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公開番号2024111356
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2023015782
出願日2023-02-06
発明の名称電源装置
出願人オリオン機械株式会社
代理人個人
主分類H01M 8/04701 20160101AFI20240809BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】必要十分な量の第2の気体を貯蔵部から確実かつ継続的に供給可能としつつ、その設計の自由度を十分に向上させる。
【解決手段】空気および水素を反応させて発電可能に構成された発電用セル11を備えた燃料電池発電部2と、発電用セル11に空気を供給するポンプ5と、水素が吸蔵された水素キャニスターCを接続可能に構成されると共に水素キャニスターCから発電用セル11に水素を供給するキャニスター接続部3および流量調整部4と、ポンプ5による空気の供給、および流量調整部4による水素の供給を制御する制御部8とを備え、燃料電池発電部2によって発電された電力を供給対象に対して供給可能に構成された電源装置1であって、ポンプ5によって発電用セル11に供給されて水素と反応させられた空気を加熱用流体として使用してこの空気との熱交換によって水素キャニスターCを加熱可能に構成された加熱部6を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
酸化剤を含む第1の気体および水素を含む第2の気体を反応させて発電可能に構成された発電用セルを備えた燃料電池発電部と、
前記発電用セルに前記第1の気体を供給する第1の供給部と、
前記第2の気体が吸蔵された貯蔵部を接続可能に構成されると共に当該貯蔵部から前記発電用セルに当該第2の気体を供給する第2の供給部と、
前記第1の供給部による前記第1の気体の供給、および前記第2の供給部による前記第2の気体の供給を制御する制御部とを備え、
前記燃料電池発電部によって発電された電力を供給対象に対して供給可能に構成された電源装置であって、
前記第1の供給部によって前記発電用セルに供給されて前記第2の気体と反応させられた前記第1の気体を加熱用流体として使用して当該加熱用流体との熱交換によって前記貯蔵部を加熱可能に構成された加熱部を備えている電源装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
酸化剤を含む第1の気体および水素を含む第2の気体を反応させて発電可能に構成された発電用セル、および第3の気体との熱交換によって当該発電用セルを冷却する冷却用セルを備えた燃料電池発電部と、
前記発電用セルに前記第1の気体を供給する第1の供給部と、
前記第2の気体が吸蔵された貯蔵部を接続可能に構成されると共に当該貯蔵部から前記発電用セルに当該第2の気体を供給する第2の供給部と、
前記冷却用セルに前記第3の気体を供給する第3の供給部と、
前記第1の供給部による前記第1の気体の供給、前記第2の供給部による前記第2の気体の供給、および前記第3の供給部による前記第3の気体の供給を制御する制御部とを備え、
前記燃料電池発電部によって発電された電力を供給対象に対して供給可能に構成された電源装置であって、
前記第3の供給部によって前記冷却用セルに供給されて前記発電用セルを冷却した前記第3の気体を加熱用流体として使用して当該加熱用流体との熱交換によって前記貯蔵部を加熱可能に構成された加熱部を備えている電源装置。
【請求項3】
前記加熱部は、前記貯蔵部の近傍に配置される管体を備えて前記加熱用流体が当該管体に供給されることで当該管体からの放熱によって当該貯蔵部を加熱可能に構成されている請求項1または2記載の電源装置。
【請求項4】
前記加熱部は、前記貯蔵部に前記加熱用流体を吹き付けて当該貯蔵部を加熱可能に構成されている請求項1または2記載の電源装置。
【請求項5】
前記加熱部は、前記貯蔵部を収容可能な収容部を備えて前記加熱用流体を当該収容部に供給することで当該収容部内において当該貯蔵部に当該加熱用流体を吹付け可能に構成されている請求項4記載の電源装置。
【請求項6】
前記第2の供給部は、N個(Nは、2以上の自然数)の前記貯蔵部を接続可能に構成されると共に当該N個の貯蔵部のうちの予め指定されたM個(Mは、(N-1)以下の自然数)の当該貯蔵部から前記発電用セルに当該第2の気体を供給可能に構成され、
前記加熱部は、前記M個の貯蔵部の加熱の度合いが前記N個の貯蔵部のうちの当該M個の貯蔵部を除くL個の当該貯蔵部の加熱の度合いよりも大きくなるように前記加熱用流体を供給可能に構成されている請求項1または2記載の電源装置。
【請求項7】
前記第1の供給部は、前記発電用セルから前記第1の気体を吸引する第1のポンプを備え、
前記加熱部は、前記第1のポンプによって吸引された前記第1の気体を前記加熱用流体として使用して前記貯蔵部を加熱可能に構成されている請求項1記載の電源装置。
【請求項8】
前記第3の供給部は、前記冷却用セルから前記第3の気体を吸引する第2のポンプを備え、
前記加熱部は、前記第2のポンプによって吸引された前記第3の気体を前記加熱用流体として使用して前記貯蔵部を加熱可能に構成されている請求項2記載の電源装置。
【請求項9】
前記第1の気体から水分を除去するドレントラップを備え、
前記加熱部は、前記ドレントラップにおいて水分が除去された前記第1の気体を前記加熱用流体として使用して前記貯蔵部を加熱する請求項1記載の電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化剤を含む第1の気体および水素を含む第2の気体を反応させて発電可能に構成された燃料電池発電部を備えた電源装置に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
この種の電源装置として、下記の特許文献には、酸化剤極、燃料極および高分子電解質膜を備えて構成された発電部において外気(酸素)と燃料(水素)とを反応させて発電することができるように構成された燃料電池が開示されている。
【0003】
この燃料電池では、燃料タンクに水素吸蔵合金が収容されており、この水素吸蔵合金から放出される水素を燃料極に供給して外気中の酸素と反応させることで電力を発生させる構成が採用されている。この場合、水素吸蔵合金から水素が放出されるときには、吸熱反応によって水素吸蔵合金(燃料タンク)の温度が低下する。また、水素吸蔵合金は、その温度が低下することで水素の放出速度(単位時間当りの放出量)が低下することが知られている。したがって、発電に必要とされる十分な量の水素を燃料タンクから発電部に継続して供給するには、燃料タンクの温度低下を防ぎ、水素吸蔵合金から好適に水素が放出され得る温度を維持する必要がある。
【0004】
そこで、この燃料電池では、水素と酸素との反応によって発電部に生じる熱を利用して燃料タンクを加熱することで好適な温度を維持する構成が採用されている。具体的には、この燃料電池は、燃料タンクに固定された固定熱接続部材と、発電部の熱を外部へ放出するための外部放熱部と、固定熱接続部材および外部放熱部のいずれかに発電部の熱を選択的に伝熱する可動式熱接続部材とを備えて構成されている。また、この燃料電池は、可動式熱接続部材が発電部に対して常時接触させられると共に、温度によって形状が変形する形状記憶合金バネとバイアスバネとを備えた駆動部によって可動式熱接続部材を移動させて固定熱接続部材および外部放熱部のいずれか一方に接触させる構成が採用されている。
【0005】
より具体的には、この燃料電池では、駆動部によって可動式熱接続部材が移動させられて発電部と固定熱接続部材とが可動式熱接続部材を介して熱的に接続されることで、発電部に生じた熱が燃料タンクに伝熱され、これにより、水素吸蔵合金が加熱されて、必要とされる水素を放出可能な温度が維持される。また、この燃料電池では、駆動部によって可動式熱接続部材が移動させられて発電部と外部放熱部とが可動式熱接続部材を介して熱的に接続されることで、発電部に生じた熱が燃料タンクに伝熱されずに外部放熱部から放出され、燃料タンクの過剰な温度上昇を回避することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2007-080587号公報(第5-18頁、第1-10C図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記特許文献に開示の燃料電池には、以下のような解決すべき問題点が存在する。すなわち、上記特許文献に開示の燃料電池では、可動式熱接続部材を介して発電部と固定熱接続部材とが熱的に接続されて発電部に生じた熱が燃料タンクに伝熱されることにより、燃料タンク内の水素吸蔵合金が加熱されて吸熱反応による過剰な温度低下が回避され、これにより、発電に必要な量の水素が燃料タンク(水素吸蔵合金)から放出されて発電部(燃料極)に供給される構成が採用されている。
【0008】
この場合、この燃料電池では、可動式熱接続部材および固定熱接続部材を介して発電部の熱を燃料タンクに対して確実に伝熱するために、発電部と可動式熱接続部材とを伝熱ロスが生じないように確実に接触させると共に、可動式熱接続部材と固定熱接続部材とを伝熱ロスが生じないように確実に接触させ、かつ固定熱接続部材と燃料タンクとを伝熱ロスが生じないように確実に接触させる必要がある。その一方で、この燃料電池では、発電部に対して接触させた状態を維持しつつ、固定熱接続部材および外部放熱部のいずれかに接触させるように可動式熱接続部材を駆動部によって移動させる必要がある。このため、この燃料電池では、伝熱ロスを回避するために各部材を密着させたときに、駆動部による可動式熱接続部材のスムースな移動が困難となり、可動式熱接続部材のスムースな移動を可能としたときには、各部材の密着の度合いが低下して伝熱ロスが生じるため、燃料タンクを確実かつ容易に加熱するのが困難となっている。
【0009】
また、発電部と燃料タンクとの間の伝熱経路が長いときには、可動式熱接続部材や固定熱接続部材から外気への放熱によって発電部の熱を燃料タンクに対して効率良く伝熱するのが困難となる。したがって、上記特許文献に開示の燃料電池では、伝熱効率の低下を回避するために、上記の伝熱経路の長さ、すなわち、発電部と燃料タンクとの離間距離を十分に短くする必要がある。このため、この燃料電池には、発電部や燃料タンクの配置に関する設計の自由度が低いという問題点が存在する。さらに、この燃料電池では、発電部に対する水素の安定的な供給を可能とするために複数本の燃料タンクを接続して使用する構成としたときに、各燃料タンク毎に可動式熱接続部材や固定熱接続部材を配設したり、複数の燃料タンクにおいて共用可能な可動式熱接続部材や固定熱接続部材を配設したりする必要がある。このため、複数本の燃料タンクを接続して使用する構成としたときには、製造コストが高騰してしまう。
【0010】
本発明は、かかる解決すべき問題点に鑑みてなされたものであり、製造コストの高騰を招くことなく、必要十分な量の第2の気体を貯蔵部から確実かつ継続的に供給可能としつつ、その設計の自由度を十分に向上させ得る電源装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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