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公開番号2024082913
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022197116
出願日2022-12-09
発明の名称船舶推進機および船舶
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人個人
主分類B63H 5/15 20060101AFI20240613BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】リムを回転させるための電力消費量が増加するのを抑制するとともにモータの最大出力が低下するのを抑制しながら、かつ、比較的複雑な構造を有する侵入抑制部材を設けることなく、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間への異物の侵入を抑制することが可能な船舶推進機を提供する。
【解決手段】この船舶推進機100は、R方向(ロータ54の径方向)において、ダクト40の内周面40aとリム51の外周面51aとの間に周状に設けられ、R方向におけるダクト40の内周面40aとリム51の外周面51aとの間の隙間Gへの砂利を含む異物の侵入を抑制する、伸縮可能な材料から構成された侵入抑制部材60を備える。そして、R方向において、伸縮可能な材料から構成された侵入抑制部材60の厚みtは、隙間Gの最小幅W1よりも大きく、かつ、隙間Gの最大幅W2よりも小さい。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
ステータを含むダクトと、
前記ステータと対向するように前記ステータの径方向内側に配置されたロータを有するリム、および、前記リムの径方向内側に形成された羽根を含むプロペラと、
前記ロータの径方向において、前記ダクトの内周面と前記リムの外周面との間に周状に設けられ、前記径方向における前記ダクトの前記内周面と前記リムの前記外周面との間の隙間への砂利を含む異物の侵入を抑制する、伸縮可能な材料から構成された侵入抑制部材と、を備え、
前記径方向において、伸縮可能な材料から構成された前記侵入抑制部材の厚みは、前記隙間の最小幅よりも大きく、かつ、前記隙間の最大幅よりも小さい、船舶推進機。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記径方向において、伸縮可能な材料から構成された前記侵入抑制部材の厚みと前記隙間の前記最大幅との差は、前記隙間の前記最小幅よりも小さい、請求項1に記載の船舶推進機。
【請求項3】
前記ロータおよび前記ステータの各々は、樹脂により覆われており、
前記侵入抑制部材は、前記径方向において、前記ロータを覆う樹脂により構成された前記リムの前記外周面と、前記ステータを覆う樹脂により構成された前記ダクトの前記内周面との間に設けられている、請求項1に記載の船舶推進機。
【請求項4】
前記ロータの周方向において、前記ロータを覆う樹脂により構成された前記リムの前記外周面と前記ステータを覆う樹脂により構成された前記ダクトの前記内周面との間の前記径方向における幅は不均一である、請求項3に記載の船舶推進機。
【請求項5】
前記侵入抑制部材は、伸縮可能な発泡ゴムから構成されている、請求項1に記載の船舶推進機。
【請求項6】
前記発泡ゴムから構成された前記侵入抑制部材は、前記隙間において、前記ダクトの前記内周面および前記リムの前記外周面のいずれか一方に取り付けられており、
前記隙間において、前記発泡ゴムから構成された前記侵入抑制部材と対向する前記ダクトの前記内周面および前記リムの前記外周面のいずれか他方には、前記発泡ゴムに付着した前記異物による摩耗を抑制する摩耗抑制層が形成されている、請求項5に記載の船舶推進機。
【請求項7】
前記侵入抑制部材は、前記隙間において、前記リムの前記外周面に取り付けられている、請求項1に記載の船舶推進機。
【請求項8】
前記侵入抑制部材は、非磁性材料から構成されている、請求項1に記載の船舶推進機。
【請求項9】
前記侵入抑制部材は、前記隙間において、前記ダクトの前記内周面および前記リムの前記外周面のいずれか一方に取り付けられている、請求項1に記載の船舶推進機。
【請求項10】
前記侵入抑制部材の前記ロータの軸方向における長さが、前記侵入抑制部材の前記径方向における厚みよりも大きい、請求項9に記載の船舶推進機。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、船舶推進機および船舶に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間への異物の侵入を抑制する侵入抑制部材を備える船舶推進機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、ステータを含むダクトと、ステータと対向するようにステータの径方向内側に配置されたロータを有するリム、および、リムの径方向内側に形成された羽根を含むプロペラと、を備える船舶推進装置(船舶推進機)が記載されている。リムおよび羽根を含むプロペラは、ダクトに対して回転する。上記特許文献1には、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間への異物の侵入を抑制するシール(侵入抑制部材)または防塵リング(侵入抑制部材)をさらに備える船舶推進装置が記載されている。
【0004】
上記特許文献1に記載のシールを備える船舶推進装置では、環状のシール、および、シールをリムおよびダクトに対して固定するための環状の固定リングが、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間の近傍に配置されている。シールおよび固定リングは、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間を密閉するように配置されている。シールは、全周に亘ってリムに接するように配置されている。
【0005】
上記特許文献1に記載の防塵リングを備える船舶推進装置では、環状の防塵リングが、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間の近傍に配置されている。防塵リングは、全周に亘ってリムと接しないように配置されている。防塵リングには、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間に、隙間よりも大きな異物が侵入しないように、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間よりも小さい幅を有するスリットが形成されている。スリットは、防塵リングの全周に亘って形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-100014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載されているシール(侵入抑制部材)を備える船舶推進装置(船舶推進機)では、シールが全周に亘ってリムに接しているので、リムが回転する際にシールとリムとの間で生じる摩擦力が比較的大きくなる。その場合、摩擦力が大きくなった分だけ、リムを回転させるための電力消費量が増加するとともにステータとロータとにより構成されるモータの最大出力が低下する。一方、上記特許文献1に記載されている防塵リング(侵入抑制部材)を備える船舶推進装置(船舶推進機)では、防塵リングが全周に亘ってリムと接しないように配置されているので、リムが回転する際にシールとリムとの間で摩擦力が生じない。
【0008】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている防塵リングを備える船舶推進装置では、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間よりも小さい幅を有するスリットが全周に亘って形成されている防塵リングを設ける必要がある。すなわち、比較的複雑な構造を有する防塵リングを船舶推進装置に設ける必要がある。このため、リムを回転させるための電力消費量が増加するのを抑制するとともにモータの最大出力が低下するのを抑制しながら、かつ、比較的複雑な構造を有する侵入抑制部材を設けることなく、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間への異物の侵入を抑制ことが可能な船舶推進機が望まれている。
【0009】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、リムを回転させるための電力消費量が増加するのを抑制するとともにモータの最大出力が低下するのを抑制しながら、かつ、比較的複雑な構造を有する侵入抑制部材を設けることなく、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間への異物の侵入を抑制することが可能な船舶推進機および船舶を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による船舶推進機は、ステータを含むダクトと、ステータと対向するようにステータの径方向内側に配置されたロータを有するリム、および、リムの径方向内側に形成された羽根を含むプロペラと、ロータの径方向において、ダクトの内周面とリムの外周面との間に周状に設けられ、径方向におけるダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間への砂利を含む異物の侵入を抑制する、伸縮可能な材料から構成された侵入抑制部材と、を備え、径方向において、伸縮可能な材料から構成された侵入抑制部材の厚みは、隙間の最小幅よりも大きく、かつ、隙間の最大幅よりも小さい。なお、ダクトの内周面とリムの外周面との間の隙間は、ダクトおよびリムの製造上の誤差(公差)等により、一般的に、ロータの周方向において、不均一となっている。
(【0011】以降は省略されています)

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