TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024093266
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022209527
出願日2022-12-27
発明の名称ビール様発泡性飲料
出願人アサヒビール株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C12G 3/04 20190101AFI20240702BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】低糖質であるにもかかわらず、ジメチルスルホン由来の異臭味が低減されたビール様発泡性飲料の提供。
【解決手段】糖質濃度が1.5g/100mL以下であり、ジメチルスルホンと3-(メチルメルカプト)プロピオン酸とを含有し、[3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度]/[ジメチルスルホンの濃度]が0.3以上である、ビール様発泡性飲料、及び、飲料中のジメチルスルホンの濃度と、飲料中の[3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度]/[ジメチルスルホンの濃度]が0.3以上になるように調整する工程、を有する、糖質濃度が1.5g/100mL以下であるビール様発泡性飲料の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
糖質濃度が1.5g/100mL以下であり、
ジメチルスルホンと3-(メチルメルカプト)プロピオン酸とを含有し、
ジメチルスルホンの濃度に対する3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度の比率([3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度]/[ジメチルスルホンの濃度])が0.3以上であることを特徴とする、ビール様発泡性飲料。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記ジメチルスルホンの濃度に対する3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度の比率が、20以下である、請求項1に記載のビール様発泡性飲料。
【請求項3】
ジメチルスルホンの濃度が、1.0ppb以上である、請求項1に記載のビール様発泡性飲料。
【請求項4】
ジメチルスルホンの濃度が、80ppb以下である、請求項1に記載のビール様発泡性飲料。
【請求項5】
3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度が、10~150ppbである、請求項1に記載のビール様発泡性飲料。
【請求項6】
アルコール濃度が、1.0~6.0v/v%である、請求項1に記載のビール様発泡性飲料。
【請求項7】
アルコール濃度が、1.0v/v%未満である、請求項1に記載のビール様発泡性飲料。
【請求項8】
発酵ビール様発泡性飲料である、請求項1~7のいずれか一項に記載のビール様発泡性飲料。
【請求項9】
飲料中のジメチルスルホンの濃度と、飲料中の3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度とを、前記ジメチルスルホンの濃度に対する前記3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度の比率([3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度]/[ジメチルスルホンの濃度])が0.3以上になるように調整する工程、
を有する、
糖質濃度が1.5g/100mL以下であるビール様発泡性飲料の製造方法。
【請求項10】
さらに、
ジメチルスルホン及び3-(メチルメルカプト)プロピオン酸からなる群より選択される1種以上を原料として含有させる工程と、
を有する、請求項9に記載のビール様発泡性飲料の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、低糖質のビール様発泡性飲料、ビール様発泡性飲料の製造方法、及びビール様発泡性飲料の香味改善方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
ビールや発泡酒等のビール様発泡性飲料は、消費者の嗜好の多様化にともない、多種多様の商品が上市されている。特に、健康や美容上の理由から、飲用により摂取する糖分やカロリー、アルコールを低減したビール様発泡性飲料に対する需要も高まっている。発酵工程を経ずに製造される非発酵ビール様発泡性飲料は、発酵ビール様発泡性飲料よりも、成分組成が単純であり、カロリーや糖質濃度のコントロールが容易であり、例えば、ショ糖に代えて高甘味度甘味料等のより低糖質・低カロリーの原料を用いることにより、比較的容易に、低糖質・低カロリーの非発酵ビール様発泡性飲料を製造できる。
【0003】
糖質やアルコール分の低いビール様発泡性飲料の場合、通常のビールと比べて水っぽさが目立ち、コク味や飲み応えが不足することにより、不快臭や異味が目立ちやすくなり、飲料全体としての嗜好性が低下しやすいという問題がある。特に、非発酵ビール様発泡性飲料では、発酵に由来する各種成分が含まれていないため、低糖質・低カロリーを目指した場合には香味がより単調になりやすい。低糖質・低カロリーの非発酵ビール様発泡性飲料の香味を改善する方法として、例えば、糖質含有量に対するリナロール含有量の比率を特定の範囲内に調整する方法がある(特許文献1)。
【0004】
一方で、近年は、苦味の抑えられたビール様発泡性飲料も開発されている。苦味の少ないビール様発泡性飲料では、ジメチルスルホンに由来する渋味がより強く感じられるが、ジメチルスルホンの含有量に対して2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-3(2H)-フラノンを特定の割合で含有させることにより、ジメチルスルホンに由来する渋味が抑制できる(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6814734号公報
特開2021-104006号公報
【非特許文献】
【0006】
Vesely et al., Journal of Agricultural and Food Chemistry, 2003, vol.51, p.6941-6944.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
低糖質のビール様発泡性飲料では、ジメチルスルホン由来の土っぽい不快臭が目立ち、嗜好性が損なわれるという問題がある。本発明は、低糖質であるにもかかわらず、ジメチルスルホン由来の異臭味が低減されたビール様発泡性飲料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、低糖質のビール様発泡性飲料において、3-(メチルメルカプト)プロピオン酸を、飲料中のジメチルスルホンに対して十分な濃度比率となるように含有させることにより、ジメチルスルホン由来の異臭味が低減されて嗜好性が向上することを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明に係るビール様発泡性飲料、ビール様発泡性飲料の製造方法、及びビール様発泡性飲料の香味改善方法は、下記の通りである。
[1] 糖質濃度が1.5g/100mL以下であり、
ジメチルスルホンと3-(メチルメルカプト)プロピオン酸とを含有し、
ジメチルスルホンの濃度に対する3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度の比率([3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度]/[ジメチルスルホンの濃度])が0.3以上であることを特徴とする、ビール様発泡性飲料。
[2] 前記ジメチルスルホンの濃度に対する3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度の比率が、20以下である、前記[1]のビール様発泡性飲料。
[3] ジメチルスルホンの濃度が、1.0ppb以上である、前記[1]又は[2]のビール様発泡性飲料。
[4] ジメチルスルホンの濃度が、80ppb以下である、前記[1]~[3]のいずれかのビール様発泡性飲料。
[5] 3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度が、10~150ppbである、前記[1]~[4]のいずれかのビール様発泡性飲料。
[6] アルコール濃度が、1.0~6.0v/v%である、前記[1]~[5]のいずれかのビール様発泡性飲料。
[7] アルコール濃度が、1.0v/v%未満である、前記[1]~[5]のいずれかのビール様発泡性飲料。
[8] 発酵ビール様発泡性飲料である、前記[1]~[7]のいずれかのビール様発泡性飲料。
[9] 飲料中のジメチルスルホンの濃度と、飲料中の3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度とを、前記ジメチルスルホンの濃度に対する前記3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度の比率([3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度]/[ジメチルスルホンの濃度])が0.3以上になるように調整する工程、
を有する、
糖質濃度が1.5g/100mL以下であるビール様発泡性飲料の製造方法。
[10] さらに、
ジメチルスルホン及び3-(メチルメルカプト)プロピオン酸からなる群より選択される1種以上を原料として含有させる工程と、
を有する、前記[9]のビール様発泡性飲料の製造方法。
[11] ジメチルスルホンの濃度が1.0~80ppbであり、かつ、3-(メチルメルカプト)プロピオン酸濃度が10~150ppbであるビール様発泡性飲料を製造する、前記[9]又は[10]のビール様発泡性飲料の製造方法。
[12] 飲料のジメチルスルホンの濃度に対する3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度の比率([3-(メチルメルカプト)プロピオン酸の濃度]/[ジメチルスルホンの濃度])が0.3以上になるように調整する工程、
を有する、
糖質濃度が1.5g/100mL以下であるビール様発泡性飲料の香味改善方法。
[13] さらに、
ジメチルスルホン及び3-(メチルメルカプト)プロピオン酸からなる群より選択される1種以上を原料として含有させる工程と、
を有する、前記[12]のビール様発泡性飲料の香味改善方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係るビール様発泡性飲料は、低糖質であるにもかかわらず、ジメチルスルホン由来の異臭味が低減されており、嗜好性が高い。
また、本発明に係るビール様発泡性飲料の製造方法やビール様発泡性飲料の香味改善方法により、ジメチルスルホン由来の異臭味が低減された、嗜好性の高いビール様発泡性飲料が製造できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
酒類
1か月前
東レ株式会社
RNAの検出方法
2か月前
池田食研株式会社
納豆菌発酵液
3か月前
豊田合成株式会社
細胞回収具
3か月前
東レ株式会社
RNA溶液の製造方法
3か月前
株式会社オシキリ
発酵検査装置
29日前
長谷川香料株式会社
抗菌活性評価方法
3か月前
株式会社 資生堂
融解装置
2か月前
株式会社日本バイオデータ
品質管理方法
2か月前
個人
アルコール飲料の味覚改良方法
3か月前
松谷化学工業株式会社
澱粉分解物の製造方法
27日前
東ソー株式会社
ポリマーコートビーズの製造方法
28日前
株式会社GSP研究所
miRNA検出方法
6日前
株式会社写真化学
菌体観察装置
2か月前
株式会社雷神の風
試料採取装置
2か月前
インヒブルクス バイオサイエンシズ インコーポレイテッド
CLEC12a結合性ポリペプチド及びその使用
1か月前
メルス ナムローゼ フェンノートシャップ
CLEC12AxCD3二重特異性抗体及び疾患の治療方法
3か月前
豊田合成株式会社
細胞培養膜及び細胞培養方法
1か月前
本田技研工業株式会社
培養システム
1か月前
新東工業株式会社
培養装置
3か月前
株式会社エムスタイル
微生物群の賦活化方法
6日前
新東工業株式会社
培養システム
3か月前
横河電機株式会社
観察培養装置
3か月前
東ソー株式会社
アデノ随伴ウイルスのスクリーニング方法
1か月前
住友化学株式会社
積層体
1か月前
株式会社アテクト
培養シート
3か月前
国立大学法人東京海洋大学
ウイルス不活化用組成物
1か月前
三井化学株式会社
培養容器
1か月前
TDK株式会社
評価方法、及び評価装置
3か月前
株式会社渡辺オイスター研究所
脂肪細胞の成長抑制剤
28日前
住友化学株式会社
細胞チップ
1か月前
花王株式会社
抗アミラーゼ抗体
2か月前
花王株式会社
濾過速度向上方法
2か月前
株式会社リコー
液滴形成装置
3か月前
日本バイリーン株式会社
細胞培養基材、および、その製造方法
2か月前
JFEエンジニアリング株式会社
生細胞選別方法
3か月前
続きを見る