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公開番号2025066455
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-23
出願番号2023176089
出願日2023-10-11
発明の名称レーダ装置
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類G01S 7/40 20060101AFI20250416BHJP(測定;試験)
要約【課題】複数のアンテナ素子が分散して接続される複数の送受信回路の間で生ずる信号の位相差および振幅差の少なくとも一方を補正可能なレーダ装置を提供する。
【解決手段】レーダ装置1は、複数のアンテナ素子が分散して接続される複数の送受信回路20、30を備える。レーダ装置1は、第1の送受信回路20と第2の送受信回路30との間で生ずる信号の位相差および振幅差を補正対象成分として補正する補正処理部55を備える。レーダ装置1は、第1の送受信回路20に接続されるアンテナ素子を用いた第1仮想アンテナと各送受信回路20、30に接続されるアンテナ素子を用いた第2仮想アンテナとが、一方をスライド移動させた際に他方と重なり合うように構成されている。補正処理部55は、各仮想アンテナで受信される信号での受信信号に基づく物標に対応する信号の検出結果との比較に基づいて、補正対象回路の補正対象成分を補正する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電波により物標を検出するレーダ装置であって、
複数の送信アンテナ素子を含む送信アンテナ群(Tx)と、
複数の受信アンテナ素子を含む受信アンテナ群(Rx)と、
複数の前記送信アンテナ素子および複数の前記受信アンテナ素子が接続される複数の送受信回路(20、30、40、60)と、
複数の前記送受信回路の一部を基準回路とし、前記基準回路を除く他の前記送受信回路を補正対象回路として、前記基準回路と前記補正対象回路との間で生ずる信号の位相差および振幅差の少なくとも一方を補正対象成分として補正する補正処理部(55)と、を備え、
前記基準回路に接続される前記送信アンテナ素子および前記受信アンテナ素子の双方を用いた仮想アンテナを第1仮想アンテナとし、前記基準回路に接続される前記送信アンテナ素子および前記受信アンテナ素子の一方のアンテナ素子と前記補正対象回路に接続される前記送信アンテナ素子および前記受信アンテナ素子の他方のアンテナ素子とを用いた仮想アンテナを第2仮想アンテナとしたとき、
前記第1仮想アンテナは、前記第1仮想アンテナを所定方向に仮想的にスライド移動させた際に、前記第2仮想アンテナと重なり合うアンテナ構成となっており、
前記補正処理部は、前記第1仮想アンテナでの受信信号に基づく前記物標に対応する信号の検出結果と前記第2仮想アンテナでの受信信号に基づく前記物標に対応する信号の検出結果との比較に基づいて、前記補正対象回路の前記補正対象成分を補正する、レーダ装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
少なくとも1つの前記送信アンテナ素子から送信された送信波に対応する反射波の前記受信アンテナ素子での受信結果に基づいて前記物標を検出する物標検出部(51)を備え、
前記補正処理部は、前記第1仮想アンテナおよび前記第2仮想アンテナで受信される信号のうち、前記物標検出部にて検出される前記物標に対応するものを比較信号とし、前記比較信号に基づく前記物標の検出結果の比較に基づいて前記補正対象回路の前記補正対象成分を補正する、請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項3】
前記補正処理部は、前記第1仮想アンテナで受信した前記物標に対応する信号をデジタルビームフォーミングで再生した再生結果および前記第2仮想アンテナで受信した前記物標に対応する信号を前記デジタルビームフォーミングで再生した再生結果を比較することによって、前記補正対象回路の前記補正対象成分を補正する、請求項2に記載のレーダ装置。
【請求項4】
前記補正処理部は、前記第1仮想アンテナおよび前記第2仮想アンテナそれぞれで受信した前記物標に対応する信号の前記デジタルビームフォーミングでの再生結果となる再生信号の差が所定閾値以下となるもの用いて前記補正対象回路の前記補正対象成分を補正する、請求項3に記載のレーダ装置。
【請求項5】
前記物標検出部は、前記受信結果に基づいて前記物標との距離に相関性を有する距離情報を求める距離演算部(52)を有し、
前記補正処理部は、前記第1仮想アンテナおよび前記第2仮想アンテナそれぞれで受信される信号のうち、前記距離情報に基づく前記物標までの距離が基準距離以内にあることを示すものを前記比較信号とする、請求項3または4に記載のレーダ装置。
【請求項6】
前記物標検出部は、前記受信結果に基づいて前記物標との相対速度に相関性を有する速度情報を求める速度演算部(53)を有し、
前記補正処理部は、前記第1仮想アンテナおよび前記第2仮想アンテナそれぞれで受信される信号のうち、前記速度情報に基づく前記物標の相対速度が基準速度以内にあることを示すものを前記比較信号とする、請求項3または4に記載のレーダ装置。
【請求項7】
前記物標検出部は、
前記受信結果に基づいて前記物標との距離に相関性を有する距離情報を求める距離演算部(52)と、
前記受信結果に基づいて前記物標との相対速度に相関性を有する速度情報を求める速度演算部(53)と、を有し、
前記補正処理部は、前記第1仮想アンテナおよび前記第2仮想アンテナそれぞれで受信される信号のうち、前記距離情報に基づく前記物標までの距離が基準距離以内にあることを示すものであって、前記速度情報に基づく前記物標の相対速度が基準速度以内にあることを示すものを前記比較信号とする、請求項3または4に記載のレーダ装置。
【請求項8】
前記物標検出部は、前記受信結果に基づいて前記物標の方位を推定する方位推定部(54)を有し、
前記補正処理部は、前記第1仮想アンテナおよび前記第2仮想アンテナそれぞれで受信される信号のうち、前記方位推定部で推定された前記物標の方位が前記物標の検出可能範囲の両端より中央近くの中央領域にあることを示すものを前記比較信号とする、請求項3または4に記載のレーダ装置。
【請求項9】
前記補正処理部は、
前記物標検出部にて前記物標が1つ検出された場合に前記補正対象回路での前記補正対象成分を補正し、
前記物標検出部にて前記物標が2つ以上検出された場合に、前記補正対象回路での前記補正対象成分を補正しない、請求項2または3に記載のレーダ装置。
【請求項10】
前記補正処理部は、前記補正対象成分を補正するための補正係数が複数求められる場合は、複数の前記補正係数の平均値を用いて前記補正対象回路の前記補正対象成分を補正する、請求項1または2に記載のレーダ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電波により物標を検出するレーダ装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、レーダ装置として、多チャンネル化に対応するために複数の送信アンテナ素子および複数の受信アンテナ素子が複数の受信ICに分散して接続されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、異なる受信ICにある受信アンテナ素子の位置が仮想的に重なるように複数の送信アンテナ素子を所定間隔をあけて配置し、仮想的に重なる受信アンテナ素子での信号の受信結果を比較して各受信IC間で生ずる位相差を補償するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-60732号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の如く、異なる受信ICにある受信アンテナ素子の位置が仮想的に重なるようなアンテナ構成とすると、各受信IC間で生ずる位相差を補償可能となる一方で、アンテナ素子の冗長化によって、アンテナ開口長等が制限される。このことは、各受信IC間で生ずる振幅差を補償する場合についても同様である。
【0005】
本開示は、アンテナ素子を冗長化させなくても、複数の送受信回路間で生ずる信号の位相差および振幅差の少なくとも一方を補正対象成分として補正可能なレーダ装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、
電波により物標を検出するレーダ装置であって、
複数の送信アンテナ素子を含む送信アンテナ群(Tx)と、
複数の受信アンテナ素子を含む受信アンテナ群(Rx)と、
複数の送信アンテナ素子および複数の受信アンテナ素子が接続される複数の送受信回路(20、30、40、60)と、
複数の送受信回路の一部を基準回路とし、基準回路を除く他の送受信回路を補正対象回路として、基準回路と補正対象回路との間で生ずる信号の位相差および振幅差の少なくとも一方を補正対象成分として補正する補正処理部(55)と、を備え、
基準回路に接続される送信アンテナ素子および受信アンテナ素子の双方を用いた仮想アンテナを第1仮想アンテナとし、基準回路に接続される送信アンテナ素子および受信アンテナ素子の一方のアンテナ素子と補正対象回路に接続される送信アンテナ素子および受信アンテナ素子の他方のアンテナ素子とを用いた仮想アンテナを第2仮想アンテナとしたとき、
第1仮想アンテナは、第1仮想アンテナを所定方向に仮想的にスライド移動させた際に、第2仮想アンテナと重なり合うアンテナ構成となっており、
補正処理部は、第1仮想アンテナでの受信信号に基づく物標に対応する信号の検出結果と第2仮想アンテナでの受信信号に基づく物標に対応する信号の検出結果との比較に基づいて、補正対象回路の補正対象成分を補正する。
【0007】
本開示のレーダ装置は、第1仮想アンテナおよび第2仮想アンテナの位置が異なるものの、所定方向に仮想的にスライド移動させると重なり合うアンテナ構成となっている。このような構成では、複数の送受信回路の間で信号の位相差および振幅差が生じていなければ、第1仮想アンテナおよび第2仮想アンテナそれぞれの受信信号に基づく物標に対応する信号が略同じものとなる。但し、複数の送受信回路の間で信号の位相差および振幅差が生じている場合、複数の送受信回路での位相差および振幅差の影響によって、第1仮想アンテナおよび第2仮想アンテナそれぞれの受信信号に基づく物標に対応する信号が異なるものとなる。
【0008】
このような特性を鑑み、本開示のレーダ装置は、第1仮想アンテナでの受信信号に基づく物標の検出結果と第2仮想アンテナでの受信信号に基づく物標の検出結果とを比較することで、複数の送受信回路での位相差や振幅差を補正するようになっている。このようにして複数の送受信回路での位相差や振幅差を補正する構成は、アンテナ素子を冗長化させる必要がない。
【0009】
したがって、本開示のレーダ装置によれば、アンテナ素子を冗長化させなくても、複数の送受信回路の間で生ずる信号の位相誤差および振幅誤差の少なくとも一方を補正対象成分として補正することができる。
【0010】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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