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公開番号2024094015
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022210714
出願日2022-12-27
発明の名称積層発泡シートの製造方法
出願人株式会社ジェイエスピー
代理人個人
主分類B32B 37/15 20060101AFI20240702BHJP(積層体)
要約【課題】低見掛け密度の場合でも良好な粘着性を発現する粘着層を形成する積層発泡シートの製造方法の提供。
【解決手段】発泡層と、粘着層と、発泡層と粘着層とを接着する中間層とを共押出しする、見掛け密度20kg/m3以上200kg/m3以下の粘着性の積層発泡シートの製造方法において、発泡層が低密度ポリエチレンと物理発泡剤を含み、粘着層がアクリル系熱可塑性エラストマーと揮発性可塑剤を含み、アクリル系熱可塑性エラストマーがメタクリル酸エステル系重合体からなるハードセグメントとアクリル酸エステル系重合体からなるソフトセグメントとのブロック共重合体であり、アクリル系熱可塑性エラストマーのデュロメータ硬さが50以下、粘着層形成用溶融物中の揮発性可塑剤がアルコール及びジアルキルエーテルの群より選択される1種以上、揮発性可塑剤が粘着層形成用溶融物中の重合体1kgに対し0.5mol以上6.5mol以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
発泡層を形成するための発泡層形成用溶融物と、粘着層を形成するための粘着層形成用溶融物と、前記発泡層と前記粘着層とを接着する中間層を形成するための中間層形成用溶融物と、を共押出することにより、前記発泡層と前記中間層と前記粘着層とがこの順で積層された積層構造を有し見掛け密度が20kg/m

以上200kg/m

以下である、粘着性を有する積層発泡シートを製造する方法であって、
前記発泡層形成用溶融物が低密度ポリエチレンと物理発泡剤とを含み、
前記粘着層形成用溶融物がアクリル系熱可塑性エラストマーと揮発性可塑剤とを含み、
前記アクリル系熱可塑性エラストマーがメタクリル酸エステル系重合体からなるハードセグメントとアクリル酸エステル系重合体からなるソフトセグメントとのブロック共重合体であり、
前記アクリル系熱可塑性エラストマーのタイプAデュロメータ硬さが50以下であり、
前記粘着層形成用溶融物に含まれる前記揮発性可塑剤がアルコール及びジアルキルエーテルからなる群より選択される1種以上であり、
前記揮発性可塑剤の配合量が前記粘着層形成用溶融物に含まれる重合体1kgに対して0.5mol以上6.5mol以下である、積層発泡シートの製造方法。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記積層発泡シートは、無架橋である、
請求項1に記載の積層発泡シートの製造方法。
【請求項3】
前記アクリル系熱可塑性エラストマーのタイプAデュロメータ硬さが20以下である、
請求項1又は2に記載の積層発泡シートの製造方法。
【請求項4】
前記アクリル系熱可塑性エラストマーの230℃、荷重2.16kgの条件にて測定されるメルトマスフローレイトが50g/10min以上300g/10min以下である、
請求項1又は2に記載の積層発泡シートの製造方法。
【請求項5】
前記低密度ポリエチレンの融点(Tm)が100℃以上130℃以下であり、前記低密度ポリエチレンの融点(Tm)と前記アクリル系熱可塑性エラストマーの前記ハードセグメントのガラス転移温度(TgH)との差[(Tm)-(TgH)]が-30℃以上20℃以下である、
請求項1又は2に記載の積層発泡シートの製造方法。
【請求項6】
前記粘着層形成用溶融物に含まれる前記揮発性可塑剤がエタノール及びジメチルエーテルからなる群より選択される1以上である、
請求項1又は2に記載の積層発泡シートの製造方法。
【請求項7】
前記中間層形成用溶融物が、エチレン系共重合体を含み、
前記エチレン系共重合体の構造単位としてエチレンに由来する第1の構造単位、及び極性基を有するモノマーに由来する第2の構造単位を備える、
請求項1又は2に記載の積層発泡シートの製造方法。
【請求項8】
前記エチレン系共重合体中の前記第2の構造単位の含有割合が10質量%以上30質量%以下である、
請求項7に記載の積層発泡シートの製造方法。
【請求項9】
前記粘着層の坪量が4g/m

以上20g/m

以下である、
請求項1又は2に記載の積層発泡シートの製造方法。
【請求項10】
前記中間層の坪量が0.5g/m

以上10g/m

以下である、
請求項1又は2に記載の積層発泡シートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着性を有する積層発泡シートの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエチレン系樹脂を基材樹脂とするポリエチレン系樹脂発泡シートは、柔軟性が高く、衝撃吸収性に優れているため緩衝材や養生シート等の用途に用いられている。これらの中でも、粘着性を有する積層発泡シートは、テープ等の粘着用の部材を別途用いることなく粘着対象に貼り付けることができるため、簡易養生分野等の広範な用途で使用される。
【0003】
粘着性を有する積層発泡シートとして、たとえば特許文献1、2が開示されている。特許文献1では、アクリル系粘着剤組成物を剥離フィルム上に塗工して得られた粘着層形成フィルムを、表面にコロナ放電処理を施された発泡シートの表面に転写することにより粘着性を有する積層発泡シートが製造されている。また、特許文献2では、アクリル系粘着剤溶液を発泡シートの表面に塗布することにより粘着性を有する積層発泡シートが製造されている。しかしながら、これらの方法では、粘着層形成フィルムを発泡シートに転写する工程や、アクリル系粘着溶液を発泡シートに塗布、乾燥する工程が必要となり、製造プロセスが多い。また、アクリル系粘着剤の溶解に用いられる溶剤処理のため環境負荷の増大の問題が指摘される。
【0004】
一方、特許文献3には、共押出法を用いて発泡層と粘着層と積層することにより粘着性を有する積層発泡シートを製造する技術が開示されている。特許文献3の方法によれば、特許文献1、2に示す方法よりも、製造工程が少ない観点では、生産性に優れている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-185310号公報
特開2010-215906号公報
特開2011-6624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献3の技術では、見掛け密度の低い発泡シートを製造しようとした場合、粘着性の良好な積層発泡シートを得る観点から改善の余地があった。
【0007】
本発明の目的は、見掛け密度が低い場合にあっても良好な粘着性を発現する積層発泡シートの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、次の(1)から(10)に示す発明を要旨とする。
【0009】
(1)発泡層を形成するための発泡層形成用溶融物と、粘着層を形成するための粘着層形成用溶融物と、前記発泡層と前記粘着層とを接着する中間層を形成するための中間層形成用溶融物と、を共押出することにより、前記発泡層と前記中間層と前記粘着層とがこの順で積層された積層構造を有し見掛け密度が20kg/m

以上200kg/m

以下である、粘着性を有する積層発泡シートを製造する方法であって、
前記発泡層形成用溶融物が低密度ポリエチレンと物理発泡剤とを含み、
前記粘着層形成用溶融物がアクリル系熱可塑性エラストマーと揮発性可塑剤とを含み、
前記アクリル系熱可塑性エラストマーがメタクリル酸エステル系重合体からなるハードセグメントとアクリル酸エステル系重合体からなるソフトセグメントとのブロック共重合体であり、
前記アクリル系熱可塑性エラストマーのタイプAデュロメータ硬さが50以下であり、
前記粘着層形成用溶融物に含まれる前記揮発性可塑剤がアルコール及びジアルキルエーテルからなる群より選択される1種以上であり、
前記揮発性可塑剤の配合量が前記粘着層に含まれる重合体1kgに対して0.5mol以上6.5mol以下である、積層発泡シートの製造方法。
(2)前記積層発泡シートは、無架橋である、
上記(1)に記載の積層発泡シートの製造方法。
(3)前記アクリル系熱可塑性エラストマーのタイプAデュロメータ硬さが20以下である、
上記(1)又は(2)に記載の積層発泡シートの製造方法。
(4)前記アクリル系熱可塑性エラストマーの230℃、荷重2.16kgの条件にて測定されるメルトマスフローレイトが50g/10min以上300g/10min以下である、
上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の積層発泡シートの製造方法。
(5)前記低密度ポリエチレンの融点(Tm)が100℃以上130℃以下であり、前記低密度ポリエチレンの融点(Tm)と前記アクリル系熱可塑性エラストマーの前記ハードセグメントのガラス転移温度(TgH)との差[(Tm)-(TgH)]が-30℃以上20℃以下である、
上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の積層発泡シートの製造方法。
(6)前記粘着層形成用溶融物に含まれる前記揮発性可塑剤がエタノール及びジメチルエーテルからなる群より選択される1以上である、
上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の積層発泡シートの製造方法。
(7)前記中間層形成用溶融物が、エチレン系共重合体を含み、
前記エチレン系共重合体の構造単位としてエチレンに由来する第1の構造単位及び極性基を有するモノマーに由来する第2の構造単位を備える、
上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の積層発泡シートの製造方法。
(8)前記エチレン系共重合体中の前記第2の構造単位の含有割合が10%以上30%以下である、
上記(7)に記載の積層発泡シートの製造方法。
(9)前記粘着層の坪量が4g/m

以上20g/m

以下である、
上記(1)から(8)のいずれか1つに記載の積層発泡シートの製造方法。
(10)前記中間層の坪量が0.5g/m

以上10g/m

以下である、
上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の積層発泡シートの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、見掛け密度が低い場合にあっても良好な粘着性を発現する粘着層を形成することを可能とする積層発泡シートの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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