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公開番号
2024136334
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023047422
出願日
2023-03-24
発明の名称
摩擦攪拌接合方法
出願人
国立大学法人大阪大学
,
学校法人 龍谷大学
,
JFEエンジニアリング株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B23K
20/12 20060101AFI20240927BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】ツールの引き抜きによって生じた被接合材の穴を塞ぐことができる摩擦攪拌接合方法を提供することを目的とする。
【解決手段】回転する第1ツールを2以上の被接合材1,2に押し込み、第1ツールを接合線に沿って移動させ、第1ツールを被接合材1,2から引き抜く。第1ツールを第2ツール12に交換する。回転する第2ツール12を第1ツールの引き抜きによって生じた穴4に押し込む。第2ツール12のプローブ12bを穴4に残置する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
回転する第1ツールを2以上の被接合材に押し込み、前記第1ツールを接合線に沿って移動させ、前記第1ツールを前記被接合材から引き抜く工程と、
前記第1ツールを第2ツールに交換する工程と、
回転する前記第2ツールを前記第1ツールの引き抜きによって生じた穴に押し込む工程と、
前記第2ツールの少なくともプローブを前記穴に残置する工程と、を備える摩擦攪拌接合方法。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記第2ツールを破断して前記第2ツールのプローブを前記穴に残置することを特徴とする請求項1に記載の摩擦攪拌接合方法。
【請求項3】
前記第2ツールが前記被接合材と同材質であることを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦攪拌接合方法。
【請求項4】
前記第2ツールのプローブの径が前記第1ツールのプローブの径以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦攪拌接合方法。
【請求項5】
前記穴に前記被接合材と同材質のパウダを充填し、その後、回転する前記第2ツールを前記穴に押し込むことを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦攪拌接合方法。
【請求項6】
回転する前記第2ツールを前記穴に押し込む際、前記被接合材の裏面側を予熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の摩擦攪拌接合方法。
【請求項7】
回転するツールを2以上の被接合材に押し込む工程と、
前記ツールを破断して前記ツールのプローブを前記被接合材に残置する工程と、を備える摩擦攪拌接合方法。
【請求項8】
2以上の被接合材の接合部であって、
前記接合部に破断したツールのプローブを摩擦攪拌接合又は溶融接合する接合部。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、2以上の被接合材を摩擦攪拌接合する方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
摩擦攪拌接合(Friction Stir Welding: FSW)は、1991年にイギリスのTWIで開発された固相接合法の一種であり、従来の溶接法にはない種々の特徴を有する。例えば、最高到達温度が融点に達せず、固相状態での接合になるため、接合部における強度低下が溶接法に比べて小さいという特徴を有する。
【0003】
特許文献1には、2以上の被接合材を摩擦攪拌接合する方法が開示されている。この方法では、まず回転するツールを被接合材に押し込む。回転するツールの押し込みにより、ツールと被接合材との間で摩擦熱が発生し、ツールの周囲の被接合材(材料)の温度が上昇する。材料が十分に加熱されて塑性流動を開始できる温度まで到達すると、材料は回転するツールの周りをツールの回転方向に流動する。このとき、ツールの左右の材料の一部が強制的に混合されてツールの周辺領域での接合が実現する。ツールを接合線に沿って移動させると、ツールが移動した後側に連続的に接合部が形成されていく。目的の終端位置に到達したところでツールを引き抜けば、接合が完了する。
【0004】
しかし、ツールを引き抜くと、ツールを引き抜いた終端位置にツールの穴が残る。ツールの穴が残らないように、特許文献1に記載の摩擦攪拌接合方法では、被接合材の終端位置にタブを設置し、ツールをタブへ移動させ、ツールをタブから引き抜いて被接合材にツールの穴を残さないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2002-539949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の摩擦攪拌接合方法においては、タブを取り除くのに手間がかかるという課題がある。
【0007】
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、ツールの引き抜きによって生じた被接合材の穴を塞ぐことができ、又はツールを引き抜いても被接合材に穴が生じない摩擦攪拌接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、回転する第1ツールを2以上の被接合材に押し込み、前記第1ツールを接合線に沿って移動させ、前記第1ツールを前記被接合材から引き抜く工程と、前記第1ツールを第2ツールに交換する工程と、回転する前記第2ツールを前記第1ツールの引き抜きによって生じた穴に押し込む工程と、前記第2ツールの少なくともプローブを前記穴に残置する工程と、を備える摩擦攪拌接合方法である。
【0009】
本発明の他の態様は、回転するツールを2以上の被接合材に押し込む工程と、前記ツールを破断して前記ツールのプローブを前記被接合材に残置する工程と、を備える摩擦攪拌接合方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、第1ツールの引き抜きによって生じた穴に第2ツールのプローブを残置するので、穴をプローブによって塞ぐことができる。また、第1ツールと第2ツールを交換するので、摩擦攪拌接合する第1ツールと穴を塞ぐ第2ツールそれぞれに適したツールを使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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