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公開番号2024086540
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2023091684
出願日2023-06-02
発明の名称ガラスクロス、及びその製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類D03D 15/267 20210101AFI20240620BHJP(織成)
要約【課題】優れた誘電特性を有し、高温加熱処理時の地絡み糸の切断が少なく量産性に優れたガラスクロス、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】複数本のフィラメントを含むガラス糸を経糸および緯糸として構成されるガラスクロスが提供される。上記ガラスクロスは、その耳部に編み込まれた地絡み糸を有する。そして、上記ガラス糸および上記地絡み糸の軟化点が900℃以上である。上記ガラスクロスを600℃~1600℃の範囲で加熱処理する工程を含む、ガラスクロスの製造方法もまた提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
複数本のフィラメントを含むガラス糸を経糸および緯糸として構成されるガラスクロスであって、
前記ガラスクロスは、その耳部に地絡み糸を有し、
前記ガラス糸および前記地絡み糸の軟化点が900℃以上である、ガラスクロス。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記地絡み糸の軟化点が1000℃以上である、請求項1に記載のガラスクロス。
【請求項3】
前記ガラス糸におけるケイ素(Si)含量が、二酸化ケイ素(SiO

)換算で95.0~100質量%である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
【請求項4】
前記ガラス糸の番手B1と前記地絡み糸の番手B2の比(B2/B1)が1.0以下である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
【請求項5】
前記ガラス糸の番手B1と前記地絡み糸の番手B2の比(B2/B1)が0.9以下である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
【請求項6】
厚みが5~200μmの範囲である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
【請求項7】
前記ガラスクロスは、前記経糸および緯糸が澱粉、ポリビニルアルコール、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂から成る群から選択される少なくとも1つを主成分として含むサイジング剤で表面処理されたガラスクロス生機である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
【請求項8】
前記ガラスクロスは、強熱減量値が0.07質量%以上5.0質量%以下であるガラスクロス生機である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
【請求項9】
前記ガラスクロスは、強熱減量値が0.07質量%以上2.0質量%未満であるガラスクロス生機である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
【請求項10】
前記ガラス糸のフィラメント径FD1と前記地絡み糸のフィラメント径FD2の比であるFD2/FD1が1.0以下である、請求項1又は2に記載のガラスクロス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示はガラスクロス、及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
現在、スマートフォン等の情報端末の高性能化、及び5G通信に代表される高速通信化が進んでいる。かかる背景に伴い、特に高速通信用のプリント配線板に対して、従来から求められている耐熱性の向上だけでなく、その絶縁材料の更なる誘電特性の向上(例えば、低誘電正接化)が望まれている。同様に、プリント配線板の絶縁材料に用いられるプリプレグ、及び該プリプレグに含まれるガラス糸並びにガラスクロスに対しても、誘電特性の向上が望まれている背景がある。
【0003】
特許文献1及び2は、絶縁材料の低誘電化を図るため、低誘電樹脂(以下、「マトリックス樹脂」と称する。)をガラスクロスに含浸させたプリプレグを用いて絶縁材料を構成することを記載している。特許文献1及び2には、ビニル基又はメタクリロキシ基で末端変性させたポリフェニレンエーテルは低誘電特性及び耐熱性に有利である旨、及びこの変性ポリフェニレンエーテルをマトリックス樹脂として用いる旨が記載されている。
【0004】
特許文献3および4は、プリプレグの誘電特性の向上を図るため、二酸化ケイ素(SiO
2
)組成量が96.0~100.0質量%であるガラス糸からなるシリカガラスクロスを用いてプリプレグを構成することを記載している。特許文献3および4では、シリカガラスクロスの誘電正接を低下させるために、ガラスクロスを450℃~1650℃で1分~72時間加熱する方法が開示されている。高温で加熱処理することで、シリカガラスに含まれるシラノール基量を低減することで、ガラスクロスの誘電正接を低下させることが可能となる。
【0005】
ところで、特許文献5に記載されているように、ガラスクロスの耳部の糸をほつれにくくするために、ガラスクロスの最端糸に地絡み糸を織り込む織り構成が一般的に行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2019/065940号
国際公開第2019/065941号
特開2021-63320号公報
特開2021-195689号公報
特開昭59-15566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のガラスクロスは、誘電特性等の向上を図る観点で更なる検討の余地があった。例えば、特許文献1及び2においては、特許文献3及び4に記載されるような低誘電ガラスの使用について考慮されていなかった。
【0008】
特許文献3および4に記載されているように、ガラスクロスの誘電正接を低下させるために450℃~1650℃の高温で加熱処理する方法は、ガラスクロスを構成するガラス糸の軟化点が低い場合、加熱処理によってガラス糸が切断してしまう問題がある。
【0009】
また、特許文献5に記載されるような耳部に地絡み糸を有する従来のガラスクロスを生機として用いた場合、前述の高温加熱処理によって地絡み糸が切断し、それによって、ガラスクロスの地糸がほつれ出て、工程中のロール等に巻き付き、又は得られるガラスクロスの外観不良が発生するといった問題がある。
【0010】
そこで、本開示は、優れた誘電特性を有し、高温加熱処理時の地絡み糸の切断が少なく量産性に優れたガラスクロス、及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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