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公開番号2025107910
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-22
出願番号2024001457
出願日2024-01-09
発明の名称電界効果トランジスタ
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H10D 30/66 20250101AFI20250714BHJP()
要約【課題】電界緩和領域をソース電極に接続する経路の電気抵抗を好適に低減する電界効果トランジスタ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】電界効果トランジスタ10は、トレンチ14内に配置されたゲート絶縁膜16及びゲート電極18と、ソース電極22を有する。半導体基板12は、p型の電界緩和領域56と、ソース電極に接する位置から電界緩和領域に接する位置まで深さ方向に沿って伸びているp型のピラー領域50を有する。ピラー領域は、ソース電極に接する位置に設けられるとともにボディ領域42よりも高いp型不純物濃度を有するp型のコンタクト領域52と、コンタクト領域の下端から電界緩和領域に接する位置まで伸びているとともにコンタクト領域より低いとともにボディ領域よりも高いp型不純物濃度を有するp型の接続領域54と、を有する。コンタクト領域と接続領域の境界は、ボディ領域の下端よりもz方向上側に位置している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
電界効果トランジスタであって、
上面にトレンチが設けられている半導体基板と、
前記トレンチ内に配置されたゲート絶縁膜及びゲート電極と、
前記半導体基板の前記上面に接するソース電極、
を有し、
前記半導体基板が、
前記ソース電極と前記ゲート絶縁膜に接するn型のソース領域と、
前記ソース領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接するp型のボディ領域と、
前記ボディ領域に対して下側から接しており、前記ボディ領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接しており、前記トレンチの下端よりも下側まで分布している下部n型領域と、
前記トレンチの下端を含む深さ範囲、または、前記トレンチの下端よりも下側の深さ範囲内に配置されており、前記下部n型領域に接しているp型の電界緩和領域と、
前記ソース電極に接する位置から前記電界緩和領域に接する位置まで深さ方向に沿って伸びているp型のピラー領域、
を有し、
前記ピラー領域が、
前記ソース電極に接する位置に設けられており、前記ボディ領域よりも高いp型不純物濃度を有するp型のコンタクト領域と、
前記コンタクト領域の下端から前記電界緩和領域に接する位置まで伸びており、前記コンタクト領域より低いとともに前記ボディ領域よりも高いp型不純物濃度を有するp型の接続領域、
を有し、
前記コンタクト領域と前記接続領域の境界が、前記ボディ領域の下端よりも上側に位置している、
電界効果トランジスタ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
少なくとも一部の断面において、前記電界緩和領域の幅が前記ピラー領域の幅よりも広く、
前記ピラー領域の幅方向における中心線上において、前記電界緩和領域の深さ方向における中心位置から前記ソース電極に至る経路上のp型不純物濃度が、前記中心位置におけるp型不純物濃度よりも高い、
請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項3】
前記半導体基板の前記上面に複数の前記トレンチが設けられており、
前記トレンチによって区画された半導体領域のそれぞれに前記ピラー領域が設けられている、
請求項1または2に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項4】
前記接続領域が前記電界緩和領域を貫通していない、請求項1または2に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項5】
前記下部n型領域が、
前記ボディ領域に対して下側から接している第1n型領域と、
前記第1n型領域に対して下側から接しており、前記第1n型領域よりもn型不純物濃度が低い第2n型領域、
を有し、
前記接続領域のp型不純物濃度が、前記第1n型領域のn型不純物濃度よりも高い、請求項1または2に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項6】
前記ソース領域の深さ範囲内において、前記ピラー領域のp型不純物濃度が前記ソース領域のn型不純物濃度よりも高い、請求項1または2に記載の電界効果トランジスタ。
【請求項7】
請求項1または2に記載の電界効果トランジスタの製造方法であって、
マスクを介して前記半導体基板にp型不純物を注入することによって前記コンタクト領域を形成するコンタクト領域形成工程と、
前記コンタクト領域形成工程と共通の前記マスクを介して前記半導体基板にp型不純物を注入することによって前記接続領域を形成する接続領域形成工程、
を有する製造方法。
【請求項8】
前記接続領域形成工程で注入されたp型不純物の濃度分布である第1濃度分布において下側ほど濃度が低下するように分布している部分が、前記電界緩和領域内のp型不純物の濃度分布である第2濃度分布において上側ほど濃度が低下するように分布している部分と重なり、
前記第1濃度分布と前記第2濃度分布とが交差する交差部におけるp型不純物濃度が、前記電界緩和領域の深さ方向における中心位置におけるp型不純物濃度の半分よりも高い、
請求項7に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、電界効果トランジスタに関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【0002】
トレンチ型のゲート電極と、トレンチの下端の電界を緩和する電界緩和領域を有する電界効果トランジスタが知られている。例えば、特許文献1には、トレンチの下端に接する電界緩和領域を有する電界効果トランジスタが開示されている。なお、電界緩和領域は、トレンチの下端から離れた位置に配置されていてもよい。電界効果トランジスタがオフするときに、電界緩和領域からその周囲に空乏層が広がることで、トレンチの下端における電界が緩和される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-3966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の電界効果トランジスタは、コンタクト領域、ボディ領域(ベース領域ともいう)及び接続領域を有している。コンタクト領域は、高いp型不純物濃度を有しており、ソース電極に接している。ボディ領域は、コンタクト領域の下側に配置されている。ボディ領域は電界効果トランジスタがオンするときにチャネルが形成される領域であるので、ボディ領域のp型不純物濃度は低い。接続領域は、ボディ領域の下側に配置されており、ボディ領域と電界緩和領域とを接続している。接続領域は、ボディ領域よりも高いp型不純物濃度を有している。電界緩和領域は、接続領域、ボディ領域、及び、コンタクト領域を介してソース電極に接続されている。ボディ領域のp型不純物濃度が低いので、ボディ領域の電気抵抗は高い。電気抵抗が高いボディ領域が接続領域とコンタクト領域の間に配置されているので、電界緩和領域をソース電極に接続する経路の電気抵抗が高い。このため、電界緩和領域の電位が不安定である。また、コンタクト領域がボディ領域を貫通するようにボディ領域を深く形成することで、電界緩和領域とソース電極の間の接続経路の電気抵抗を低減することができる。しかしながら、p型不純物濃度が高いコンタクト領域を深く形成すると、半導体基板内で結晶欠陥が増え、リーク電流が生じ易くなる。本明細書では、電界緩和領域をソース電極に接続する経路の電気抵抗を好適に低減する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する電界効果トランジスタは、上面にトレンチが設けられている半導体基板と、前記トレンチ内に配置されたゲート絶縁膜及びゲート電極と、前記半導体基板の前記上面に接するソース電極、を有する。前記半導体基板が、ソース領域と、ボディ領域と、下部n型領域と、電界緩和領域と、ピラー領域を有する。前記ソース領域は、前記ソース電極と前記ゲート絶縁膜に接するn型領域である。前記ボディ領域は、前記ソース領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接するp型領域である。前記下部n型領域は、前記ボディ領域に対して下側から接しており、前記ボディ領域の下側で前記ゲート絶縁膜に接しており、前記トレンチの下端よりも下側まで分布しているn型領域である。前記電界緩和領域は、前記トレンチの下端を含む深さ範囲、または、前記トレンチの下端よりも下側の深さ範囲内に配置されており、前記下部n型領域に接しているp型領域である。前記ピラー領域は、前記ソース電極に接する位置から前記電界緩和領域に接する位置まで深さ方向に沿って伸びているp型領域である。前記ピラー領域が、コンタクト領域と接続領域を有している。前記コンタクト領域は、前記ソース電極に接する位置に設けられており、前記ボディ領域よりも高いp型不純物濃度を有するp型領域である。前記接続領域は、前記コンタクト領域の下端から前記電界緩和領域に接する位置まで伸びており、前記コンタクト領域より低いとともに前記ボディ領域よりも高いp型不純物濃度を有するp型領域である。前記コンタクト領域と前記接続領域の境界が、前記ボディ領域の下端よりも上側に位置している。
【0006】
この電界効果トランジスタでは、コンタクト領域と接続領域の間にp型不純物濃度が低いボディ領域が介在しておらず、コンタクト領域と接続領域が接している。このため、電界緩和領域が、接続領域とコンタクト領域を介してソース電極に接続されている。このため、電界緩和領域をソース電極に接続する経路の電気抵抗が低く、電界緩和領域の電位が安定する。また、コンタクト領域と接続領域の境界がボディ領域の下端よりも上側に位置しているので、p型不純物濃度が高いコンタクト領域が半導体基板の上面近傍の浅い範囲内に設けられている。このため、半導体基板に存在する結晶欠陥が少なく、リーク電流が生じ難い。このように、この構成によれば、電界緩和領域をソース電極に接続する経路の電気抵抗を好適に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施例1の電界効果トランジスタの断面斜視図。
実施例1の電界効果トランジスタのxz平面に沿う断面図。
実施例1の電界効果トランジスタを上側から見たときのトレンチ、ピラー領域及び電界緩和領域の配置を示す平面図。
中心線CLにおけるp型不純物濃度分布を示すグラフ。
実施例1の電界効果トランジスタの製造方法の説明図。
実施例1の電界効果トランジスタの製造方法の説明図。
実施例1の電界効果トランジスタの製造方法の説明図。
実施例1の電界効果トランジスタの製造方法の説明図。
実施例2の電界効果トランジスタのxz平面に沿う断面図。
実施例3の電界効果トランジスタのxz平面に沿う断面図。
実施例4の電界効果トランジスタのxz平面に沿う断面図。
実施例5の電界効果トランジスタの断面斜視図。
実施例5の電界効果トランジスタを上側から見たときのトレンチ、ピラー領域及び電界緩和領域の配置を示す平面図。
実施例6の電界効果トランジスタの断面斜視図。
実施例6の電界効果トランジスタを上側から見たときのトレンチ、ピラー領域及び電界緩和領域の配置を示す平面図。
実施例7の電界効果トランジスタのxz平面に沿う断面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1、2に示す実施例1の電界効果トランジスタ10は、半導体基板12を有している。半導体基板12は、SiCにより構成されている。但し、半導体基板12が他の半導体材料(例えば、Si、GaN、Ga



等)により構成されていてもよい。以下では、半導体基板12の厚み方向をz方向といい、半導体基板12の上面12aに平行な一方向をx方向といい、上面12aに平行でx方向に直交する方向をy方向という。
【0009】
半導体基板12の上面12aには、複数のトレンチ14が設けられている。上面12aにおいて、各トレンチ14は、y方向に直線状に伸びている。各トレンチ14は、x方向に間隔を空けて配置されている。各トレンチ14内に、ゲート絶縁膜16とゲート電極18が設けられている。ゲート絶縁膜16は、各トレンチ14の内面を覆っている。ゲート電極18は、ゲート絶縁膜16によって半導体基板12から絶縁されている。ゲート電極18の上面は、層間絶縁膜20によって覆われている。図1に示すように、半導体基板12の上面12a近傍においては、半導体領域がトレンチ14によって複数領域に区画されている。以下では、トレンチ14によって区画された各半導体領域(すなわち、トレンチ14によって挟まれた半導体領域)を、区画領域60という。
【0010】
電界効果トランジスタ10は、ソース電極22とドレイン電極24を有している。ソース電極22は、半導体基板12の上面12aを覆っている。ソース電極22は、層間絶縁膜20によって各ゲート電極18から絶縁されている。ドレイン電極24は、半導体基板12の下面12bを覆っている。
(【0011】以降は省略されています)

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