TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024112594
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-21
出願番号2023017736
出願日2023-02-08
発明の名称制御回路及び電気機器
出願人日東工器株式会社
代理人個人
主分類H01H 9/54 20060101AFI20240814BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】アーク電流をより適切に制御できるようにした制御回路を提供する
【解決手段】当該制御回路40は、マイクロコンピュータ20と、マイクロコンピュータ20の入力ポート32に入力される起動信号の状態を切り替えるための起動スイッチ14と、起動スイッチ14に直列に接続されたアーク用FET28と、を備える。アーク用FET28は、マイクロコンピュータ20の出力ポート30からの出力電圧によってON/OFF状態が切り替わる。起動スイッチ14とアーク用FET28がともにON状態であるときには、起動スイッチ14の接点にアーク放電を生じさせるのに十分な大きさのアーク電流(0.9A)が流れる。マイクロコンピュータ20は、起動スイッチ14がON状態に切り替ってから所定のアーク時間(10ミリ秒)が経過したら、アーク用FET28をOFF状態に切り替えて起動スイッチ14にアーク電流が流れないようにする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
入力部及び出力部を有する制御部と、
前記制御部の前記入力部に入力される起動信号の状態を切り替えるための起動スイッチと、
前記起動スイッチに直列に接続され、前記制御部の前記出力部からの出力信号によってON/OFF状態が切り替えられるようにされたアーク用スイッチング素子と、
を備え、
前記起動スイッチと前記アーク用スイッチング素子がともにON状態であるときに、前記起動スイッチの接点にアーク放電を生じさせるのに十分な大きさのアーク電流が前記起動スイッチ及び前記アーク用スイッチング素子を通って流れるようにされており、
前記制御部は、前記起動スイッチがON状態に切り替ってから所定のアーク時間が経過したら前記アーク用スイッチング素子をOFF状態に切り替えて前記起動スイッチに前記アーク電流が流れないようにする、制御回路。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記アーク用スイッチング素子をOFF状態に切り替えてから所定の待機時間が経過するまでは、前記起動スイッチの状態に関わらず前記アーク用スイッチング素子をON状態に切り替えないようにされた、請求項1に記載の制御回路。
【請求項3】
主電源に対して前記アーク用スイッチング素子と直列に接続されたアーク用抵抗をさらに備え、前記アーク用抵抗は、前記起動スイッチに印加される前記アーク電流が8V以上の電圧で0.4A以上となるように選択される、請求項1に記載の制御回路。
【請求項4】
主電源からの電圧を所定の制御用電圧にまで降圧する制御用電圧生成回路と、
前記制御用電圧生成回路と直列に接続され、前記起動スイッチのON/OFF状態に合わせてON/OFF状態が切り替るようにされた制御信号用スイッチング素子と、
をさらに備え、
前記制御用電圧生成回路からの電圧が前記起動信号として前記入力部に入力されるようにされており、
前記起動スイッチがOFF状態のときには、前記制御信号用スイッチング素子がOFF状態となって、前記入力部に入力される前記起動信号がハイレベルとなり、
前記起動スイッチがON状態のときには、前記起動スイッチを通って流れる微小電流によって前記制御信号用スイッチング素子がON状態となって、前記入力部に入力される前記起動信号がローレベルとなるようにされた、請求項1に記載の制御回路。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一項に記載の制御回路と、
前記制御回路の前記制御部によって制御されるモータと、
前記起動スイッチを操作するための起動操作部材と、
を備える、電動工具。
【請求項6】
請求項1乃至4の何れか一項に記載の制御回路を備える電気機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電動工具などの電気機器において使用される制御回路に関し、より詳細には起動スイッチを備える制御回路及びそれを備える電気機器に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
電動工具などの種々の電気機器の操作を行なうために機械式のスイッチがよく使用されている。機械式のスイッチは、金属接点を開閉することにより、スイッチの端子間の導通状態(ON/OFF状態)を切り替えるようになっている。接点には種々の金属材料が使われるが、伝導率が大きく接触抵抗が低くなる銀又は銀合金が広く使用されている。一方で銀接点には酸化や硫化により被膜が形成されやすいという短所もある。例えば、電動工具において、外部交流電源やバッテリなどの主電源とモータとの間にスイッチを配置して、主電源からモータに供給される電力をスイッチで直接ON/OFFさせるようにした場合には、スイッチの接点間に比較的に大きな電流が流れることになるため、接点間でアーク放電が生じ易い。アーク放電が発生すると接点に形成されていた被膜が破壊されるため、被膜による接触抵抗の増加を防止することができる。
【0003】
一方で、電動工具の制御においては、スイッチの操作をマイクロコンピュータ等で検出して、マイクロコンピュータがモータ駆動回路を制御してモータを駆動させるようにすることも行なわれている。この場合には、スイッチには、モータに印加される電流は直接的には流れず、マイクロコンピュータに対して起動信号を送るために必要となる微小電流のみが流れるようになる。そうすると、スイッチの接点には被膜を破壊するほどのアーク放電は生じなくなり、接点に形成された被膜による接触不良が生じる可能性がある。
【0004】
このような微小電流に対して使用されるスイッチに形成される被膜を除去するために、例えば特許文献1では、微小電流が流れる負荷と並列に微分回路を接続して、接点が閉じたときに接点に流れる電流を一時的に増加させてアークにより被膜を除去するようにしている。微分回路は直列に接続されたコンデンサと抵抗からなり、接点が閉じてからコンデンサが充電されるまでの間、この微分回路を流れる追加の電流がスイッチに流れる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭52-95074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の微分回路を用いた場合、追加の電流は接点が閉じた直後からコンデンサが充電されていくに従って徐々に小さくなっていく。アーク放電を生じさせるのに必要な電流は接点を閉じた直後に流れる電流だけであり、その後の電流は被膜の破壊にほぼ貢献しない電流となる。また、スイッチを閉じたときには、コンデンサから放電電流が流れることになる。これら電流は微分回路の抵抗に流れることになり、そのような比較的に大きな電流が流れる抵抗は大きく発熱することになる。さらには、スイッチが短時間の間に繰り返し開閉されると、その都度、大きな電流が抵抗に流れることになり、抵抗はさらに大きく発熱する。そのため、このような微分回路においては、定格電力の大きい抵抗を選定したり、放熱や冷却を考慮した発熱対策を施したりする必要がある。それにより、回路基板やその周辺構造が大型化する傾向にある。また、無駄な電力を消費することにもなり、特に主電源としてバッテリを使用している場合には、駆動時間が低下する虞もある。
【0007】
そこで本発明は、上記従来技術の問題に鑑みて、アーク電流をより適切に制御できるようにした制御回路、及びそのような制御回路を備える電動工具などの電気機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明は、
入力部及び出力部を有する制御部と、
前記制御部の前記入力部に入力される起動信号の状態を切り替えるための起動スイッチと、
前記起動スイッチに直列に接続され、前記制御部の前記出力部からの出力信号によってON/OFF状態が切り替えられるようにされたアーク用スイッチング素子と、
を備え、
前記起動スイッチと前記アーク用スイッチング素子がともにON状態であるときに、前記起動スイッチの接点にアーク放電を生じさせるのに十分な大きさのアーク電流が前記起動スイッチ及び前記アーク用スイッチング素子を通って流れるようにされており、
前記制御部は、前記起動スイッチがON状態に切り替ってから所定のアーク時間が経過したら前記アーク用スイッチング素子をOFF状態に切り替えて前記起動スイッチに前記アーク電流が流れないようにする、制御回路を提供する。
【0009】
当該制御回路においては、制御部がアーク用スイッチング素子を操作することにより、起動スイッチがON状態に切り替ってから所定のアーク時間の間だけ起動スイッチにアーク電流が流れるように制御されるようになっている。そのため、アーク放電を発生させるのに必要十分となる極短い時間に所定のアーク時間を設定することにより、アーク電流が流れる時間を必要最小限にして、他の回路素子が不要に加熱されることを防止することが可能となる。また、消費電力を低減させることも可能となる。
【0010】
また、前記制御部は、前記アーク用スイッチング素子をOFF状態に切り替えてから所定の待機時間が経過するまでは、前記起動スイッチの状態に関わらず前記アーク用スイッチング素子をON状態に切り替えないようにすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日東工器株式会社
動力工具
28日前
日東工器株式会社
動力工具
28日前
日東工器株式会社
動力工具
28日前
日東工器株式会社
動力工具
28日前
日東工器株式会社
ベルト式研削工具
28日前
日東工器株式会社
制御回路及び電気機器
23日前
日東工器株式会社
モータユニット及び動力工具
28日前
日東工器株式会社
空気分配バルブ及びバルブ装置
2か月前
東レ株式会社
二次電池
1日前
個人
安全なNAS電池
1日前
ユニチカ株式会社
負極集電材
1日前
株式会社CTK
アンテナ取付装置
8日前
TDK株式会社
コイル部品
8日前
東京応化工業株式会社
基板支持体
11日前
株式会社ドクター中松創研
V3D半導体
10日前
株式会社東京精密
シート剥離装置
11日前
AIメカテック株式会社
光照射装置
7日前
矢崎総業株式会社
端子
11日前
株式会社半導体エネルギー研究所
二次電池
7日前
日本航空電子工業株式会社
コネクタ
1日前
株式会社ミクニ
電磁アクチュエータ
8日前
ミクロエース株式会社
基板処理方法
4日前
富士電機株式会社
電磁接触器
1日前
日亜化学工業株式会社
配線基板
4日前
オムロン株式会社
端子台
1日前
株式会社ディスコ
ウェーハの加工方法
10日前
株式会社日本触媒
被覆負極活物質の製造方法
7日前
河村電器産業株式会社
速結端子
10日前
富士電機株式会社
炭化珪素半導体装置
1日前
FDK株式会社
二次電池
1日前
オムロン株式会社
ソケット
1日前
日本放送協会
垂直分離型撮像素子
1日前
旭化成株式会社
窒化物半導体素子
7日前
住友電装株式会社
ワイヤハーネス
10日前
富士電機株式会社
半導体装置の製造方法
8日前
矢崎総業株式会社
押し治具
1日前
続きを見る