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公開番号2024094836
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-10
出願番号2022211666
出願日2022-12-28
発明の名称等化装置、光通信システム及び光信号の等化方法
出願人日本電気株式会社
代理人個人
主分類H04B 10/079 20130101AFI20240703BHJP(電気通信技術)
要約【課題】多重化伝送における全体のデータレートを最適化する等化装置、光通信システム及び光信号の等化方法を提供する。
【解決手段】チャネルモニタ31は、送信装置から送信され受信装置で受信される2つのチャネルの光信号のチャネル品質情報CQ1及びCQ2を監視し、監視したチャネル品質情報CQ1及びCQ2を含む情報INF3を出力する。送信装置は、転送行列を用いて複数のデータ信号を複数の混合データ信号に変換し、前記複数の混合信号を前記複数の光信号に変換する。推定部32は、送信装置から受信した情報INF3及び情報INF1に基づいて、送信装置と受信装置との間の伝送容量を推定し、推定結果RESを出力する。行列構成器33は、推定結果RESに基づいて、送信装置と受信装置との間の伝送容量を最適化するように転送行列Hを構成し、構成した転送行列Hを送信装置に出力して転送行列Hを更新する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
送信装置から送信され、受信装置によって受信される複数のチャネルの複数の光信号のチャネル品質情報をモニタし、モニタしたチャネル品質情報を含む第1の情報を出力し、前記送信装置は転送行列を用いて複数のデータ信号を処理して複数の混合データ信号に変換し、前記複数の混合信号を前記複数の光信号に変換する、チャネルモニタ手段と、
前記送信装置から受信した前記第1の情報及び第2の情報に基づいて前記送信装置と前記受信装置との間の第1の目標値の伝送を推定し、推定結果を出力する推定手段と、
前記推定結果に基づいて、前記送信装置と前記受信装置との間の前記第1の目標値を最適化するように前記転送行列を構成し、構成された前記転送行列を前記送信装置に出力して前記送信装置の前記転送行列を更新する行列構成手段と、を備える、
等化装置。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記第1の目標値は、伝送容量、相互情報量及びスペクトル効率のうちの1つを含む性能係数である、
請求項1に記載の等化装置。
【請求項3】
各チャネルの前記チャネル品質情報は、雑音電力レベル、信号対雑音比、光信号対雑音比、ビット誤り率及びエラーベクトル振幅のうちの1つを含む、
請求項1又は2に記載の等化装置。
【請求項4】
前記第2の情報は、順方向誤り符号化率、パルス整形タイプ、ロールオフ係数、シンボルレート、オーバーサンプリングレート、チャネル間隔、偏波タイプ、信号が確率的にコンステレーション整形された場合の整形係数、及び、信号が幾何学的コンステレーション整形された場合は幾何学的マッピングのうちの少なくとも1つを含む、
請求項3に記載の等化装置。
【請求項5】
前記受信装置は、前記複数の光信号を前記複数の混合データ信号に変換し、前記複数の混合データ信号に対して前記転送行列の逆転送行列を用いて処理することで前記複数のデータ信号に変換し、
前記推定手段は、前記受信装置から受信した前記第1及び第2の情報と第3の情報とに基づいて、前記送信装置と前記受信装置との間の前記第1の目標値を推定し、前記推定結果を出力し、
前記行列構成手段は、前記第1~第3の情報に基づいて、前記送信装置と前記受信装置との間の前記第1の目標値を最適化するように前記逆転送行列を構成し、前記逆転送行列を前記受信装置に出力して前記受信装置の前記逆転送行列を更新する、
請求項1又は2に記載の等化装置。
【請求項6】
前記転送行列は、前記複数のチャネルの数と同じ列数及び行数を有する正方行列であり、
前記正方行列は、所定の規則に従って前記行列構成手段によって切り替えられる第1構成と第2構成とを有する、
請求項5に記載の等化装置。
【請求項7】
前記転送行列の前記第1構成は、単位行列であり、
前記転送行列の前記第2構成は、より低いチャネル品質のチャネルにおいて、信号電力がより多くなるように構成される、
請求項6に記載の等化装置。
【請求項8】
前記転送行列の前記第2構成H2は、次の式で表されるように、N×Nの複素アダマール行列F2とN×Nの係数行列K2との要素ごとの積であり、
TIFF
2024094836000020.tif
46
167
Nは前記複数のチャネルの数であり、
jが列番号、kが行番号であるとき、j,k=1,2,...,Nに対する前記複素アダマール行列F2の要素F
jk
は、次の式で表される、
TIFF
2024094836000021.tif
20
139
請求項7に記載の等化装置。
【請求項9】
転送行列を用いて複数のデータ信号を処理して複数の混合データ信号に変換し、前記複数の混合信号を複数の光信号に変換する送信装置と、
前記送信装置から送信された前記複数の光信号を受信する受信装置と、
等化装置と、を備え、
前記等化装置は、
前記送信装置から送信され、前記受信装置によって受信される複数のチャネルの前記複数の光信号のチャネル品質情報をモニタし、モニタしたチャネル品質情報を含む第1の情報を出力するチャネルモニタ手段と、
前記送信装置から受信した前記第1の情報及び第2の情報に基づいて前記送信装置と前記受信装置との間の第1の目標値を推定し、推定結果を出力する推定手段と、
前記推定結果に基づいて、前記送信装置と前記受信装置との間の前記第1の目標値を最適化するように前記転送行列を構成し、構成された前記転送行列を前記送信装置に出力して前記送信装置の前記転送行列を更新する行列構成手段と、を備える、
光通信システム。
【請求項10】
送信装置から送信され、受信装置によって受信される複数のチャネルの複数の光信号のチャネル品質情報をモニタし、モニタしたチャネル品質情報を含む第1の情報を出力し、
前記送信装置は転送行列を用いて複数のデータ信号を処理して複数の混合データ信号に変換し、前記複数の混合信号を前記複数の光信号に変換し、
前記送信装置から受信した前記第1の情報及び第2の情報に基づいて前記送信装置と前記受信装置との間の第1の目標値を推定し、推定結果を出力し、
前記推定結果に基づいて、前記送信装置と前記受信装置との間の前記第1の目標値を最適化するように前記転送行列を構成し、構成された前記転送行列を前記送信装置に出力して前記送信装置の前記転送行列を更新する、
等化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、等化装置、光通信システム及び光信号の等化方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
光ファイバ伝送における通信容量の増大への需要に対応するため、さまざまなリソースの観点から、波長多重(WDM:wavelength division multiplexing)や空間多重(SDM:space division multiplexing)などの多重化技術が開発されている。シャノン限界に近づけるため、高次の直交振幅変調(QAM:quadrature amplitude modulation)、確率的コンステレーション整形(PCS:probabilistic constellation shaping)、幾何学的コンステレーション整形(GCS:geometric constellation shaping)などの信号変調技術も開発されている。
【0003】
多重化技術が適用されると、信号は複数のチャネルで同時に伝送される。WDMを用いた伝送では、チャネルとは、伝送時における周波数帯及び周波数帯に対応する要素である。SDMを用いた伝送では、チャネルとは、伝送時におけるマルチコアファイバ(MCF:multi-core fiber)のコア及びコアに対応する要素である。特に、SDMが非結合MCFと共に使用される場合、複数の原因により、チャネル間には性能差が生じる。さらに、長距離伝送においては、雑音指数や中継器のエルビウムドープファイバ増幅器(EDFA:Erbium-Doped Fiber Amplifiers)による利得制御により、性能差が蓄積する。この性能差は、SDMでの伝送における全体容量のボトルネックとなる。したがって、多重伝送においては、チャネル間の性能差を解消する必要がある。なお、性能差は品質係数(Q値)、信号対雑音比(SNR:signal-to-noise ratio)、ビット誤り率(BER:bit error rate)、エラーベクトル振幅(EVM:error vector magnitude)などの複数の指標で定量化できる。
【0004】
特許文献1には、非結合MCFによるSDM伝送において、チャネル間のQ値の差を除去する等化方法が開示されている。送信機側では、2チャネルのデータベクトルを等分し、送信前に行列によって混合する。受信機側では、復元されたベクトルの2チャネルのおいては、伝送中に両コアからの歪の平均を受けたことと同等となる。その結果、2つのチャネル間のQ値の差を除去することができる。
【0005】
特許文献1に開示された方法は、SDMにおけるQ値の差を除去することができるが、開示された転送行列によって、チャネルにペナルティが導入される。これは、信号ベクトルの均等な分離と混合によるものである。
【0006】
特許文献2には、非結合MCFを用いたSDM伝送において、チャネル間のQ値の差を除去する他の等化方法が開示されている。特許文献1と比較して、受信機側にチャネルモニタが配置され、チャネルモニタからのチャネル状態情報により行列の係数が決定される。その結果、特許文献1と比較して、Q値の差をより低いペナルティで除去できる。また、他の等化方法も、例えば、特許文献3~5によって提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6786404号
国際特許出願第PCT/JP2021/022600号
国際公開第2021/019620号
特開2020-136831号公報
特表2016-519857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の方法では、SDMにおけるQ値の差を除去し、一般的なQAM信号を用いた伝送における全体的な容量を改善することができる。しかし、これらの方法では、コンステレーション信号を用いた伝送システムにおいて、全スペクトル効率(SE:spectral efficiency)を最大化できない場合がある。すなわち、コンステレーション整形信号を用いた伝送においては、これらの方式では全体の伝送容量が減少するおそれがある。以下、全体の伝送容量が減少する理由について説明する。
【0009】
QAMに基づく一般的なコヒーレント信号変調では、伝送の粒度や柔軟性に関して限界がある。限界をシャノン限界に近づけながらこれらの限界に対応するため、PCSやGCSなどのコンステレーション整形技術が開発され、実用化されている。QAMでは、コンステレーション点のそれぞれは、同じ確率で使用される。PCSでは、低エネルギーのコンステレーション点の使用頻度が高く、高エネルギーのコンステレーション点の使用頻度は低い。確率分布はエンコーダによって決定され、実現される。エンコーダで確率分布の形状を構成することで、PCSは、一般的なQAMよりも伝送時のデータレートの増加幅をより小さくすることができる。2チャネルのSDM伝送システムを考慮すると、等化前のより高い品質のチャネルにおいて、PCSによるデータレートについて大きな利点を実現できる。データレートの利点は、より好適なチャネルとより不適なチャネルを、2つの中間チャネルに等化する利点を上回る可能性がある。このケースでは、等化技術により全体のデータレートが低下する。
【0010】
本開示の目的は、多重化伝送における全体のデータレートを最適化する等化装置、光通信システム及び光信号の等化方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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