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公開番号
2024134334
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-03
出願番号
2023044577
出願日
2023-03-20
発明の名称
繊維構造体及び繊維強化複合材
出願人
株式会社豊田自動織機
代理人
個人
,
個人
主分類
D03D
1/00 20060101AFI20240926BHJP(織成)
要約
【課題】樹脂リッチの発生を抑制できる繊維構造体及び繊維強化複合材を提供すること。
【解決手段】繊維構造体20は、強化繊維製の非連続繊維32を含む繊維束の外周部にカバーリング糸33が巻き付けられている第1強化繊維糸31と、強化繊維製の連続繊維22を束ねて形成された第2強化繊維糸21と、を備える。繊維構造体20は、第1強化繊維糸31及び第2強化繊維糸21が同じ方向に延びるように並べて形成されている。繊維構造体20は、第2強化繊維糸21を第1強化繊維糸31で挟む部分を備えている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
マトリックス樹脂を母材とする繊維強化複合材の強化基材となる繊維構造体であって、
強化繊維製の非連続繊維を含む繊維束の外周部にカバーリング糸が巻き付けられている第1強化繊維糸と、
強化繊維製の連続繊維を束ねて形成された第2強化繊維糸と、を備え、
前記第1強化繊維糸及び前記第2強化繊維糸が同じ方向に延びるように並べて形成されている繊維配置部を備え、当該繊維配置部は、前記第2強化繊維糸を前記第1強化繊維糸によって挟んでいる部分を備えることを特徴とする繊維構造体。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記繊維構造体は、当該繊維構造体の全体を前記繊維配置部とした一方向織物である請求項1に記載の繊維構造体。
【請求項3】
前記繊維構造体は、経糸よりなる経糸層、及び緯糸よりなる緯糸層を備える織物であり、前記繊維配置部は前記経糸層であり、当該経糸層は、前記経糸として前記第1強化繊維糸及び前記第2強化繊維糸を備える請求項1に記載の繊維構造体。
【請求項4】
マトリックス樹脂を母材とするとともに繊維構造体を強化基材とする繊維強化複合材であって、
前記繊維構造体は、
強化繊維製の非連続繊維を含む繊維束の外周部にカバーリング糸が巻き付けられている第1強化繊維糸と、
強化繊維製の連続繊維を束ねて形成された第2強化繊維糸と、を備え、
前記第1強化繊維糸及び前記第2強化繊維糸が同じ方向に延びるように並べて形成されている繊維配置部を備え、当該繊維配置部は前記第2強化繊維糸を前記第1強化繊維糸によって挟んでいる部分を備え、
前記第1強化繊維糸同士の間に充填された前記マトリックス樹脂に前記連続繊維が分散されていることを特徴とする繊維強化複合材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維構造体及び繊維強化複合材に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
繊維強化複合材は、マトリックス樹脂を母材とするとともに、繊維構造体を強化基材とする。繊維構造体を形成する強化繊維糸は、無撚糸であるのが好ましい。これは、強化繊維糸が無撚糸であると、強化繊維糸における繊維配向が一方向に揃いやすいため、繊維強化複合材の強度低下を抑制できるためである。無撚糸の強化繊維糸を形成する強化繊維としては、例えば、特許文献1に開示の紡績糸に含まれる再生炭素繊維が挙げられる。特許文献1に開示の再生炭素繊維は、直線状に延びる非連続繊維である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2013-519000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
直線状に延びる非連続繊維を用いた強化繊維糸は、非連続繊維の束にカバーリング糸を巻き付けることによって繊維束としての形状を保持する必要がある。このため、カバーリング糸を含む強化繊維糸を用いた繊維構造体を強化基材とすると、強化繊維糸同士の間に隙間が形成されやすい。その結果、繊維強化複合材には、強化繊維糸同士の間にマトリックス樹脂だけが充填された樹脂リッチが発生しやすい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記問題点を解決するための繊維構造体は、マトリックス樹脂を母材とする繊維強化複合材の強化基材となる繊維構造体であって、強化繊維製の非連続繊維を含む繊維束の外周部にカバーリング糸が巻き付けられている第1強化繊維糸と、強化繊維製の連続繊維を束ねて形成された第2強化繊維糸と、を備え、前記第1強化繊維糸及び前記第2強化繊維糸が同じ方向に延びるように並べて形成されている繊維配置部を備え、当該繊維配置部は、前記第2強化繊維糸を前記第1強化繊維糸によって挟んでいる部分を備えることを要旨とする。
【0006】
これによれば、繊維構造体の加圧に伴って繊維配置部が加圧されたとき、当該繊維配置部において、第1強化繊維糸は、カバーリング糸によって形状を保持されたままか、僅かに変形する。その一方で、繊維配置部において、第2強化繊維糸は、加圧によって連続繊維同士の間隔が広がるように変形する。すると、第2強化繊維糸を挟んでいた第1強化繊維糸同士の間に連続繊維が分散する。よって、繊維構造体を強化基材とした繊維強化複合材において、第1強化繊維糸同士の間に充填されたマトリックス樹脂には連続繊維が分散している。したがって、繊維強化複合材において、第1強化繊維糸同士の間に樹脂リッチが発生することを抑制できる。
【0007】
繊維構造体について、前記繊維構造体は、当該繊維構造体の全体を前記繊維配置部とした一方向織物であってもよい。
これによれば、一方向織物は、繊維構造体の加圧に伴って第2強化繊維糸及び第1強化繊維糸がランダムに並びやすいため、第1強化繊維糸同士の間に第2強化繊維糸が配置されやすい。このため、繊維構造体の加圧によって、第1強化繊維糸同士の間に連続繊維が分散しやすい。よって、一方向織物製の繊維構造体は、第1強化繊維糸同士の間に樹脂リッチが発生することを抑制しやすい。
【0008】
繊維構造体について、前記繊維構造体は、経糸よりなる経糸層、及び緯糸よりなる緯糸層を備える織物であり、前記繊維配置部は前記経糸層であり、当該経糸層は、前記経糸として前記第1強化繊維糸及び前記第2強化繊維糸を備えていてもよい。
【0009】
これによれば、織物であっても、第1強化繊維糸同士の間に、マトリックス樹脂だけが存在する樹脂リッチが発生することを抑制できる。
上記問題点を解決するための繊維強化複合材は、マトリックス樹脂を母材とするとともに繊維構造体を強化基材とする繊維強化複合材であって、前記繊維構造体は、強化繊維製の非連続繊維を含む繊維束の外周部にカバーリング糸が巻き付けられている第1強化繊維糸と、強化繊維製の連続繊維を束ねて形成された第2強化繊維糸と、を備え、前記第1強化繊維糸及び前記第2強化繊維糸が同じ方向に延びるように並べて形成されている繊維配置部を備え、当該繊維配置部は前記第2強化繊維糸を前記第1強化繊維糸によって挟んでいる部分を備え、前記第1強化繊維糸同士の間に充填された前記マトリックス樹脂に前記連続繊維が分散されていることを要旨とする。
【0010】
これによれば、繊維構造体の加圧に伴って繊維配置部が加圧されたとき、当該繊維配置部において、第1強化繊維糸は、カバーリング糸によって形状を保持されたままか、僅かに変形する。その一方で、繊維配置部において、第2強化繊維糸は、加圧によって連続繊維同士の間隔が広がるように変形する。すると、第2強化繊維糸を挟んでいた第1強化繊維糸同士の間に連続繊維が分散する。よって、繊維構造体を強化基材とした繊維強化複合材において、第1強化繊維糸同士の間に充填されたマトリックス樹脂には連続繊維が分散している。したがって、繊維強化複合材において、第1強化繊維糸同士の間に樹脂リッチが発生することを抑制できる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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