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公開番号2024073135
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-29
出願番号2022184177
出願日2022-11-17
発明の名称乳酸菌及びその用途
出願人学校法人加計学園
代理人弁理士法人せとうち国際特許事務所
主分類C12N 1/20 20060101AFI20240522BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】降圧作用、血管内皮機能の改善作用、腸管粘膜バリア機能の改善作用、腸管形態の改善作用、抗炎症作用及び腸内細菌叢の改善作用を有する乳酸菌並びにその用途を提供する。
【解決手段】リジラクトバチルス・ムリナスWO9株(受託番号:NITE P-03742)、リジラクトバチルス・ムリナスWO17株(受託番号:NITE P-03743)、リジラクトバチルス・ムリナスWO22株(受託番号:NITE P-03744)、リジラクトバチルス・ムリナスWO28株(受託番号:NITE P-03745)、リジラクトバチルス・ムリナスWO29株(受託番号:NITE P-03746)、リジラクトバチルス・ムリナスWO32株(受託番号:NITE P-03747)、リジラクトバチルス・ムリナスWO39株(受託番号:NITE P-03748)、リジラクトバチルス・ムリナスWO46株(受託番号:NITE P-03749)又はリジラクトバチルス・ムリナスWO48株(受託番号:NITE P-03750)である乳酸菌。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
リジラクトバチルス・ムリナスWO9株(受託番号:NITE P-03742)、リジラクトバチルス・ムリナスWO17株(受託番号:NITE P-03743)、リジラクトバチルス・ムリナスWO22株(受託番号:NITE P-03744)、リジラクトバチルス・ムリナスWO28株(受託番号:NITE P-03745)、リジラクトバチルス・ムリナスWO29株(受託番号:NITE P-03746)、リジラクトバチルス・ムリナスWO32株(受託番号:NITE P-03747)、リジラクトバチルス・ムリナスWO39株(受託番号:NITE P-03748)、リジラクトバチルス・ムリナスWO46株(受託番号:NITE P-03749)又はリジラクトバチルス・ムリナスWO48株(受託番号:NITE P-03750)である乳酸菌。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
請求項1記載の乳酸菌を有効成分として含有する腸内細菌叢改善剤。
【請求項3】
請求項1記載の乳酸菌を有効成分として含有する降圧剤。
【請求項4】
請求項1記載の乳酸菌を有効成分として含有する血管内皮機能改善剤。
【請求項5】
請求項1記載の乳酸菌を有効成分として含有する腸管粘膜バリア機能改善剤。
【請求項6】
請求項1記載の乳酸菌を有効成分として含有する腸管形態改善剤。
【請求項7】
請求項1記載の乳酸菌を有効成分として含有する抗炎症剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の乳酸菌並びに当該乳酸菌を有効成分として含有する腸内細菌叢改善剤、降圧剤、血管内皮機能改善剤、腸管粘膜バリア機能改善剤、腸管形態改善剤及び抗炎症剤に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、腸内フローラ研究の進展が著しく、社会的にも大きな関心が寄せられている。その要因として、腸内細菌と宿主の免疫応答との関係について、数百種に及ぶといわれる腸内細菌の中から一菌種が特定されたこと、さらに免疫応答が分子レベルで解明されるようになったことなどが挙げられる。そして、この免疫応答が中枢神経系の活性に関与し、肥満や糖尿病といった生活習慣病から精神病発症や発達障害にまで関与することが報告され、研究領域が飛躍的に拡大している。
【0003】
肥満や糖尿病に対して、腸内細菌叢を正常化することが有用である報告がなされており、特定の腸内細菌(Akkermansia muciniphila)を摂取することで、ヒトの糖尿病や肥満に有効であることが報告されている。動物実験の結果では、この細菌種A. muciniphilaの経口投与により、代謝異常によって起こる動脈硬化の病変を抑制することも報告されている。これら保護作用のメカニズムとして、腸管バリア機能の障害の改善が関与することが示唆されている。これは、腸管バリア機能の障害により、腸内細菌由来の内毒素LPS が血中移行し全身性に炎症を引き起こし、糖尿病や肥満、動脈硬化の進展に関与すると考えられている。腸管バリア機能の改善は、この作用を消失させ、結果として疾患に有効性を示す可能性が考えられている。
【0004】
また、循環系の研究領域においても、腸内フローラの重要性が明らかとなってきた。高血圧性疾患の患者において腸内細菌叢が変化し、高血圧患者の糞便をマウスへ腸内移植することで、血圧の上昇を引き起こすことが報告されている。一方で、無菌マウスにおいては、昇圧ホルモンによる血圧の上昇や血管障害は有意に軽減されることも報告されている。このような実験結果から、腸内細菌が血圧に関わる臓器を間接的にコントロールすることで血圧上昇を引き起こす可能性が示唆される。しかしながら、高血圧症をはじめとする循環器系疾患に対する予防・治療という報告はあまりなされていない。
【0005】
特許文献1には、乳酸菌ラクトコッカス・ラクティス・サブスピーシーズ・クレモリス(Lactococcus lactis subsp. cremoris)H-61株(NITE BP-01787)の菌体が粒度5μm未満に微粒子化されたものを有効成分として含有することを特徴とする降圧剤が記載されている。これによれば、微粒子化された乳酸菌H-61株を有効成分として含有する降圧剤により、高血圧症の改善を図ることが可能となるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-145357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1には、乳酸菌H-61株を粒度5μm未満に微粒子化して降圧剤として使用することの記載はあるものの、降圧作用に加えて血管内皮機能の改善作用、腸管粘膜バリア機能の改善作用、腸管形態の改善作用、抗炎症作用及び腸内細菌叢の改善作用を有することについての記載はなく、かかる改善作用を有する乳酸菌及びその用途の開発が望まれていた。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、降圧作用、血管内皮機能の改善作用、腸管粘膜バリア機能の改善作用、腸管形態の改善作用、抗炎症作用及び腸内細菌叢の改善作用を有する乳酸菌並びにその用途を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題は、リジラクトバチルス・ムリナスWO9株(受託番号:NITE P-03742)、リジラクトバチルス・ムリナスWO17株(受託番号:NITE P-03743)、リジラクトバチルス・ムリナスWO22株(受託番号:NITE P-03744)、リジラクトバチルス・ムリナスWO28株(受託番号:NITE P-03745)、リジラクトバチルス・ムリナスWO29株(受託番号:NITE P-03746)、リジラクトバチルス・ムリナスWO32株(受託番号:NITE P-03747)、リジラクトバチルス・ムリナスWO39株(受託番号:NITE P-03748)、リジラクトバチルス・ムリナスWO46株(受託番号:NITE P-03749)又はリジラクトバチルス・ムリナスWO48株(受託番号:NITE P-03750)である乳酸菌を提供することによって解決される。
【0010】
このとき、前記乳酸菌を有効成分として含有する腸内細菌叢改善剤が好適な実施態様であり、前記乳酸菌を有効成分として含有する降圧剤が好適な実施態様であり、前記乳酸菌を有効成分として含有する血管内皮機能改善剤が好適な実施態様であり、前記乳酸菌を有効成分として含有する腸管粘膜バリア機能改善剤が好適な実施態様であり、前記乳酸菌を有効成分として含有する腸管形態改善剤が好適な実施態様であり、前記乳酸菌を有効成分として含有する抗炎症剤も好適な実施態様である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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