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公開番号2024125814
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-19
出願番号2023033894
出願日2023-03-06
発明の名称目玉焼き白身様食品および目玉焼き様食品の製造方法
出願人不二製油株式会社
代理人
主分類A23J 3/00 20060101AFI20240911BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】本発明の目的は、目玉焼きの白身部分の代替物を、植物性の原料を用いて提供することである。
【解決手段】粉末状豆類たん白素材、ジェランガム、油脂、不溶性食物繊維、澱粉および水を含む水中油型乳化物生地を調製し、該生地の厚さを25mm以下に成型した後に、マイクロウェーブで加熱することで、目玉焼き白身様の食品素材および、これを用いた目玉焼き様食品が提供できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
粉末状豆類たん白素材、ジェランガム、油脂、不溶性食物繊維、澱粉および水を含む水中油型乳化物の生地をマイクロウェーブ加熱する、目玉焼きの白身様食品の製造方法。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
該生地の厚さが25mm以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
該粉末状豆類たん白素材が粉末状大豆たん白素材である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
該粉末状豆類たん白素材が粉末状大豆たん白素材である、請求項2に記載の製造方法。
【請求項5】
卵を使用しない、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の製造方法。
【請求項6】
粉末状豆類たん白素材、ジェランガム、油脂、不溶性食物繊維、澱粉および水を含む水中油型乳化物であって、25mm以下の厚を有した生地について、生地に卵黄様素材を載せたものを、または生地で卵黄様素材を包埋したものをマイクロウェーブ加熱する、目玉焼き様食品の製造方法。
【請求項7】
該粉末状豆類たん白素材が粉末状大豆たん白素材である、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
卵を使用しない、請求項6または請求項7に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、目玉焼き白身様の食品および目玉焼き様食品の製造に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
卵は、世界で広く消費されている食品で、さまざまな料理の用途に欠かせない材料でもある。中でも目玉焼きは割卵した卵を加熱しただけの単純な調理方法であるが、卵の代表的な料理のひとつでもある。
一方、近年は持続的な原料供給や健康等の問題から、動物性原料を忌避する需要がある。乳や畜肉などは大豆等の植物を使用した代替技術が進んでいるが、卵に関する代替技術は多くはない。
特許文献1は、カードランに油脂を添加することで卵白様の食品を得るものである。また特許文献2は大豆蛋白、不溶性繊維及び多糖類から成るスクランブルエッグ様食品を開示している。特許文献3は、大豆の加工品を用いた卵黄の代替技術が開示されている。
マイクロ波は加熱方法として知られており、食品にも広く使用されている。特許文献4にはゲル化剤を含むスラリーをマイクロ波加熱することで、キューブ状の乾燥食品を調製する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-136247号公報
国際公開2022/163534号パンフレット
特開平11-308968号公報
特開2018-102166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
卵白は資源として持続的ではない上に、その物性も未変性卵白蛋白質の液体が加熱により短時間で硬質なゲルへと変化する為、種々の加工を施すに際しては、扱い易い素材ではない。本発明では特に目玉焼きの白身を対象としたが、これを代替する技術はあまり知られていない。特許文献1で示された卵白代替物は、卵白のゲル、例えば茹で卵の白身部分である均一な組織を代替するものである。目玉焼きの白身は、表面が比較的乾燥した不均一な組織であり、均一な組織からなるゲルとは異なる。特許文献2は卵白でなく卵白と卵黄を含んだスクランブルエッグを代替するものであるし、特許文献3は卵黄の代替技術である。そこで本発明の目的は、目玉焼きの白身部分の代替物を、植物性の原料を用いて提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記の課題に対して鋭意研究を重ねた結果、大豆蛋白とジェランガムを含んだ生地について、その厚みを25mm以下の形態としたものにマイクロウェーブ加熱を行うことで、一度膨張した生地が収縮する際に独特の構造となり、この物性が目玉焼きの白身に極めて類似していることを見出し、本発明を完成させた。
【0006】
即ち、本発明は
(1)粉末状豆類たん白素材、ジェランガム、油脂、不溶性食物繊維、澱粉および水を含む水中油型乳化物の生地をマイクロウェーブ加熱する、目玉焼きの白身様食品の製造方法。
(2)該生地の厚さが25mm以下である、(1)に記載の製造方法。
(3)該粉末状豆類たん白素材が粉末状大豆たん白素材である、(1)に記載の製造方法。
(4)該粉末状豆類たん白素材が粉末状大豆たん白素材である、(2)に記載の製造方法。
(5)卵を使用しない、(1)乃至(4)の何れかに記載の製造方法。
(6)粉末状豆類たん白素材、ジェランガム、油脂、不溶性食物繊維、澱粉および水を含む水中油型乳化物であって、25mm以下の厚を有した生地について、生地に卵黄様素材を載せたものを、または生地で卵黄様素材を包埋したものをマイクロウェーブ加熱する、目玉焼き様食品の製造方法。
(7)該粉末状豆類たん白素材が粉末状大豆たん白素材である、(6)に記載の製造方法。
(8)卵を使用しない、(6)または(7)に記載の製造方法。
に関するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、加熱前の生地を任意に成型可能な、目玉焼きの白身を代替する食品を、植物性の原料で調製することができる。これにより、例えば植物性の卵黄代替物と組み合わせることで、植物性の目玉焼き様食品を得ることも可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(粉末状豆類たん白素材)
本発明の粉末状豆類たん白素材とは、豆類を原料とした蛋白質を主体とする食品素材であって粉末状のものである。豆類とは、小豆,緑豆,ササゲ,金時豆,花豆,インゲンマメ,バタービーン,ソラマメ,エンドウ,ヒヨコマメ,イナゴマメ,ナタマメ,ルパン豆,レンズマメ,大豆,落花生等が例示できる。好ましくは大豆またはエンドウであり、最も好ましくは大豆である。
典型的な例として大豆の場合の、粉末状大豆たん白素材を説明する。大豆原料として脱脂大豆フレークを用い、これを適量の水中に分散させて水抽出を行い、繊維質を主体とする不溶性画分いわゆるオカラを除去して、抽出大豆たん白(脱脂豆乳)を得る。
該抽出大豆たん白を塩酸等の酸によりpH4.5前後に調整し、蛋白質を等電点沈澱させて酸不溶性画分(カード)を回収し、これを再度適量の水に分散させてカードスラリーを得、水酸化ナトリウム等のアルカリにより中和することで中和スラリーである分離大豆たん白を得る。これらの抽出大豆たん白や分離大豆たん白の溶液を高温加熱処理装置によって加熱殺菌した後、該殺菌液をスプレードライヤー等により噴霧乾燥することによって、粉末状大豆たん白素材を得ることができる。
ただし、上記の製造法に限定されるものではなく、大豆蛋白質の純度が大豆原料から高められる方法であればよい。また脱脂大豆からエタノールや酸によりホエーを除去して得られる濃縮大豆たん白も粉末状大豆たん白素材に含まれる。これらのうち、分離大豆たん白は、蛋白質含量が通常固形分中90質量%程度と高い点において、抽出大豆たん白よりもよく利用されており、本発明への使用にも好ましい。
粉末状豆類たん白素材の使用量は、後述する生地中2~10質量%が好ましく、3~7質量%が更に好ましい。
【0009】
(固形分中の蛋白質含量)
本粉末状豆類たん白素材は、固形分中の粗蛋白質含量が80質量%以上が好ましい。85質量%以上又は90質量%以上が更に好ましい。該粗蛋白質含量が高いほど、白身様食品としての物性が、白身に近いものとなる。
粗蛋白質含量はケルダール法により測定する。具体的には、蛋白素材重量に対して、ケルダール法により測定した窒素の質量を、乾燥物中の粗蛋白質含量として「質量%」で表す。なお、窒素換算係数は6.25とする。基本的に、小数点以下第2桁の数値を四捨五入して求められる。
【0010】
(TCA可溶化率)
本粉末状豆類たん白素材、特に分離大豆たん素材は、TCA可溶化率が20%以下であるものが好ましい。15%以下が更に好ましく、12%以下が最も好ましい。また3%以上であるものが好ましく、5%以上が更に好ましい。尚、TCA可溶率とは、粉末状豆類たん白素材を蛋白質含量として1.0質量%となるように水に分散させ十分撹拌した分散液について、全蛋白質に対する0.22Mトリクロロ酢酸に溶解する蛋白質の割合をケルダール法により測定し、質量%として算出したものである。本発明で使用する分離大豆たん白素材のTCAは20%以下が好ましく、5%以上が更に好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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