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公開番号2024114217
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019844
出願日2023-02-13
発明の名称チョコレートの艶出し用油脂
出願人不二製油株式会社
代理人
主分類A23D 9/00 20060101AFI20240816BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】
本発明は、チョコレートの艶を改善することができる油脂を提供することを課題とする。
【解決手段】
以下の要件1~3を満たす、ランダムエステル交換された油脂に、チョコレートの艶を改善する効果がある。
1 炭素数20以上の飽和脂肪酸を6.5~20質量%含有する。
2 炭素数18の不飽和脂肪酸を40~70質量%含有する。
3 炭素数18の飽和脂肪酸を13~35質量%含有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の要件1~3を全て満たす、ランダムエステル交換された油脂。
1 炭素数20以上の飽和脂肪酸を6.5~20質量%含有する。
2 炭素数18の不飽和脂肪酸を40~70質量%含有する。
3 炭素数18の飽和脂肪酸を13~35質量%含有する。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
該要件1~3に係る脂肪酸の合計が90質量%以上である、請求項1記載の、ランダムエステル交換された油脂。
【請求項3】
請求項1又は2に記載された油脂を2~10質量%含有する、艶が改善されたチョコレート。
【請求項4】
以下の要件1~3を全て満たす油脂をランダムエステル交換する、ランダムエステル交換された油脂の製造法。
1 炭素数20以上の飽和脂肪酸を6.5~20質量%含有する。
2 炭素数18の不飽和脂肪酸を40~70質量%含有する。
3 炭素数18の飽和脂肪酸を13~35質量%含有する。
【請求項5】
該要件1~3に係る脂肪酸の合計が90質量%以上である、請求項4に記載の、ランダムエステル交換された油脂の製造法。
【請求項6】
請求項1に記載の油脂をチョコレートに2~10質量%配合する、該チョコレートの艶改良方法。
【請求項7】
請求項2に記載の油脂をチョコレートに2~10質量%配合する、該チョコレートの艶改良方法。
【請求項8】
請求項1に記載の油脂を有効成分とする、チョコレートの艶改良剤。
【請求項9】
請求項2に記載の油脂を有効成分とする、チョコレートの艶改良剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、チョコレートの艶出し用に使用することができる油脂、及びその製造法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、「エステル交換油脂及び該エステル交換油脂を使用したチョコレート」と称する出願であり、その課題としては「構成脂肪酸として炭素数が20以上の脂肪酸を有意な量で含まなくても、チョコレートの製造に使用された場合に、製造されたチョコレートの光沢を長期間維持できるエステル交換油脂(ハードバター)を提供すること」と記載されている。
特許文献2は「チョコレート用油脂組成物」と称する出願であり、「チョコレートを製造するに際して、テンパリング操作しないで、ココアバターを含む風味、口溶けに優れたチョコレートが得られ、経時保存で品質劣化が 防止されているチョコレート及び当該チョコレートに使用する油脂組成物を提供すること」を課題とする。発明の効果においては「・・・艷等の品質劣化が 防止されているチョコレートを製造することができるチョコレート用油脂組成物である。」旨記載されている。具体的な構成としては、「炭素数 12以下の脂肪酸を 30%以上含む油脂と炭素数 20以上の飽和脂肪酸を 30%以上含む油脂をエステル交換してなるチョコレート用油脂成物。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開WO2016/133004号パンフレット
国際公開WO2007/129590号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、チョコレートの艶を改善することができる油脂を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、課題の解決に向け鋭意検討を行った。特許文献1に係るエステル交換油脂は、「全構成脂肪酸に占める炭素数12以下の脂肪酸含有量が15~30質量%」であることが必須の構成要件である。しかし、たとえば炭素数12であるラウリン脂は、加水分解されると、いわゆるソーピーフレーバーが発生する場合があり、チョコレートのような賞味期間の長い製品への使用は困難となる場合がある。
特許文献2においても、特許文献1と同様の問題が生じる場合がある。
本発明者は更に検討を行ったところ、以下の要件1~3を満たす、ランダムエステル交換された油脂に、チョコレートの艶を改善する効果があることを見いだし、本発明を完成させた。
1 炭素数20以上の飽和脂肪酸を6.5~20質量%含有する。
2 炭素数18の不飽和脂肪酸を40~70質量%含有する。
3 炭素数18の飽和脂肪酸を13~35質量%含有する。
【0006】
すなわち本発明は、
(1)以下の要件1~3を全て満たす、ランダムエステル交換された油脂、
1 炭素数20以上の飽和脂肪酸を6.5~20質量%含有する、
2 炭素数18の不飽和脂肪酸を40~70質量%含有する、
3 炭素数18の飽和脂肪酸を13~35質量%含有する、
(2)該要件1~3に係る脂肪酸の合計が90質量%以上である、前記(1)記載の、ランダムエステル交換された油脂、
(3)前記(1)又は(2)に記載された油脂を2~10質量%含有する、艶が改善されたチョコレート、
(4)以下の要件1~3を全て満たす油脂をランダムエステル交換する、ランダムエステル交換された油脂の製造法、
1 炭素数20以上の飽和脂肪酸を6.5~20質量%含有する、
2 炭素数18の不飽和脂肪酸を40~70質量%含有する、
3 炭素数18の飽和脂肪酸を13~35質量%含有する、
(5)該要件1~3に係る脂肪酸の合計が90質量%以上である、前記(4)に記載の、ランダムエステル交換された油脂の製造法、
(6)前記(1)に記載の油脂をチョコレートに2~10質量%配合する、該チョコレートの艶改良方法、
(7)前記(2)に記載の油脂をチョコレートに2~10質量%配合する、該チョコレートの艶改良方法、
(8)前記(1)に記載の油脂を有効成分とする、チョコレートの艶改良剤、
(9)前記(2)に記載の油脂を有効成分とする、チョコレートの艶改良剤、
に関するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、チョコレートの艶を改善することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明はランダムエステル交換された油脂に関するものである。ここでランダムエステル交換は、基質となる油脂混合物に触媒を加え、結合する脂肪酸をランダムに交換する技術である。
ランダムエステル交換に使用する触媒としては、化学触媒か、酵素のいずれでも使用出来る。いずれも常法の技術を使用することができる。
【0009】
本発明に係る、ランダムエステル交換された油脂は、以下1~3の要件を満たす必要がある。
1 炭素数20以上の飽和脂肪酸を6.5~20質量%含有する。
2 炭素数18の不飽和脂肪酸を40~70質量%含有する。
3 炭素数18の飽和脂肪酸を13~35質量%含有する。
なお、ここで言うそれぞれの脂肪酸は、油脂、即ちトリグリセライドを構成する脂肪酸として存在するものである。以下、各項目について、より詳細に説明する。
【0010】
炭素数20以上の飽和脂肪酸の供給源としては、ハイエルシン酸菜種極度硬化油を使用することができる。ここでハイエルシン酸菜種油とは、いわゆる従来型の菜種油であり、エルシン酸を40%程度含むことが知られている。これを常法により極度硬化したものが、ハイエルシン酸菜種極度硬化油である。
本発明に係るランダムエステル交換された油脂においては、炭素数20以上の飽和脂肪酸を6.5~20質量%含有する必要があるが、この量は、より望ましくは7~13質量%であり、更に望ましくは7~10質量%である。炭素数20以上の飽和脂肪酸が適当な量含まれることで、本ランダムエステル交換された油脂を使用したチョコレートにおいて、好ましく艶を改善することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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