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公開番号2025005820
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023106207
出願日2023-06-28
発明の名称二次電池
出願人株式会社村田製作所
代理人個人,個人
主分類H01M 10/052 20100101AFI20250109BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】低温サイクル実施後においても熱安定性を確保可能な二次電池を提供すること。
【解決手段】本発明の一実施形態では、正極、負極、および電解質を含み、二次電池状態で低温サイクルに続き高温保存または室温サイクルの実施がされ、前記負極の表面において、前記低温サイクルの実施後と比べて、X線光電子分光法に基づく、前記高温保存または室温サイクルの実施後におけるフッ素原子の濃度が酸素原子の濃度よりも高い、二次電池が供される。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
正極、負極、および電解質を含み、
二次電池状態で低温サイクルに続き高温保存または室温サイクルの実施がされ、
前記負極の表面において、前記低温サイクルの実施後と比べて、X線光電子分光法に基づく、前記高温保存または室温サイクルの実施後におけるフッ素原子の濃度が酸素原子の濃度よりも高い、二次電池。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
前記負極の少なくとも最外表面において、前記低温サイクルの実施後のフッ素原子の濃度よりも、前記高温保存または室温サイクルの実施後におけるフッ素原子の濃度が高い、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記負極の最外表面において、前記低温サイクルの実施後のフッ素原子の濃度に対する前記高温保存または室温サイクルの実施後におけるフッ素原子の濃度の比率が1.5以上である、請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記負極が前記表面にフッ素含有物を含む、請求項1に記載の二次電池。
【請求項5】
前記負極がリチウムイオンを吸蔵放出可能であり、前記フッ素含有物が、LiF、POF

、およびCH

Fからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項4に記載の二次電池。
【請求項6】
前記フッ素含有物が耐熱性を有する、請求項4に記載の二次電池。
【請求項7】
前記電解質がカーボネート類およびLiPF

を含む、請求項1に記載の二次電池。
【請求項8】
前記酸素原子が、少なくとも、前記低温サイクル後に生じるLi

CO

由来である、請求項1に記載の二次電池。
【請求項9】
前記フッ素原子が、少なくともLiPF

由来である、請求項7に記載の二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は二次電池に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
従前より充放電が繰り返し可能な二次電池が様々な用途に用いられている。例えば、二次電池は、スマートフォン、ノートパソコン等の電子機器の電源として用いられている。
【0003】
二次電池は、正極、負極、および正極と負極との電極間に配置されたセパレータを含む電極組立体と、電解質とが外装体に収容された構造となっている。電極は、集電体および集電体の少なくとも一方の主面に設けられた電極材層を有して成る。具体的には、正極は、正極集電体および正極集電体の少なくとも一方の主面に設けられた正極材層を有して成る。負極は、負極集電体および負極集電体の少なくとも一方の主面に設けられた負極材層を有して成る。二次電池としては、例えばリチウム二次電池がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-222829号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、リチウム二次電池では、相対的に低温(例えば-20℃~10℃)で充放電を繰り返し行う場合、即ち低温サイクルを実施する場合、負極の負極材層へのリチウムイオンの受け入れの程度が低くなり得ることが知られている。
【0006】
この点につき、電解質の溶媒としてカーボネート類が用いられ、電解質の溶質としてLiPF

(ヘキサフルオロリン酸リチウム)が用いられる場合、充電時に負極材層へと受け入れられなかったリチウムイオンとカーボネート基とが結合して、Li

CO

(炭酸リチウム)が形成され得る。
【0007】
その上で、電池内でLi

CO

とLiPF

が共存する状態では、高温(約100℃~約180℃)で発熱反応が生じ得ることから、電池の熱安定性低下の懸念がある。特に、低温サイクルを実施後にて、電池の過負荷試験等で上記の発熱反応を生じさせる温度帯に到達した場合、電池の破裂等のリスクが生じ得、電池の熱安定性低下が顕在化し得る。
【0008】
本発明は、かかる事情に鑑みて案出されたものである。具体的には、本発明は、低温サイクル実施後においても熱安定性を確保可能な二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態では、
正極、負極、および電解質を含み、
二次電池状態で低温サイクルに続き高温保存または室温サイクルの実施がされ、
前記負極の表面において、前記低温サイクルの実施後と比べて、X線光電子分光法に基づく、前記高温保存または室温サイクルの実施後におけるフッ素原子の濃度が酸素原子の濃度よりも高い、二次電池が供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態に係る二次電池によれば、低温サイクル実施後においても熱安定性を確保可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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