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公開番号2024118230
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024559
出願日2023-02-20
発明の名称電子機器用フロート
出願人テクサジャパン株式会社
代理人個人,個人
主分類B63B 35/44 20060101AFI20240823BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】本発明は、簡単な構造で、かつ電子機器を載置するフロートに着脱することが可能で、水面の状況に応じて制動部材を選択することができ、湖沼やため池において、十分な制動能力を発揮する電子機器用フロートを提供することを目的とする。
【解決手段】上記課題を解決するため、本発明の電子機器用フロートは、電子機器を載置して湖沼又はため池の水面に浮かばせるフロートにおいて、水面近傍で水平方向の対称位置に着脱交換が可能な移動抑制部を備え、移動抑制部は、通常時の波の強弱状況に応じて選択された、長さを有する性質の異なる制動部材を備えること、を特徴とする。
【選択図】 図1

特許請求の範囲【請求項1】
電子機器を載置して湖沼又はため池の水面に浮かばせるフロートにおいて、
水面近傍で水平方向の対称位置に着脱交換が可能な移動抑制部を備え、
移動抑制部は、
通常時の波の強弱状況に応じて選択された、長さを有する性質の異なる制動部材を備えること、
を特徴とする電子機器用フロート。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記移動抑制部が、
金属を素材とする柔軟性を有する制動鋼材を備えること、
を特徴とする請求項1に記載する電子機器用フロート。
【請求項3】
前記移動抑制部が、
剛性を備える棒状体の一部分に緩衝部を有する制動緩衝材を備えること、
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載する電子機器用フロート。
【請求項4】
前記移動抑制部が、
前記制動緩衝材の先端に浮体を備えたこと、
を特徴とする請求項3に記載する電子機器用フロート。
【請求項5】
前記浮体は、
長球形状で短軸位置に前記制動緩衝材の先端が固着されること、
を特徴とする請求項4に記載する電子機器用フロート。
【請求項6】
水面に当接した下面の中央に水中鉛直方向に向けて棒状の均衡部を備えたこと、
を特徴とする請求項1又は請求項4に記載する電子機器用フロート。
【請求項7】
熱伝導棒状体が、
電子機器の下面から架台を貫通して水中にまで到達していること、
を特徴とする請求項1に記載する電子機器用フロート。
【請求項8】
前記架台下面に防水部が設けられたこと、
を特徴とする請求項7に記載する電子機器用フロート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、湖沼やため池において水面に電子機器を浮かべる際に使用する電子機器用フロートに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
電源のない湖沼や、ため池の水面で自然環境の計測等を行う際には、水面に設置した計測機器に陸上の送電網から有線で電力を送電するか、独立電源を備えた計測機器を水上に浮かべるか、いずれかの方法を用いられている。しかし、湖沼や、ため池などの水面では、送電線が風や波によって断線することがあり、近年では、IoTの計測機器とともに独立電源をフロートに載置する場合が増加してきている。
【0003】
独立電源及びIoT機器を載置したフロートは、地面に繋留されておらず波風によって容易に移動するため、計測精度に影響を及ぼすことが懸念される。
【0004】
台風などによって波浪や高潮が発生する海面向けのフロートについては、フロートの移動を制御する先行技術が開発され開示されている。
【0005】
特許文献1では、波浪等の影響を受けにくく、安定した姿勢を維持して所定水深の海洋データを収集、送信できるブイ及びこのブイを用いた海洋環境モニタシステムが開示されている。当該ブイでは、周囲に放射状にロープでつないで浮かべた複数の繋留フロートでブイを繋留し、最外周の繋留フロートから更に水底のアンカーにつないで、ブイを確実に繋留する構造を備える。特許文献1では、海洋に生じるうねりなどを含む大きな波である波浪を想定しているため、ロープで繋留フロートをつないで、さらにその最外周を水底のアンカーにつなぐ大掛かりな構造によってブイの制動を図っている。
【0006】
特許文献2では、上端に発光部を設置し、下端にバランサーを設置したポールの中途にフロート取付部を配備し、このフロート取付部に複数のフロートを取付けて成るソーラーブイが開示されている。フロート取付部は、アームである場合や円板である場合が想定されている。また、垂直のポールの下端にはバランサーが設けられ、ブイに適度な重量を付与して姿勢の安定状態を保持させている。ブイの中間部に四方に張り出させたポールに浮体を取り付け、ブイの下端にバランサーを設置した簡素化した構造で波高によるブイの傾斜を小さくし姿勢の安定化を図っている。
【0007】
また、湖沼やため池の水面に電子機器を設置する場合に生じる問題は、風や波による姿勢の変動や位置の移動のみではなく、直射日光を受けやすいことから、電子機器を内蔵する計測機器が加熱や蓄熱によって故障する場合が生じる。そのため、水面に設置した設備を冷却する先行技術が開発され開示されている。
【0008】
特許文献3では、蓄熱等を合理的に除去でき、また、環境の美化にも適する水上フロート式太陽光発電装置が開示されている。水面に浮かべるフロートテーブルの中央部に凹穴を設け、フロートテーブルの上には太陽電池パネルを搭載し、水面下の水を吸引して太陽電池パネルの上に流下させるように凹穴には噴水を設けている。噴水の水により、夏期の太陽熱の蓄熱による太陽電池パネルの過熱の防止を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2007-253888号公報
実開平1-81194号公報
特開2011-238890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
比較的水面が静かな湖沼やため池では、風や波を受けてフロート又はフロートに載置した電子機器やアンテナが小刻みに揺れて生じる姿勢の傾きや、大幅ではないものの位置が移動することが問題となる。
(【0011】以降は省略されています)

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