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公開番号
2024085657
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-27
出願番号
2022200298
出願日
2022-12-15
発明の名称
積層体、及び包装体
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
B32B
27/32 20060101AFI20240620BHJP(積層体)
要約
【課題】第一ポリエチレン樹脂層、接着剤層、第二ポリエチレン樹脂層を有する構成であって、残留イソシアネート成分量が少なく且つ引き裂き性に優れる積層体及び包装体の提供。
【解決手段】上記課題は、第一ポリエチレン樹脂層と第二ポリエチレン樹脂層との間に接着剤層を備える部分構造を有し、下記(1)~(3)を満たす積層体によって解決される。
(1)接着剤層がポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを含む反応性接着剤の硬化物であって、該硬化物は20℃における貯蔵弾性率(Er
AD
[MPa])が式1を満たす。(式1)Er
AD
≧ 500
(2)反応性接着剤におけるポリオール(A)中の全水酸基数とポリイソシアネート(B)中の全イソシアネート基数との比が1.0~2.9である。
(3)ポリイソシアネート(B)がポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートとイソシアネートモノマーとを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
第一ポリエチレン樹脂層と第二ポリエチレン樹脂層との間に接着剤層を備える部分構造を有し、下記(1)~(3)を満たす積層体。
(1)接着剤層が、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを含む反応性接着剤の硬化物であって、該硬化物は、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における貯蔵弾性率(Er
AD
[MPa])が、下記式1を満たす。
(式1) Er
AD
≧ 500
(2)前記反応性接着剤における、ポリオール(A)中の全水酸基数と、ポリイソシアネート(B)中の全イソシアネート基数との比(イソシアネート基数/水酸基数)が、1.0~2.9である。
(3)ポリイソシアネート(B)が、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートとイソシアネートモノマーとを含む。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
前記硬化物は、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における損失正接(tanδ)が、0.01~0.10の範囲である、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
第一ポリエチレン樹脂層の厚み、接着剤層の厚み、及び第二ポリエチレン樹脂層の厚みが、下記式2を満たす、請求項1又は2に記載の積層体。
(式2)
JPEG
2024085657000005.jpg
22
159
【請求項4】
前記ポリオール(A)が、ポリエステルポリオールを含む、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項5】
前記ポリオール(A)が、芳香族ジカルボン酸と脂肪族多価アルコールとの反応生成物を含む、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項6】
第一ポリエチレン樹脂層と接着剤層との間に印刷層を有する、請求項1又は2に記載の積層体。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の積層体を使用した包装体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン樹脂系フィルムをラミネートしてなる、食品、医療品、洗剤、化粧品等の包装材料に適用可能な積層体及び該積層体を用いた包装体に関し、引き裂き性に優れ、残留イソシアネート量が少ない積層体及び該積層体を用いた包装体に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、環境対策及び資源の有効利用の観点から、プラスチック製品のリサイクルに関する様々な検討が行われており、循環型社会の実現に向けて、マテリアルリサイクルに関する要望が特に高まっている。そして、プラスチック製品の中でもプラスチックフィルムからなる包装材は、用途ごとに異なる要求性能を満たすために複層構造を有している場合があり、複数種の素材を有する包装材は、単一素材への分離や分別が難しく、マテリアルサイクルが困難であるため、近年、包装材のモノマテリアル化が検討されている。
【0003】
特に、ポリエチレン系樹脂層からなるモノマテリアル包装材は、破袋抑制の高さや重量袋への適正といった観点で、世界的に注目されている。しかしながら、ポリエチレン系樹脂層、接着剤層、ポリエチレン系樹脂層を順次有する部分構造を備えるポリエチレン系のモノマテリアル包装材は、ポリエチレン樹脂層及び接着剤層が伸びやすいために、積層体の引き裂き性に劣るという課題がある。それゆえ、現在市場に流通しているポリエチレン系の包装材は、ハサミを用いて開封する必要があるものが多く、消費者の利便性に劣るのが現状であり、改善が求められている。
【0004】
例えば、特許文献1には、ポリオール化合物の水酸基数に対して、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基数が大過剰となる比率で配合した接着剤を用いることで、積層体の引き裂き性を向上させることが開示されている。
特許文献2には、末端イソシアネート型ポリウレタンを主成分とするポリイソシアネートと、ポリオールとからなる接着剤組成物を用いることで、引き裂き性に優れる積層体を得ることができることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-008422号公報
特開2008-274061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の接着剤は、大過剰のイソシアネートを用いるため、エージング工程後も接着剤層中に未反応のイソシアネートが残留しやすく、バリア性が低いポリエチレン系基材を用いた構成では、残留イソシアネート成分が内容物に移行する可能性があり、安全性に劣る。また、残留イソシアネート成分がポリエチレン系基材の表面に移行した場合、ヒートシール工程における熱融着性が低下し、包装体の品質が低下する。エージング時間を長くすることで未反応のイソシアネート成分量は低減するが、生産効率の観点から好ましくない。
【0007】
特許文献2の実施例には、ポリオール化合物の水酸基とポリイソシアネート化合物のイソシアネート基との当量比(水酸基:イソシアネート基)が1:3であり、且つ分子末端がイソシアネート基である化合物を主成分とする主剤中にポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートを用いることで、ナイロンフィルム/接着剤層/ポリエチレン系基材を順次有する積層体の引き裂き性を向上させた例が開示されている。
また、特許文献2に記載の接着剤は、ポリイソシアネート成分として、末端イソシアネート型ポリウレタンを高い配合比率で含有するため、ウレタン結合による粘弾性付与の効果により接着剤層は粘性の性質が強くなる。そのため、ポリエチレン系基材/接着剤層/ポリエチレン系基材のような、極めて伸びやすく引き裂き性が低下しやすい構成においては、十分な引き裂き性を発現することができない。
したがって本発明の目的は、第一ポリエチレン樹脂層、接着剤層、第二ポリエチレン樹脂層を有する構成であって、残留イソシアネート成分量が少なく、且つ引き裂き性に優れる積層体を提供することにある。また、本発明の目的は、該積層体を用いた、残留イソシアネート成分量が少なく、且つ引き裂き性に優れる包装体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す実施形態により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
本開示の一態様に係る積層体は、第一ポリエチレン樹脂層と第二ポリエチレン樹脂層との間に接着剤層を備える部分構造を有し、下記(1)~(3)を満たすことを特徴とする。
(1)接着剤層が、ポリオール(A)とポリイソシアネート(B)とを含む反応性接着剤の硬化物であって、該硬化物は、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における貯蔵弾性率(Er
AD
[MPa])が、下記式1を満たす。
(式1) Er
AD
≧ 500
(2)前記反応性接着剤における、ポリオール(A)中の全水酸基数と、ポリイソシアネート(B)中の全イソシアネート基数との比(イソシアネート基数/水酸基数)が、1.0~2.9である。
(3)ポリイソシアネート(B)が、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネートとイソシアネートモノマーとを含む。
【0010】
本開示の一態様に係る積層体は、前記硬化物の、JIS K 7244に基づいて測定される20℃における損失正接(tanδ)が、0.01~0.10の範囲であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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