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公開番号2024125886
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-19
出願番号2023034006
出願日2023-03-06
発明の名称車輪用軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人矢野内外国特許事務所
主分類F16C 33/78 20060101AFI20240911BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】車輪用軸受装置において、シール部材によってグリースが漏れることをより確実に防止することができるものとする。
【解決手段】車輪用軸受装置1であって、一対の内方部材3・3が接触した状態における、シール部材(インナー側シール部材7)のシール板71の円筒部71aの軸方向外側端部と、シール部材の弾性シール部材72のグリースリップ74cがシール板71の円筒部71aに接触する部分と、の距離Lは、少なくとも、連結環8と内方部材3との間の軸方向隙間aよりも長く構成されるものとする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
外側転走面が形成された外方部材と、
前記外側転走面に対向する内側転走面が形成され、軸方向に並べて配置される一対の内方部材と、
前記外側転走面と前記内側転走面との間に転動自在に配置される転動体と、
前記一対の内方部材のそれぞれの溝部に係止されて前記一対の内方部材を連結するものであり、前記内方部材との間に軸方向隙間が形成されるように配置される連結環と、
前記外方部材と前記内方部材との間の軸受空間の開口を密封するシール部材と、
を備える、車輪用軸受装置であって、
前記シール部材は、シール板と、弾性シール部材と、を備え、
前記シール板は、前記内方部材の外周面に嵌合する円筒部と、前記円筒部の軸方向内側端部から径方向の外側に延出する立板部と、を備え、
前記弾性シール部材は、芯金と弾性体とを備え、環状に構成される前記芯金に前記弾性体が固着されて構成され、
前記芯金は、前記外方部材の内周面に嵌合する筒部と、前記筒部の軸方向外側端部から径方向の内側に延出する板部と、を備え、
前記弾性体は、前記芯金の前記板部から前記シール板の前記立板部が延出する側と反対側へ斜め径方向内側に延出して先端が前記シール板の前記円筒部に接触した状態とされるグリースリップを備え、
前記一対の内方部材が接触した状態における、前記シール板の前記円筒部の軸方向外側端部と、前記弾性シール部材の前記グリースリップが前記シール板の前記円筒部に接触する部分と、の距離は、少なくとも、前記連結環と前記内方部材との間の軸方向隙間よりも長く構成される、
ことを特徴とする車輪用軸受装置。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記一対の内方部材が接触した状態における、前記シール板の前記円筒部の軸方向外側の端部と、前記弾性シール部材の前記グリースリップが前記シール板の前記円筒部に接触する部分と、の距離は、前記連結環と前記内方部材との間の軸方向隙間に、軸受アキシアル隙間を加えた長さよりも長く構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載の車輪用軸受装置。
【請求項3】
前記一対の内方部材が接触した状態における、前記シール板の前記円筒部の軸方向外側の端部と、前記弾性シール部材の前記グリースリップが前記シール板の前記円筒部に接触する部分と、の距離は、1mm以上で構成される、
ことを特徴とする請求項2に記載の車輪用軸受装置。
【請求項4】
前記弾性体は、前記芯金の板部から前記シール板の前記立板部が延出する側へ斜め径方向外側に延出して先端部が前記シール板の前記立板部に接触した状態とされるサイドリップを備え、
前記サイドリップは、前記弾性シール部材が前記シール板に対して軸方向外側に前記連結環と前記内方部材との間の軸方向隙間分ずれた場合においても、前記先端部が前記シール板の前記立板部に接触した状態とされる、
ことを特徴とする請求項2に記載の車輪用軸受装置。
【請求項5】
前記転動体は円錐ころで構成される、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の車輪用軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車輪用軸受装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、自動車等の懸架装置において車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置が知られている。前記車輪用軸受装置は、外側転走面が形成された外方部材と、外側転走面に対向する内側転走面が形成されて軸方向に並べて配置される一対の内方部材と、外側転走面と内側転走面との間に転動自在に配置される転動体と、一対の内方部材のそれぞれの溝部に係止されて一対の内方部材を連結する連結環と、外方部材と内方部材との間の軸受空間の開口を密封するシール部材と、を備える(特許文献1参照)。
【0003】
前記シール部材は、シール板と、弾性シール部材と、を備える。シール板は、内方部材の外周面に嵌合する円筒部と、円筒部の軸方向内側端部から径方向の外側に延出する立板部と、を備え、断面L字状の環状に構成される。弾性シール部材は、環状に構成される芯金に弾性体が固着されて構成される。弾性シール部材の弾性体は、グリースリップを備える。弾性シール部材のグリースリップは、その先端部がシール板の円筒部に接触した状態とされて、グリースが漏れることを防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-057014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車輪用軸受装置では、一対の内方部材が互いに接触した状態において車輪用軸受装置を車軸から引き抜く際に、軸方向外側の内方部材が外方部材とともに軸方向外側へ移動するのに対して、軸方向内側の内方部材が車軸に取り残された状態となって、一対の内方部材が軸方向に離間して、シール部材の弾性シール部材がシール板に対して軸方向外側にずれる場合がある。そしてこのような場合、シール部材における弾性シール部材のグリースリップがシール板の円筒部から脱落した状態となり、グリースリップが機能せずにグリースが漏れ易い状態となる。
【0006】
そこで、本発明においては、車輪用軸受装置を車軸から引き抜く動作を行った際にシール部材によってグリースが漏れることをより確実に防止することができる車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
即ち、外側転走面が形成された外方部材と、前記外側転走面に対向する内側転走面が形成され、軸方向に並べて配置される一対の内方部材と、前記外側転走面と前記内側転走面との間に転動自在に配置される転動体と、前記一対の内方部材のそれぞれの溝部に係止されて前記一対の内方部材を連結するものであり、前記内方部材との間に軸方向隙間が形成されるように配置される連結環と、前記外方部材と前記内方部材との間の軸受空間の開口を密封するシール部材と、を備える、車輪用軸受装置であって、前記シール部材は、シール板と、弾性シール部材と、を備え、前記シール板は、前記内方部材の外周面に嵌合する円筒部と、前記円筒部の軸方向内側端部から径方向の外側に延出する立板部と、を備え、前記弾性シール部材は、芯金と弾性体とを備え、環状に構成される前記芯金に前記弾性体が固着されて構成され、前記芯金は、前記外方部材の内周面に嵌合する筒部と、前記筒部の軸方向外側端部から径方向の内側に延出する板部と、を備え、前記弾性体は、前記芯金の前記板部から前記シール板の前記立板部が延出する側と反対側へ斜め径方向内側に延出して先端が前記シール板の前記円筒部に接触した状態とされるグリースリップを備え、前記一対の内方部材が接触した状態における、前記シール板の前記円筒部の軸方向外側端部と、前記弾性シール部材の前記グリースリップが前記シール板の前記円筒部に接触する部分と、の距離は、少なくとも、前記連結環と前記内方部材との間の軸方向隙間よりも長く構成される、ものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0009】
即ち、本願の発明によれば、シール部材によってグリースが漏れることをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る車輪用軸受装置を示す断面図。
同じく車輪用軸受装置の外方部材と内方部材との間のインナー側開口を示す拡大断面図。
同じく車輪用軸受装置のインナー側シール部材を示す拡大断面図。
同じく車輪用軸受装置の軸方向中央部を示す拡大断面図。
同じく車輪用軸受装置の一対の内方部材軸方向に離間した状態を示す断面図。
同じく車輪用軸受装置の一対の内方部材軸方向に離間した状態の外方部材と内方部材との間のインナー側開口を示す拡大断面図。
同じく車輪用軸受装置の一対の内方部材軸方向に離間した状態の軸方向中央部を示す拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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