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公開番号2024088931
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022203982
出願日2022-12-21
発明の名称減圧乾燥装置および減圧乾燥方法
出願人株式会社SCREENホールディングス
代理人個人,個人
主分類F26B 5/04 20060101AFI20240626BHJP(乾燥)
要約【課題】生産性の過度な低下を避けつつ、冷却部の冷却面に液状の溶媒が過度に蓄積されることを避ける技術を提供する。
【解決手段】減圧乾燥装置1は、基板9の上面に塗布された塗布膜90を乾燥させるためのものである。チャンバ10は基板9を収容する。支持部20はチャンバ10内において基板9を支持する。冷却部40は、支持部20によって支持された基板9の上面と対面する冷却面40aを冷却する。減圧機構30は、チャンバ10から気体を吸引して、チャンバ10内の圧力を低下させる。給気機構60は、チャンバ10内へ気体を供給して、チャンバ10内の圧力を上昇させる。制御部80は、減圧状態にあるチャンバ10内へ給気機構60から所定量の気体を供給した後に、チャンバ10内の圧力が大気圧となる量の気体を給気機構60から供給するように給気機構60を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板の上面に塗布された塗布膜を乾燥させる減圧乾燥装置であって、
前記基板を収容するチャンバと、
前記チャンバ内において前記基板を支持する支持部と、
前記支持部によって支持された前記基板の前記上面と対面する冷却面を冷却する冷却部と、
前記チャンバから気体を吸引して、前記チャンバ内の圧力を低下させる減圧機構と、
前記チャンバ内へ気体を供給して、前記チャンバ内の圧力を上昇させる給気機構と、
減圧状態にある前記チャンバ内へ前記給気機構から所定量の気体を供給した後に、前記チャンバ内の圧力が大気圧となる量の気体を前記給気機構から供給するように前記給気機構を制御する制御部と、
を備える減圧乾燥装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記給気機構は、気体の給気源と、前記チャンバと前記給気源との間の第1バッファ部と、前記チャンバと前記第1バッファ部との間の第1給気バルブと、前記第1バッファ部と前記給気源との間の第2給気バルブと、を含み、
前記制御部は、前記所定量の気体を供給するために、前記第2給気バルブが閉状態に保たれつつ前記第1給気バルブが閉状態から開状態に切り替えられるように前記給気機構を制御する、
請求項1に記載の減圧乾燥装置。
【請求項3】
前記給気機構は、前記第2給気バルブと前記給気源との間の第2バッファ部と、前記第2バッファ部と前記給気源との間の第3給気バルブと、を含み、
前記制御部は、前記所定量の気体を供給するために、前記第2給気バルブが閉状態に保たれつつ前記第1給気バルブが閉状態から開状態に切り替えられるように前記給気機構を制御した後に、前記第2給気バルブが閉状態から開状態に切り替えられるように前記給気機構を制御する、
請求項2に記載の減圧乾燥装置。
【請求項4】
前記減圧機構は、真空ポンプと、前記チャンバと前記真空ポンプとの間の少なくとも1つの真空バルブと、を含み、
前記制御部は、前記所定量の気体を供給する際に、前記真空ポンプが前記チャンバを排気するように前記少なくとも1つの真空バルブを制御する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の減圧乾燥装置。
【請求項5】
前記減圧機構は、真空ポンプと、前記チャンバと前記真空ポンプとの間の少なくとも1つの真空バルブと、を含み、
前記制御部は、前記所定量の気体を供給する際に、前記真空ポンプと前記チャンバとの間が遮断されるように前記少なくとも1つの真空バルブを制御する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の減圧乾燥装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記所定量の気体を供給した後、かつ、前記チャンバ内の圧力が大気圧となる量の気体を前記給気機構から供給する前に、前記真空ポンプが前記チャンバを排気するように前記少なくとも1つの真空バルブを制御する、
請求項5に記載の減圧乾燥装置。
【請求項7】
基板の上面に塗布された塗布膜を乾燥させる減圧乾燥方法であって、
チャンバ内の支持部によって支持された前記基板の前記上面に間隔を空けて対面する冷却面を冷却した状態で、前記チャンバから気体を吸引することによって前記チャンバ内の圧力を低下させて、前記基板上の前記塗布膜から溶媒を蒸発させて前記冷却面で凝縮させる第1工程と、
前記第1工程の後に、前記チャンバ内へ所定量の気体を供給することによって前記チャンバ内の圧力を増大させて、前記冷却面の溶媒を蒸発させて前記冷却面を乾燥させる第2工程と、
前記第2工程の後に、前記チャンバ内の圧力が大気圧となる量の気体を供給する第3工程と、
を備える、減圧乾燥方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、減圧乾燥装置および減圧乾燥方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、各種の基板に塗布されたフォトレジスト等の塗布膜を減圧乾燥する減圧乾燥装置が知られている。各種の基板には、例えば、各種のデバイスを形成するためのガラス基板、セラミック基板、半導体ウエハ、電子デバイス基板または印刷用の印刷版等の種々の基板が適用される。各種のデバイスには、例えば、半導体装置、表示パネル、太陽電池パネル、磁気ディスク、または光ディスク等が適用される。表示パネルには、例えば、液晶表示パネル、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示パネル、プラズマ表示パネル、または電界放出ディスプレイ等が適用される。
【0003】
減圧乾燥装置を用いて塗布膜を乾燥する際には、例えば、チャンバ内において複数のピンが基板を支持している状態で、チャンバの底部の排気口を介して真空ポンプでチャンバ内から排気を行う。該排気により、チャンバ内の圧力が低下する。チャンバ内の圧力が低下すると、塗布膜の溶媒が蒸発するので、塗布膜を乾燥させることができる。そして、例えば、真空度が所定値に到達するとチャンバ内からの排気を停止し、チャンバ内に気体を供給することでチャンバ内を大気圧に戻す。気体には、例えば、窒素気体等の不活性気体または空気等が適用される。
【0004】
ところで、減圧乾燥装置では、減圧初期においてチャンバ内の圧力を急激に低下させると、基板上の塗布膜に突沸が生じる可能性がある。突沸が発生すると、例えば、塗布膜の膜厚がばらつき得る。
【0005】
特許文献1に記載された減圧乾燥装置は、このような突沸の発生を抑制することができる。特許文献1に記載の減圧乾燥装置では、基板を支持する支持ピンを昇降させる昇降部が設けられている。昇降部は減圧初期において支持ピンを上昇させることにより、基板とチャンバの天井面との間隔を狭くする。これにより、基板と天井面との間の圧力の低下速度が小さくなり、突沸の発生を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2022-086766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、基板と天井面との間隔が狭くなると、基板上の塗布膜からの溶媒蒸気が基板と天井面との間の空間に滞留してしまう。特に、塗布膜の中央付近からの溶媒蒸気は滞留しやすい。つまり、塗布膜の周縁付近からの溶媒蒸気は、濃度拡散により、水平方向で外側に流れ得るものの、塗布膜の中央付近では濃度勾配が小さいのでそのまま滞留してしまう。このため、塗布膜の溶媒は、その中央部分よりも周縁部分において蒸発しやすくなる。つまり、塗布膜の乾燥ムラを招いてしまう。乾燥ムラは、例えば、乾燥した塗布膜の膜厚のばらつきを生じさせる、という問題がある。
【0008】
上記問題を解決するために、本発明者は、上記天井面を冷却することによって冷却面とする技術について検討している。この技術によれば、冷却面に凝集された液状の溶媒の作用によって、上記乾燥ムラを抑制することができる。一方で、本発明者は、天井面を単純に冷却面にしただけでは、冷却面に液状の溶媒が過度に蓄積されることがあるという新たな問題を見出している。特に、工業用途では、長いインターバルを空けることなく減圧乾燥装置を繰り返し動作させる必要があるのが通常であり、その結果、1回の動作では蓄積量が少なくとも、動作が繰り返されるにつれて、冷却面に液状の溶媒が過度に蓄積されやすい。過度に蓄積された液状の溶媒は、減圧乾燥の実施において悪影響を及ぼすことがあり、例えば、基板上に落下すると、当該基板を用いた製品の品質が損なわれてしまう。過度に蓄積された液状の溶媒は、減圧下での乾燥時間を十分に長くすることによって除去可能ではあるものの、これは生産性の過度な低下につながりやすい。
【0009】
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、生産性の過度な低下を避けつつ、冷却部の冷却面に液状の溶媒が過度に蓄積されることを避ける技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1の態様は、基板の上面に塗布された塗布膜を乾燥させる減圧乾燥装置であって、前記基板を収容するチャンバと、前記チャンバ内において前記基板を支持する支持部と、前記支持部によって支持された前記基板の前記上面と対面する冷却面を冷却する冷却部と、前記チャンバから気体を吸引して、前記チャンバ内の圧力を低下させる減圧機構と、前記チャンバ内へ気体を供給して、前記チャンバ内の圧力を上昇させる給気機構と、減圧状態にある前記チャンバ内へ前記給気機構から所定量の気体を供給した後に、前記チャンバ内の圧力が大気圧となる量の気体を前記給気機構から供給するように前記給気機構を制御する制御部と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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