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公開番号2024126791
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035428
出願日2023-03-08
発明の名称核酸検査用容器及び核酸検査システム
出願人キヤノンメディカルシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12M 1/00 20060101AFI20240912BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】反応ウェルへの検査サンプルの分注作業を低コストで迅速かつ高精度に行うこと。
【解決手段】実施形態に係る核酸検査用容器は、サンプル収納部と、反応ウェルと、封止部材とを備える。サンプル収納部は、検査サンプルを収納する。反応ウェルは、サンプル収納部から導入された検査サンプル内の標的核酸を増幅して検出する。封止部材は、反応ウェルを封止可能な第1封止部と、第1封止部から離間して設けられて、反応ウェルを封止可能な第2封止部とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
検査サンプルを収納するサンプル収納部と、
前記サンプル収納部から導入された前記検査サンプル内の標的核酸を増幅して検出するための反応ウェルと、
前記反応ウェルを封止可能な第1封止部と、前記第1封止部から離間して設けられて、前記反応ウェルを封止可能な第2封止部とを有する封止部材と、
を備える、核酸検査用容器。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記反応ウェルは、前記サンプル収納部に隣接して配置された基部を貫通するように設けられており、
前記第1封止部と前記第2封止部とは、前記反応ウェルが前記基部を貫通する貫通方向に離間して前記反応ウェルを封止することで、前記第1封止部と前記第2封止部との間に規定量の前記検査サンプルを保持する、請求項1に記載の核酸検査用容器。
【請求項3】
前記封止部材は、前記第1封止部と前記第2封止部とを連結する連結部を更に有する、請求項2に記載の核酸検査用容器。
【請求項4】
前記第1封止部と、前記第2封止部と、前記連結部とで形成される前記反応ウェル内の容積は、前記規定量に相当する、請求項3に記載の核酸検査用容器。
【請求項5】
前記反応ウェル内において前記貫通方向に前記封止部材を移動させる移動部材を更に備える、請求項2に記載の核酸検査用容器。
【請求項6】
前記サンプル収納部は、一端に開口部が設けられた円筒状の外形を有する容器本体の内部に設けられ、
前記反応ウェルは、前記容器本体の内部における前記開口部と対向する前記サンプル収納部の底部に設けられている、請求項5に記載の核酸検査用容器。
【請求項7】
前記反応ウェルが設けられていない前記基部の領域に、前記サンプル収納部に隣接する窪みが設けられている、請求項6に記載の核酸検査用容器。
【請求項8】
前記反応ウェルは、前記貫通方向に直交する方向に間隔を空けて前記基部に複数設けられ、
前記第1封止部及び前記第2封止部は、前記複数の反応ウェルのそれぞれに対応して複数組設けられている、請求項6に記載の核酸検査用容器。
【請求項9】
前記基部は、円柱状の外形を有し、
前記複数の反応ウェルは、前記基部の周方向に間隔を空けて前記基部の周辺部に設けられ、
前記反応ウェルが設けられていない前記基部の中央部に、前記サンプル収納部に隣接する窪みが設けられている、請求項8に記載の核酸検査用容器。
【請求項10】
前記反応ウェルの側壁には、前記第1封止部と前記第2封止部との間の距離よりも前記サンプル収納部から離間して、前記標的核酸を増幅させるための試薬成分が設けられている、請求項6に記載の核酸検査用容器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書及び図面に開示の実施形態は、核酸検査用容器及び核酸検査システムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、複数の標的核酸を一括で検出することを目的とした核酸検査方法として、マイクロチューブ及び96ウェルプレート等を反応容器として使用し、反応容器における必要な数の反応ウェル内に検査サンプルを分注して検査を行う方法が知られている。また、その他の核酸検査方法として、マイクロ流路が形成された検査カートリッジと専用装置とを使用することで、検査カートリッジ内の反応ウェルへの検査サンプルの分注を自動化して検査を行う方法が知られている。更に、その他の核酸検査方法として、単一の反応ウェル内で複数の標的核酸を対象とした増幅及び検出を行うマルチプレックス検査が知られている。
【0003】
しかしながら、マイクロチューブ及び96ウェルプレート等を用いた核酸検査方法においては、作業者がマイクロピペットを用いて検査サンプルの分注作業を行う必要があるため、分注作業に時間を要し、また、異なる作業者間で分注作業の精度にばらつきがあるといった問題がある。また、自動化による核酸検査方法においては、検査サンプルを分注するためのバルブ及びモータ等の機構を有する検査カートリッジ及び専用装置を使用するため、検査費用が高額になるといった問題がある。また、マルチプレックス検査においては、増幅の競合による偽陰性及び検出時の特異性に注意が必要なため、プライマー又はプローブの設計最適化に時間を要するといった問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-187821号公報
特開平11-4678号公報
特開平10-304890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、反応ウェルへの検査サンプルの分注作業を低コストで迅速かつ高精度に行うことである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る核酸検査用容器は、サンプル収納部と、反応ウェルと、封止部材とを備える。サンプル収納部は、検査サンプルを収納する。反応ウェルは、サンプル収納部から導入された検査サンプル内の標的核酸を増幅して検出する。封止部材は、反応ウェルを封止可能な第1封止部と、第1封止部から離間して設けられて、反応ウェルを封止可能な第2封止部とを有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1は、実施形態に係る核酸検査用容器の一例を示す側面図。
図2は、実施形態に係る核酸検査用容器の一例を示す平面図。
図3は、実施形態に係る核酸検査用容器の容器本体の一例を示す断面図。
図4は、実施形態に係る核酸検査用容器の容器本体の一例を示す平面図。
図5は、実施形態に係る核酸検査用容器の封止部材の一例を示す側面図。
図6は、実施形態に係る核酸検査用容器の封止部材の一例を示す平面図。
図7は、実施形態に係る核酸検査用容器の移動部材の一例を示す側面図。
図8は、実施形態に係る核酸検査用容器の移動部材の一例を示す平面図。
図9は、実施形態に係る核酸検査システムの構成例を示すブロック図。
図10は、実施形態に係る核酸検査システムの動作例を示す図。
図11は、図10に続く、実施形態に係る核酸検査システムの動作例を示す図。
図12は、図11に続く、実施形態に係る核酸検査システムの動作例を示す図。
図13は、図12に続く、実施形態に係る核酸検査システムの動作例を示す図。
図14は、図13に続く、実施形態に係る核酸検査システムの動作例を示すフローチャート。
図15は、実施形態の第1の変形例に係る核酸検査用容器の封止部材を示す側面図。
図16は、実施形態の第2の変形例に係る核酸検査用容器の封止部材を示す側面図。
図17は、実施形態の第3の変形例に係る核酸検査用容器を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照しながら、核酸検査用容器の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、実質的に同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行うこととする。なお、以下の説明では、図中のZ軸方向を上方と定義し、その反対方向を下方と定義する。
【0009】
図1は、実施形態に係る核酸検査用容器1の一例を示す側面図である。図2は、実施形態に係る核酸検査用容器1の一例を示す平面図である。具体的には、図2は、後述する蓋5を取り外した状態の核酸検査用容器1の平面図である。図3は、実施形態に係る核酸検査用容器1の容器本体2の一例を示す断面図である。図4は、実施形態に係る核酸検査用容器1の容器本体2の一例を示す平面図である。図3は、図4のIII-III断面図である。図5は、実施形態に係る核酸検査用容器1の封止部材3の一例を示す側面図である。図6は、実施形態に係る核酸検査用容器1の封止部材3の一例を示す平面図である。図7は、実施形態に係る核酸検査用容器1の移動部材4の一例を示す側面図である。図8は、実施形態に係る核酸検査用容器1の移動部材4の一例を示す平面図である。
【0010】
図1に示すように、実施形態に係る核酸検査用容器1は、容器本体2と、封止部材3と、移動部材4と、蓋5とを備える。
(【0011】以降は省略されています)

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