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公開番号2024088280
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-02
出願番号2022203368
出願日2022-12-20
発明の名称車両前部構造
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類B62D 25/08 20060101AFI20240625BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】スモールオフセット衝突の際に、衝突した側のフロントサイドメンバからスペーサ及びパワーユニットへ荷重を伝達し続けることによって、車体を車両幅方向に移動させて障害物から遠ざける。
【解決手段】一対のフロントサイドメンバ1の間に配置されるパワーユニット2と、パワーユニット2を支持するサブフレーム5と、フロントサイドメンバ1の車両幅方向内側の側面とサブフレーム5の上面とを接続するガセット6と、を備え、フロントサイドメンバ1とパワーユニット2との間にスペーサ7が設けられ、スペーサ7は、車両幅方向外側で前後方向に延びる第1受け面71と、第1受け面71の後端から後方かつ車両幅方向外側へ向かって斜めに延びる第2受け面72と、前側で車両幅方向に延びる第3受け面73と、を備え、第3受け面73はガセット6の後方に配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両幅方向両側に配置されて前後方向に延びる一対のフロントサイドメンバと、一対の前記フロントサイドメンバの間に配置されるパワーユニットと、前記パワーユニットを支持するサブフレームと、前記フロントサイドメンバの車両幅方向内側の側面と前記サブフレームの上面とを接続するガセットと、を備えた車両前部構造であって、
前記フロントサイドメンバと前記パワーユニットとの間にスペーサが設けられ、
前記スペーサは、車両幅方向外側で前後方向に延びる第1受け面と、前記第1受け面の後端から後方かつ車両幅方向外側へ向かって斜めに延びる第2受け面と、前側で車両幅方向に延びる第3受け面と、を備え、
前記第3受け面は前記ガセットの後方に配置されていることを特徴とする車両前部構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両幅方向両側に配置されて前後方向に延びる一対のフロントサイドメンバの間にパワーユニットが配置され、フロントサイドメンバとパワーユニットとの間にスペーサが設けられている車両前部構造に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
車両幅方向両側に配置されて前後方向に延びる一対のフロントサイドメンバを車体前部に備える車両では、車体前面の幅の25パーセントを障害物に衝突させるスモールオフセット衝突の際に、衝突した側のフロントサイドメンバから荷重を車体に伝達して車両幅方向に移動させることによって、障害物の車室内への侵入を防ぐことができる。そのため、スモールオフセット衝突に対する乗員の安全を確保するためには、衝突した側のフロントサイドメンバに加わった荷重を車体に伝達して車両幅方向に移動させる構造が必要となる。
【0003】
例えば、ハイブリッドカーのようにパワーユニットの寸法が大きい車両では、パワーユニットとフロントサイドメンバの間のスペースが小さいため、スモールオフセット衝突により斜め前から荷重が加わって車両幅方向内側へ折れ曲がったフロントサイドメンバがパワーユニットを車両幅方向内側へ向かって押すことにより、衝突した側のフロントサイドメンバに加わった荷重をパワーユニット経由で車体に伝達して車両幅方向に移動させることができる。
【0004】
しかし、電気モータを走行用動力源とする電気自動車では、ハイブリッドカーよりパワーユニットの寸法が小さいため、パワーユニットとフロントサイドメンバとの間に大きなスペースが生じる。このようにパワーユニットとフロントサイドメンバの間のスペースが大きい車両では、スモールオフセット衝突の際に、衝突した側のフロントサイドメンバからパワーユニット経由で車体に荷重を伝達して車両幅方向に移動させることが困難となる。
【0005】
そのため、特許文献1に開示された電気自動車では、パワーユニットより前方で車両幅方向に延びてフロントサイドメンバ同士を連結するクロスメンバが追加されている。このようにクロスメンバを追加すれば、スモールオフセット衝突の際に、衝突した側のフロントサイドメンバからクロスメンバ経由で反対側のフロントサイドメンバへ荷重を伝達して車体を車両幅方向に移動させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-123243号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、パワーユニットより前方でフロントサイドメンバ同士を連結するクロスメンバを追加した車両では、スモールオフセット衝突の際に、クロスメンバの一端に斜め前から荷重が加わることによりクロスメンバが折れ曲がると、衝突した側のフロントサイドメンバからクロスメンバ経由で反対側のフロントサイドメンバへ荷重を有効に伝達することが困難となる。そのため、クロスメンバは、スモールオフセット衝突の際に加わる荷重に対して折れ曲がらない強度が必要となり、クロスメンバの重量が大きくなってしまう。
【0008】
そこで、クロスメンバを追加する代わりに、パワーユニットとフロントサイドメンバの間にスペーサを追加して、スモールオフセット衝突の際に、衝突した側のフロントサイドメンバからスペーサを経由してパワーユニットへ荷重を伝達する構造が考えられる。ただし、スモールオフセット衝突の際には、斜め前から荷重が加わったフロントサイドメンバが車両幅方向内側へ折れ曲がって、フロントサイドメンバの折れ曲がった部分がスペーサを斜め後方へ向かって押すため、衝突した側が後方へ向かうようにスペーサ及びパワーユニットを一体として回転させる方向の荷重が加わる。このように荷重が加わることによってスペーサとパワーユニットが一体となって回転して、フロントサイドメンバの折れ曲がった部分がスペーサの車両幅方向外側の側面を滑ってスペーサより後方へ移動すると、フロントサイドメンバがスペーサ及びパワーユニットを車両幅方向内側へ向かって押せなくなり、車体を車両幅方向に移動させて障害物から遠ざけることができなくなる。
【0009】
そこで、本発明は、フロントサイドメンバとパワーユニットとの間にスペーサが設けられた車両前部構造において、スモールオフセット衝突の際に、衝突した側のフロントサイドメンバからスペーサ及びパワーユニットへ荷重を伝達し続けることによって、車体を車両幅方向に移動させて障害物から遠ざけることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る車両前部構造は、車両幅方向両側に配置されて前後方向に延びる一対のフロントサイドメンバと、一対の前記フロントサイドメンバの間に配置されるパワーユニットと、前記パワーユニットを支持するサブフレームと、前記フロントサイドメンバの車両幅方向内側の側面と前記サブフレームの上面とを接続するガセットと、を備えた車両前部構造であって、前記フロントサイドメンバと前記パワーユニットとの間にスペーサが設けられ、前記スペーサは、車両幅方向外側で前後方向に延びる第1受け面と、前記第1受け面の後端から後方かつ車両幅方向外側へ向かって斜めに延びる第2受け面と、前側で車両幅方向に延びる第3受け面と、を備え、前記第3受け面は前記ガセットの後方に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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