合い、温度差などに基づいて上記異常状態を検出する異常検出装置がある。
【０００３】
特許文献１には、ドラムブレーキのブレーキシューに温度センサを取り付けるためのセンサ固定具が開示されている。特許文献１に開示されるセンサ固定具は、ブレーキシューにおけるブレーキライニングが取り付けられる板状のリム部に弾性力により挟み込むようにして装着する、といった構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２３－１０７５４８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１に開示されるセンサ固定具を含む従来のセンサ固定具は、温度センサの検知部の先端が露出している。また、ドラムブレーキには、その内部へ外気が流入し易い構造のものが存在する。このような事情から、従来のセンサ固定具の構成では、ドラムブレーキの内部に車両の走行に伴い生じる走行風が流入した場合、温度センサによる温度の検出値が走行風の影響を受けて変化してしまい、温度測定の精度が低下するおそれがある。
【０００６】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、走行風が温度センサによる温度の検出値に及ぼす影響を低減することができるセンサ固定具および温度検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
請求項１に記載のセンサ固定具は、車両のドラムブレーキ（２）のブレーキシュー（３）に温度センサ（４）を取り付けるためのものであって、前記温度センサを固定するセンサブラケット（３１、７１）と、前記温度センサおよび前記センサブラケットを弾性力を利用して前記ブレーキシューの表面に押し当てる構造を有するばねブラケット（３２）と、を備える。前記センサブラケットは、前記温度センサの検知部（２１）を前記ブレーキシューの表面における温度検知箇所に設置するための抑え力を発生する構造を有するセンサ抑え部（３３）と、前記ブレーキシューの表面に接触する接触部（３５）と、前記温度センサの姿勢を保持する構造を有する支柱（３９）と、前記温度センサの検知部の先端のうち前記ブレーキシューの表面に対向する部位を除く部位の少なくとも一部を覆う構造を有するセンサ風防（４１、７２）と、を備える。
【０００８】
上記構成によれば、温度センサおよびセンサブラケットがブレーキシューの表面に押し付けられることから、正確な測温を実現することができる。また、上記構成によれば、ドラムブレーキの内部に車両の走行に伴い生じる走行風が流入した場合であっても温度センサの検知部の先端に対して走行風が直接当たり難くなることから、温度センサによる温度の検出値が走行風の影響により変動することが抑制される。したがって、上記構成によれば、走行風が温度センサによる温度の検出値に及ぼす影響を低減することができ、その結果、温度測定の精度が高められるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
第１実施形態に係る温度検出装置の構成を模式的に示すものであり、ブレーキシューに取り付けられた状態を示す斜視図
第１実施形態に係るドラムブレーキの構成を模式的に示す図
第１実施形態に係る温度検出装置の構成を示す斜視図
第１実施形態に係るセンサブラケットの構成を示す斜視図
第１実施形態に係るセンサブラケットの構成を示す平面図
第１実施形態に係るセンサ風防および温度センサの検知部の構成を示す断面図
第１実施形態に係る支柱の構成を示す平面図
第１実施形態および比較例のそれぞれに係る測温データの一例を示す図
第２実施形態に係るセンサ風防および温度センサの検知部の構成を示す断面図
第３実施形態に係るセンサブラケットの構成を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下、複数の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各実施形態において実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
（第１実施形態）
以下、第１実施形態について図１～図８を参照して説明する。
（【００１１】以降は省略されています）

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