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公開番号2025064148
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-17
出願番号2023173675
出願日2023-10-05
発明の名称レーダ装置
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類G01S 13/58 20060101AFI20250410BHJP(測定;試験)
要約【課題】負荷抑制を図りつつ、受信アンテナ素子で受信する信号から複数の送信信号を識別可能なレーダ装置を提供する。
【解決手段】レーダ装置1は、送信アンテナ群3と、共通信号を発生させる発振部21と、異なる位相回転量で繰返周期ごとに共通信号を分岐させた分岐信号の位相を回転させる変調処理を行う変調部22と、受信アンテナ群4と、制御部6と、を備える。制御部6は、各送信アンテナ素子の一部からの送信波に対応する反射波の受信結果に基づいて物標との相対速度を求めるとともに、相対速度に対して位相回転量に対応するドップラシフト量をシフトさせたシフト速度を求める。制御部6は、各速度を用いて、各送信アンテナ素子からの送信波に対応する反射波を受信した際の受信信号に含まれる各送信信号に対応する信号成分を特定し、特定した信号成分を復調信号として生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
レーダ装置であって、
複数の送信アンテナ素子(Tx)を含む送信アンテナ群(3)と、
連続波の共通信号を発生させる発振部(21)と、
前記共通信号を前記送信アンテナ素子と同数に分岐させた複数の分岐信号のそれぞれについて、それぞれが異なる位相回転量で、所定の繰返周期ごとに前記分岐信号の位相を回転させる変調処理を行うことで、複数の前記送信アンテナ素子に入力される複数の送信信号を生成する変調部(22)と、
1つ以上の受信アンテナ素子(Rx)を含む受信アンテナ群(4)と、
複数の前記送信アンテナ素子から送信される送信波に対応する反射波の前記受信アンテナ素子での受信結果に基づいて、送信波を反射した物標に関する情報を生成する制御部(6)と、を備え、
前記制御部は、
複数の前記送信アンテナ素子の一部から送信される送信波に対応する反射波の前記受信アンテナ素子での受信結果に基づいて前記物標との相対速度を求める相対速度演算部(61)と、
前記相対速度に対して前記位相回転量に対応するドップラシフト量をシフトさせたシフト速度を求めるシフト速度演算部(62)と、
前記相対速度および前記シフト速度を用いて、複数の前記送信アンテナ素子それぞれから送信される送信波に対応する反射波を前記受信アンテナ素子で受信した際の受信信号に含まれる複数の前記送信信号に対応する信号成分を特定し、特定した信号成分を復調信号として生成する復調部(63)と、
前記復調信号を用いて前記物標に関する情報を求める検出部(64)と、を含んでいる、レーダ装置。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記受信信号に含まれる複数の速度成分を周波数に対応付けた速度スペクトル上において、前記相対速度に対応する信号成分、前記シフト速度に対応する信号成分、エイリアシングに起因する前記シフト速度の折り返し成分それぞれが分離可能なように、前記変調処理に用いる前記位相回転量を決定する、請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記相対速度演算部にて前記相対速度を求める際には、複数の前記送信アンテナ素子の一部から送信ビームフォーミングによって送信範囲を制限した送信波を送信させる、請求項1または2に記載のレーダ装置。
【請求項4】
移動体に搭載されるものであって、
前記制御部は、前記復調信号を用いて前記物標に関する情報を求める際に、前記受信信号に含まれる複数の速度成分を周波数に対応付けた速度スペクトル上に前記移動体の移動速度に対応する信号成分が検出されると、検出された信号成分を静止物体で反射した反射波に対応するものとして特定する、請求項3に記載のレーダ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、レーダ装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、複数の送信アンテナ素子と複数の受信アンテナ素子を組み合わせた仮想アンテナ(いわゆる、MIMO)を利用したレーダ装置が知られている。この種のレーダ装置では、複数の送信信号が多重化された信号を受信することになるため、どの送信アンテナ素子で送信した電波の反射波であるかを受信信号で区別する必要がある。なお、MIMOは、Multiple Input Multiple Outputの略称である。
【0003】
例えば、ドップラ分割多重(以下、DDMとも呼ぶ)を用いて、複数の送信アンテナ素子から同時に送信された送信信号が重畳された受信信号から、個々の信号を識別する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。DDMは、Doppler Division Multiplexingの略称である。
【0004】
特許文献1に記載のDDMでは、所定の繰返周期ごとに異なる位相回転量で位相を回転させる変調処理によって生成した複数の送信信号を複数の送信アンテナ素子から多重送信させる。複数の送信信号の位相回転量が繰返周期ごとに異なっている場合、受信信号を解析して得られる速度スペクトル上では、複数の送信信号に対応するドップラ周波数のピークが抽出されることを利用して、受信信号から複数の送信信号を識別するようになっている。
【0005】
具体的には、特許文献1に記載のDDMでは、まず、受信アンテナ素子で受信された受信信号を解析して速度スペクトルを求める。そして、当該速度スペクトル上のピークの1つを処理対象とし、当該処理対象に対して各送信信号の位相回転量に対応するドップラシフト分をシフトさせたものを候補ピークとして特定した後、候補ピークが速度スペクトル上に実在するか否かを判定する。この処理を速度スペクトル上にある全てのピークで実施し、候補ピークが速度スペクトル上に実在する処理対象を物標との相対速度に対応するピークとして特定するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6881177号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1に記載のDDMでは、候補ピークが速度スペクトル上に実在するか否かを判定する処理を複数の送信信号と同じ数だけ実行する必要があり、例えば、送信アンテナ素子の数が増えると、メモリや制御処理の負荷が著しく大きくなってしまう。
【0008】
本開示は、負荷抑制を図りつつ、受信アンテナ素子で受信する信号から複数の送信信号を識別可能なレーダ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、
レーダ装置であって、
複数の送信アンテナ素子(Tx)を含む送信アンテナ群(3)と、
連続波の共通信号を発生させる発振部(21)と、
共通信号を送信アンテナ素子と同数に分岐させた複数の分岐信号のそれぞれについて、それぞれが異なる位相回転量で、所定の繰返周期ごとに分岐信号の位相を回転させる変調処理を行うことで、複数の送信アンテナ素子に入力される複数の送信信号を生成する変調部(22)と、
1つ以上の受信アンテナ素子(Rx)を含む受信アンテナ群(4)と、
複数の送信アンテナ素子から送信される送信波に対応する反射波の受信アンテナ素子での受信結果に基づいて、送信波を反射した物標に関する情報を生成する制御部(6)と、を備え、
制御部は、
複数の送信アンテナ素子の一部から送信される送信波に対応する反射波の受信アンテナ素子での受信結果に基づいて物標との相対速度を求める相対速度演算部(61)と、
相対速度に対して位相回転量に対応するドップラシフト量をシフトさせたシフト速度を求めるシフト速度演算部(62)と、
相対速度およびシフト速度を用いて、複数の送信アンテナ素子それぞれから送信される送信波に対応する反射波を受信アンテナ素子で受信した際の受信信号に含まれる複数の送信信号に対応する信号成分を特定し、特定した信号成分を復調信号として生成する復調部(63)と、
復調信号を用いて物標に関する情報を求める検出部(64)と、を含んでいる。
【0010】
このように、本開示のレーダ装置では、複数の送信アンテナ素子の一部から送信波を送信させた際に求めた相対速度と、その後に相対速度に対して位相回転量に対応するドップラシフト量をシフトさせて求めたシフト速度を用いて復調信号を生成する。これによれば、従来技術とは異なり、候補ピークが速度スペクトル上に実在するか否かを判定する処理を複数の送信信号と同じ数だけ実行する必要がないので、レーダ装置のメモリや制御処理の負荷を抑えることができる。すなわち、本開示のレーダ装置は、負荷抑制を図りつつ、受信アンテナ素子で受信する信号から複数の送信信号を識別することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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