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公開番号2024072811
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-28
出願番号2023194193
出願日2023-11-15
発明の名称IgE抑制剤及び医薬製剤
出願人国立大学法人大阪大学
代理人個人
主分類A61K 33/00 20060101AFI20240521BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】シリコン粒子を含有するIgE抑制剤を提供する。
【解決手段】本発明の1つのIgE抑制剤は、pH値が6以上の水又は水含有液に接したときに水素が発生する、シリコン粒子を含有し、I型アレルギー疾患の抑制及び/又は予防するために使用され、且つ該シリコン粒子が毎日投与されたときに、最初の該シリコン粒子の投与日から14日後の血液中の総IgEの産生量の増加を抑制する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
pH値が6以上の水又は水含有液に接したときに水素が発生する、シリコン粒子を含有し、
I型アレルギー疾患の抑制及び/又は予防するために使用され、且つ
前記シリコン粒子が毎日投与されたときに、最初の前記シリコン粒子の投与日から14日後の血液中の総IgEの産生量の増加を抑制する、
IgE抑制剤。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記血液中の前記I型アレルギー疾患に対するIgG1の抗体価を抑制する、
請求項1に記載のIgE抑制剤。
【請求項3】
前記I型アレルギー疾患が、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、アナフィラキシー、アレルギー性結膜炎、及びアレルギー性気管支喘息の群から選択される少なくとも1種の疾患である、
請求項1に記載のIgE抑制剤。
【請求項4】
前記I型アレルギー疾患がアレルギー性鼻炎であって、
前記シリコン粒子が毎日投与されたときに、最初の前記シリコン粒子の投与日から14日後の前記アレルギー性鼻炎の症状を緩和する、
請求項1に記載のIgE抑制剤。
【請求項5】
前記I型アレルギー疾患が食物アレルギーであって、
前記シリコン粒子が毎日投与されたときに、最初の前記シリコン粒子の投与日から19日後の前記食物アレルギーの症状を緩和する、
請求項1に記載のIgE抑制剤。
【請求項6】
前記I型アレルギー疾患が食物アレルギーであって、
前記シリコン粒子が毎日投与されたときに、最初の前記シリコン粒子の投与日から22日後のアナフィラキシーを抑制する、
請求項1に記載のIgE抑制剤。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のIgE抑制剤を含有する、
I型アレルギー疾患を治療又は予防するための医薬製剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、IgE抑制剤、及びIgE抑制剤を含有する医薬製剤に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
現代社会において、人類は数多くのアレルギー疾患と向き合っている。例えば、アレルギー疾患の代表例である食物アレルギー及びアレルギー性鼻炎等が含まれるI型アレルギー疾患は、日常生活に与える影響が大きい疾患の一つであるといえる。I型アレルギー疾患に苦しむ患者数の増加は、我が国を含む多くの国において社会問題化していることから、その症状の改善・緩和に対するニーズは極めて高いといえる。
【0003】
一方、シリコン微細粒子が動物に経口摂取され、体内のある環境下において水と反応することによって生成される水素が、ヒドロキシルラジカルに代表される活性酸素を消滅し得るため、シリコン微細粒子が幾つかの疾患に対する予防又は治療剤となり得ることが開示されている(特許文献1~12)。また、従来から知られているシリコン微細粒子の水素発生能では説明することが難しい新たな作用についても、知見が得られ始めている(特許文献13)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開WO2019/021769号公報
特開2019-214556号公報
特開2020-7300号公報
特開2020-79240号公報
特開2020-79228号公報
特開2020-117480号公報
特開2020-117481号公報
特開2020-117482号公報
特開2020-117483号公報
特開2020-117484号公報
特開2020-117485号公報
特開2020-117486号公報
国際公開WO2022/201775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、I型アレルギー疾患に対してIgE抗体(以下、本願においては「IgE」という。)の産生量の増加を抑制し得る、シリコン粒子を含有するIgE抑制剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、人間の日常生活への影響が大きいI型アレルギー疾患の要因となる、IgEの産生量の増加の抑制に対して大きく貢献し得るものである。本発明者らは、動物(マウス)を用いてI型アレルギー疾患に対する所定のシリコン粒子の有効性を調べていたところ、大変興味深い下記の(1)乃至(3)の知見が得られた。
(1)該シリコン粒子の摂取により、血液中におけるある特定のアレルゲンに対するIgG2aの抗体価に比してIgG1の抗体価が抑制され得るとの知見。
(2)該シリコン粒子の摂取により、血液中における総IgEの産生量が増加すること自体が抑制され得るとの知見。
(3)OVA(オボアルブミン)の投与開始の前後に、該シリコン粒子の摂取を開始する比較実験を行った結果、該シリコン粒子の摂取開始の時期に依らず総IgEの産生量の増加が抑制され得ることから、治療薬としての役割に加えて予防薬としての役割も担い得るとの知見。
【0007】
そして、本発明者らが更に研究と分析を重ねたところ、例えば、ヘルパーT細胞であるTh1細胞とTh2細胞との免疫バランスが崩れ、Th2細胞の働きが優位になることによってI型アレルギー疾患のアレルゲンに対するIgG1の抗体価が増加し得る状況であっても、該シリコン粒子をある条件の下で摂取することにより、IgG1の抗体価が抑制され得ることが確認された。本発明者らが更に研究及び分析を重ねた結果、該シリコン粒子をある条件の下で摂取することにより、少なくともI型アレルギー疾患の例である食物アレルギー及びアレルギー性鼻炎による各症状が改善又は緩和し得ることが確認された。本発明は、上述の視点に基づいて創出された。
【0008】
本発明の1つのIgE抑制剤は、pH値が6以上の水又は水含有液に接したときに水素が発生する、シリコン粒子を含有し、I型アレルギー疾患の抑制及び/又は予防するために使用され、且つ該シリコン粒子が毎日投与されたときに、最初の該シリコン粒子の投与日から14日後の血液中の総IgEの産生量の増加を抑制する。
【0009】
このIgE抑制剤によれば、本願出願人において詳細な機序まで掴めていないが、上述のシリコン粒子が上記条件下において投与されることにより、総IgEの産生量の増加を阻害する何らかの因子が該シリコン粒子によって生じ又は形成され得る。その結果、血液中における総IgEの産生量の増加自体が抑制され得ることから、該IgE抑制剤は、I型アレルギー疾患の抑制及び/又は予防に寄与し得る。
【0010】
なお、上述の発明において、該I型アレルギー疾患が、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、アナフィラキシー、アレルギー性結膜炎、及びアレルギー性気管支喘息の群から選択される少なくとも1種の疾患であることは、該IgE抑制剤の好適な適用例となる。
(【0011】以降は省略されています)

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