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公開番号2024078318
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2022190799
出願日2022-11-29
発明の名称車両のバッテリ保護のための制御システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類B60W 20/00 20160101AFI20240603BHJP(車両一般)
要約【課題】 AC100V電力供給機構が装備された電動車の制御システムに於いて、AC100V電力供給の禁止条件を成立し難くしてAC100V電力供給の稼動機会又は期間を増大できるようにする。
【解決手段】 バッテリ30を搭載した電動車両10の制御システムは、バッテリからAC100Vの電力を供給できる電力供給手段40、41、43と、バッテリへ充電することのできる電力を発電する発電手段20と、発電手段により発電されて前記バッテリへ充電される電力を制御する充電制御手段50とを含み、充電制御手段が、発電手段により発電された電力をバッテリへ充電しているときに、電力供給手段によりAC100Vの電力供給が実行されているときには、AC100Vの電力供給が実行されていないときに比して、バッテリへ充電する電力を増大するよう構成されている。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
バッテリを搭載した電動車両の制御システムであって、
前記バッテリからAC100Vの電力を供給することのできる電力供給手段と、
前記バッテリへ充電することのできる電力を発電する発電手段と、
前記発電手段により発電されて前記バッテリへ充電される電力を制御する充電制御手段と
を含み、
前記充電制御手段が、前記発電手段により発電された電力を前記バッテリへ充電しているときに、前記電力供給手段によりAC100Vの電力供給が実行されているときには、AC100Vの電力供給が実行されていないときに比して、前記バッテリへ充電する電力を増大するよう構成されている制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両の制御システムに係り、より詳細には、バッテリを搭載した電動車(ハイブリッド車両、プラグインハイブリッド車両、燃料電池車、電気自動車を含む)に於けるバッテリの保護のための制御システムに係る。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
大容量で高電圧出力のバッテリを搭載した電動車に於いては、車内にて又は車外へAC100Vの電力を供給する機構が実用化され、かかるシステムに関連して種々の構成が提案されている。例えば、特許文献1では、車両に於いて、AC100Vの電力供給を常時行うモード(常時モード)が設定されている状態で、イグニッションスイッチを切るなどの所定の操作が行われた際にAC100Vインバータの出力電流が閾値未満でない限り、常時モードを解除しないようにして、ユーザの利便性の向上を図ることが提案されている。また、特許文献2では、AC100V出力装置を有する電動車両において、AC100V出力装置から電力が出力されていて、かつ、バッテリが充電中である時には、それ以外の時に比して、インバータの冷却量を大きくし、インバータの温度上昇を抑制することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-050024
特開2014-039348
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の如く、電動車に於いて装備されたバッテリからAC100V電力を供給する機構(電力供給機構)では、それ自身を保護するために、出力過電流、素子の過熱、過電圧、低電圧、漏電に対する保護機能が設けられているところ、更に、バッテリの保護のために、車両の制御システムに於いて、以下に上げる条件が成立すると、AC100V電力の供給が禁止される構成が提案されている。:i)SOC(State Of Charge)の低下、ii)バッテリ電圧の低下が所定時間継続、iii)発電電動機の制限負荷率の低下(負荷の制限度合の増大)、iv)Wout(放電可能な電力)の低下、v)バッテリ温度の上昇、vi)Win(充電可能な電力)の低下、vii)発電電動機の冷却水温度の上昇。この点に関し、上記のAC100V電力供給の禁止条件は成り行きで成立するところ、AC100V電力供給の実行時に、上記の禁止条件が成立し難くするための制御が積極的に実行されれば、AC100V電力供給をより多くの機会にて或いはより長い期間にて利用できることとなる。そのための一つの対策としては、例えば、ハイブリッド車両、プラグインハイブリッド車両、燃料電池車など、車両内に於いて発電できる機構が搭載された車両の場合であれば、AC100V電力供給の稼動時に充電が実行されているときには、AC100V電力供給が稼動してないときよりも、充電量を増大するといったことが有効である。
【0005】
かくして、本発明の主な課題は、AC100V電力供給機構が装備された電動車の制御システムに於いて、AC100V電力供給の禁止条件を成立し難くしてAC100V電力供給の稼動機会又は期間を増大できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、上記の課題は、バッテリを搭載した電動車両の制御システムであって、
前記バッテリからAC100Vの電力を供給することのできる電力供給手段と、
前記バッテリへ充電することのできる電力を発電する発電手段と、
前記発電手段により発電されて前記バッテリへ充電される電力を制御する充電制御手段と
を含み、
前記充電制御手段が、前記発電手段により発電された電力を前記バッテリへ充電しているときに、前記電力供給手段によりAC100Vの電力供給が実行されているときには、AC100Vの電力供給が実行されていないときに比して、前記バッテリへ充電する電力を増大するよう構成されている制御システムによって達成される。
【0007】
上記の構成に於いて、「バッテリを搭載した電動車両」とは、ハイブリッド車両、プラグインハイブリッド車両、燃料電池車、電気自動車を含む、バッテリからの電力を用いて駆動可能な電動車であってよい。「電力供給手段」とは、バッテリからAC100Vの電力を供給できる任意の形式の機構であってよく、例えば、車内に装備されたAC100Vのコンセント、住宅などの車外へAC100Vの電力を供給するインレットを通じて、バッテリの電力をAC100Vに変換するインバータ機能を有する機構であってよい。「発電手段」とは、ハイブリッド車両の駆動装置、燃料電池車の燃料電池など、車両内で発電して、車両の駆動用の電力を出力する任意の形式の発電機構であってよい(従って、本発明の対象となる電動車両は、かかる発電機構を搭載した車両となる。)。「充電制御手段」は、発電手段からバッテリへ充電される電力を調節制御する回路機能を有する手段である。充電制御手段は、バッテリのSOC及びその他のバッテリの状態を参照して、充電を実施するか否か、充電の実施時の充電量を決定し、発電手段に対してバッテリに充電する電力の発電の要求をするよう構成されていてよい。発電手段は、充電制御手段からの要求と駆動制御手段からの要求を参照して発電量を調節するよう構成されていてよい。
【0008】
そして、本発明のシステムに於いては、充電制御手段が発電手段により発電された電力をバッテリへ充電しているときに、電力供給手段によりAC100Vの電力供給が実行されているときには、バッテリへ充電する電力が、AC100Vの電力供給が実行されていないときに比して、増大されるよう制御される。上記のバッテリからAC100Vを出力する電力供給手段が装備されているシステムに於いては、AC100Vの電力供給の実行時にはバッテリの充電量が低減するので、SOCが低下し、その分、当然に、上記のAC100Vの電力供給の禁止条件(電力供給禁止条件)も成立し易くなる。そこで、本発明に於いては、上記の如く、AC100Vの電力供給の実行時には、バッテリへ充電する電力を増大し、できるだけ、電力供給禁止条件が成立せずに、AC100V電力の供給が可能な状態の維持が図られる。
【0009】
実施の態様に於いて、充電制御手段がバッテリへの充電を実行する際の、充電される電力の大きさは、通常時(AC100V電力供給の非実行時)では、適合により決定されるところ(例えば、ハイブリッド車両であれば、バッテリ充電のために発電される電力は、エンジン音が過大にならない範囲に設定される。)、AC100V電力供給の実行時には、通常時の充電される電力の大きさに適宜の大きさを加算した値、例えば、電力供給手段が出力されている電力分を加算した値などであってよい。なお、上記の充電される電力の増大は、(電力供給禁止条件が成立しない程度の)SOCの低下、バッテリ電圧の低下状態の継続或いはWoutの低下があったときを条件として実行されてもよい。
【0010】
ところで、バッテリからAC100Vを出力する電力供給手段が装備されているシステムに於いて、AC100Vの電力供給の実行時には、インバータ機能を有する回路装置を含む電力供給手段、発電手段、バッテリの温度が通常時よりも上昇する。そこで、本発明のシステムに於いては、AC100V電力供給の実行時には、上記の温度上昇が発生し得る領域の冷却システムの冷却能が増大されてよい。具体的には、AC100V電力供給の実行時には、冷却システムに於ける冷却ファン、冷却水ポンプの動作量が、通常時よりも増大されてよい。これにより、温度上昇に起因する電力供給禁止条件が発生し難くなり、AC100V電力の供給が可能な状態の維持が図られる。かかる冷却能の増大は、(電力供給禁止条件が成立しない程度の)保護部位の温度上昇があったときを条件として実行されてもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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