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公開番号2024104835
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-06
出願番号2023009219
出願日2023-01-25
発明の名称電気化学素子
出願人マクセル株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 50/533 20210101AFI20240730BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】良好な電気的接続を維持できる電気化学素子を提供する。
【解決手段】電気化学素子1は、底部111及び側壁部112を有する凹状容器11と凹状容器11の開口を覆う蓋材12とを有するケース10と、ケース10の内部空間に収容される発電要素20とを備え、発電要素20と蓋材12との間に配置され、発電要素を底部側に押圧する導電板30を備える。凹状容器11は、側壁部112の表面に窪み115を有する。窪み115は、窪み115の内側面から突出した係止部116を有する。導電板30と蓋材12との間には隙間が形成されており、導電板30は、窪み115に圧入され、導電板30を固定する圧入部31を有する。圧入部31は、窪み115において係止部116よりも下方に配置された被係止部313を有する。導電板30が蓋材12に向かって移動した場合でも、被係止部313は係止部116に当接する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
底部及び側壁部を有する凹状容器と前記凹状容器の開口を覆う蓋材とを有するケースと、前記ケース内に封止され、前記底部側に配置された第1電極層と前記蓋材側に配置された第2電極層と前記第1電極層及び前記第2電極層の間に配置された隔離層とを有する発電要素とを備えた電気化学素子であって、
前記発電要素と前記蓋材との間に配置され、前記発電要素を前記底部側に押圧する導電板を備え、
前記第1電極層は、前記ケースの内部から外部に通じる第1導通経路と電気的に接続されており、
前記第2電極層は、前記導電板を介して前記ケースの内部から外部に通じる第2導通経路と電気的に接続されており、
前記側壁部は、前記側壁部の表面に開口を有する窪みと、前記窪みの開口上部及び内側面のいずれか一方に形成された係止部とを含み、
前記導電板は、平面視で前記発電要素よりも径方向の外方に位置し、前記側壁部の窪みに圧入される圧入部を含み、
前記導電板と前記蓋材との間には隙間が形成されており、
前記圧入部は、被係止部を含み、前記導電板が前記蓋材に向かって移動した場合にとき、前記導電板が前記蓋材に接する前に、前記被係止部が前記係止部に当接して前記導電板の移動を制止可能となる位置で前記導電板を固定している、電気化学素子。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電気化学素子であって、
前記圧入部が前記窪みに圧入されて前記導電板を固定している状態において、前記係止部と前記被係止部との間の幅は、前記導電板と前記蓋材との間の隙間の幅よりも小さい、電気化学素子。
【請求項3】
請求項1に記載の電気化学素子であって、
前記係止部は、前記窪みの内側面から突出して形成されており、
前記係止部の突出幅をt1とし、前記圧入部の板厚をt2としたとき、以下の式(1)を満たす、電気化学素子。
t2/4<t1<2×t2 (1)
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の電気化学素子であって、
前記発電要素は、前記第2電極層の表面にさらに多孔質金属層を有する、電気化学素子。
【請求項5】
底部及び側壁部を有する凹状容器と前記凹状容器の開口を覆う蓋材とを有するケースと、前記ケース内に封止され、前記底部側に配置された第1電極端子及び前記蓋材側に配置された第2電極端子を含む外装材と、前記外装材の内部に封入され、第1電極層と第2電極層と前記第1電極層及び前記第2電極層の間に配置された隔離層とを含む発電要素とを有する扁平形素子とを備えた電気化学素子であって、
前記扁平形素子と前記蓋材との間に配置され、前記扁平形素子を前記底部側に押圧する導電板を備え、
前記第1電極端子は、前記ケースの内部から外部に通じる第1導通経路と電気的に接続されており、
前記第2電極端子は、前記導電板を介して前記ケースの内部から外部に通じる第2導通経路と電気的に接続されており、
前記側壁部は、前記側壁部の表面に開口を有する窪みと、前記窪みの開口上部及び内側面のいずれか一方に形成された係止部とを含み、
前記導電板は、平面視で前記扁平形素子よりも径方向の外方に位置し、前記側壁部の窪みに圧入される圧入部を含み、
前記導電板と前記蓋材との間には隙間が形成されており、
前記圧入部は、被係止部を含み、前記導電板が前記蓋材に向かって移動した場合に、前記導電板が前記蓋材に接する前に、前記被係止部が前記係止部に当接して前記導電板の移動を制止可能となる位置で前記導電板を固定している、電気化学素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ケース内に発電要素を封止した電気化学素子に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、凹状容器及び凹状容器の開口を覆う蓋材によって形成された内部空間に発電要素が収容された電池が種々開示されている。
【0003】
特開2012-69508号公報(特許文献1)は、電気化学特性が安定した電気化学セルを開示している。電気化学セルは、密封容器を有する。密封容器は、ベース部材とリッド部材とからなる。両部材の間には電気化学素子(電極体)が収納される収納空間が形成されている。リッド部材と電気化学素子との間には、電気化学素子を押圧する弾性部材が配設されている。特許文献1は、弾性部材として断面視においてV字形に屈曲した板バネ、よじれに起因する弾性復元力を利用するトーションバーユニット、又は、中央部から外周縁部に向かうにしたがって反った凹曲面状に形成されたダイヤフラム状バネなどを用いた実施態様を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-69508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、良好な電気的接続を維持することができる電気化学素子を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示は次のように構成した。すなわち、本開示に係る電気化学素子は、底部及び側壁部を有する凹状容器と凹状容器の開口を覆う蓋材とを有するケースと、ケース内に封止され、底部側に配置された第1電極層と蓋材側に配置された第2電極層と第1電極層及び第2電極層の間に配置された隔離層とを有する発電要素とを備えており、発電要素と蓋材との間に配置され、前記発電要素を前記底部側に押圧する導電板を備えている。第1電極層は、ケースの内部から外部に通じる第1導通経路と電気的に接続されている。第2電極層は、導電板を介して前記ケースの内部から外部に通じる第2導通経路と電気的に接続されている。側壁部は、側壁部の表面に開口を有する窪みと、窪みの開口上部及び内側面のいずれか一方に形成された係止部とを含む。導電板は、平面視で前記発電要素よりも径方向の外方に位置し、前記側壁部の窪みに圧入される圧入部を含む。導電板と蓋材との間には隙間が形成されている。圧入部は、被係止部を含み、導電板が蓋材に向かってに移動した場合でも、導電板が蓋材に接する前に、被係止部が係止部に当接して導電板の移動を制止可能となる位置で導電板を固定している。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る電気化学素子によれば、良好な電気的接続を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態に係る電気化学素子を示す断面図である。
図2は、図1に示す圧入部と係止部との関係を示す断面図である。
図3は、図1の電気化学素子の凹状容器を示す外観斜視図である。
図4は、電気化学素子の他の凹状容器を示す外観斜視図である。
図5は、図1の電気化学素子(蓋材及び導電板を除く。)を示す平面図である。
図6は、第2実施形態に係る電気化学素子を示す断面図である。
図7は、第3実施形態に係る電気化学素子を示す断面図である。
図8は、第4実施形態に係る電気化学素子を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明者らは、電気化学素子が強い衝撃を受けた場合であっても良好な電気的接続を維持するべく、以下の検討を行った。特許文献1の電気化学セルにおいて、弾性部材は、リッド部材又はベース部材に形成された係止部により位置規制されている。そのため、弾性部材がリッド部材の側に位置ズレすることはない。その一方で、弾性部材をリッド部材により位置規制する実施態様では、充放電時の膨張収縮が大きな電極材料を用いた場合に、電極の体積変化を弾性部材が吸収しきれず、リッド部材が外側に変形するおそれがある。また、外周縁部から中央部に向けて下に凸の形状となる弾性部材の周縁部を、シールリング又はベース部材に形成された係止部に係止させる実施態様では、リッド部材と弾性部材の係止位置までの間と、バネ全体の厚み分に相当する弾性部材の外周縁部から中央部までの間に、大きな空隙を生じることになり、電気化学セルの高容量化を妨げる要因となる。
【0010】
導電板(弾性部材)を蓋材で位置規制する際の問題を防ぐためには、蓋材と導電板との間に隙間を設け、導電板を凹状容器の側壁部に固定することが肝要となる。また、隙間を小さくして余分な空隙の形成を防ぐためには、導電板の固定に関わる箇所を平面視で発電要素よりも径方向の外方に設け、導電板のうち発電要素の押圧に関わる箇所の位置を、導電板の固定位置とは無関係にある程度自由に設定できるようにすればよい。その場合、導電板の凹状容器の側壁部への固定方法としては、工程が容易であって良好な電気的接続が可能となるよう、側壁部の表面に窪みを形成し、導電板の固定に関わる圧入部を窪みに圧入する方法が選択される。ただし、圧入により導電板を固定しようとすると、電気化学セルに強い衝撃が加えられた場合に、導電板が蓋材側に位置ずれして良好な電気的接続が維持できなくなるおそれを生じさせる。
(【0011】以降は省略されています)

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