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公開番号2024171848
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023089102
出願日2023-05-30
発明の名称情報処理装置および推定方法
出願人国立大学法人大阪大学
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類G10L 25/66 20130101AFI20241205BHJP(楽器;音響)
要約【課題】咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを高精度に推定する。
【解決手段】情報処理装置(1)は、対象者の咳嗽に伴う咳嗽音の対象音声波形から得た少なくとも1つのパラメータを含む入力データを学習済モデル(39)に入力して前記対象者の前記咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを示す推定結果を出力する。学習済モデル(39)は、標本者の咳嗽に伴う咳嗽音の音声波形から得た前記少なくとも1つのパラメータと、前記標本者の咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを医療従事者が判定した判定結果とを含む教師データ(38)を用いた機械学習により生成される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
対象者の咳嗽に伴う咳嗽音の対象音声波形から得た少なくとも1つのパラメータを含む入力データを、標本者の咳嗽に伴う咳嗽音の音声波形から得た前記少なくとも1つのパラメータと、前記標本者の咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを医療従事者が判定した判定結果とを含む教師データを用いた機械学習により生成された学習済モデルに、入力して前記対象者の前記咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを示す推定結果を出力する推定部を備え、
前記パラメータは、咳嗽音の音声波形から得られる、(1)非周期的な音声成分に関する第1パラメータ、(2)声帯の振動による音声成分の有無に関する第2パラメータ、(3)声帯の振動による音声成分の周波数に関する第3パラメータ、または、(4)メル周波数ケプストラム係数を示す第4パラメータである、情報処理装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記対象音声波形から前記パラメータを生成する生成部を備え、
前記生成部は、前記対象音声波形から得られる、前記第1パラメータ、前記第2パラメータ、前記第3パラメータおよび前記第4パラメータのうちの少なくとも2つのパラメータを含めて、前記入力データを生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記生成部は、
前記入力データに含まれる前記少なくとも2つのパラメータをそれぞれ画像化する第1処理部と、
前記第1処理部が画像化した画像を所定の方向に連結することにより連結画像を生成する第2処理部と、を備え、
前記推定部は、前記連結画像を前記入力データとして前記学習済モデルに入力する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記推定部は、前記学習済モデルが前記推定結果を出力するために着目した着目領域を前記連結画像上に表した参考画像をさらに出力する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1パラメータは、咳嗽音の音声波形に含まれる非周期的な音声成分のパワーと前記音声波形の音声成分のパワーとの比を帯域毎に示す、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第3パラメータは、咳嗽音における声帯の振動による音声成分の基本周波数を示す、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第4パラメータは、咳嗽音の音声波形をフーリエ変換して得られる第1スペクトルをメル周波数尺度に伸縮した第2スペクトルをフーリエ変換して得られるパラメータである、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
対象者の咳嗽に伴う咳嗽音の対象音声波形から得た少なくとも1つのパラメータを含む入力データを、標本者の咳嗽に伴う咳嗽音の音声波形から得た前記少なくとも1つのパラメータと、前記標本者の咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを医療従事者が判定した判定結果とを含む教師データを用いた機械学習により生成された学習済モデルに、入力して前記対象者の前記咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを示す推定結果を出力する推定ステップを含み、
前記パラメータは、咳嗽音の音声波形から得られる、(1)非周期的な音声成分に関する第1パラメータ、(2)声帯の振動による音声成分の有無に関する第2パラメータ、(3)声帯の振動による音声成分の周波数に関する第3パラメータ、または、(4)メル周波数ケプストラム係数を示す第4パラメータである、推定方法。
【請求項9】
前記対象音声波形から前記パラメータを生成する生成ステップを含み、
前記生成ステップにおいて、前記対象音声波形から得られる、前記第1パラメータ、前記第2パラメータ、前記第3パラメータおよび前記第4パラメータのうちの少なくとも2つのパラメータを含めて、前記入力データを生成する、請求項8に記載の推定方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを推定する情報処理装置などに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかは、呼吸器疾患の診断において需要な事項である。例えば、咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを判定することにより、呼吸器疾患のスクリーニング、誤嚥性肺炎の発症の予測などを適切に行うことができる。
【0003】
しかしながら、咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかの判定は、従来、医療従事者の主観で行われている。そのため、咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかの判定は、医療従事者の経験の多寡、専門性に左右されてしまう。また、外来診察の場合には、家族に咳嗽について問診で伺うケースも多いが、家族による咳嗽の判断の信頼性は高くはない。
【0004】
上記課題を解決するための技術として、咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを高精度に分類(推定)するための技術が知られている。例えば、非特許文献1には、ロジスティック回帰モデルを用いた機械学習により小児の咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性であるかを分類する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Swarnkar V et al., Biomed Eng. 2013 May;41(5):1016-28. doi: 10.1007/s10439-013-0741-6. Epub 2013 Jan 25.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかをより高精度に推定できる技術が望まれている。
【0007】
本発明の一態様は、咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを高精度に推定できる情報処理装置および推定方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理は、対象者の咳嗽に伴う咳嗽音の対象音声波形から得た少なくとも1つのパラメータを含む入力データを、標本者の咳嗽に伴う咳嗽音の音声波形から得た前記少なくとも1つのパラメータと、前記標本者の咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを医療従事者が判定した判定結果とを含む教師データを用いた機械学習により生成された学習済モデルに、入力して前記対象者の前記咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを示す推定結果を出力する推定部を備え、前記パラメータは、咳嗽音の音声波形から得られる、(1)非周期的な音声成分に関する第1パラメータ、(2)声帯の振動による音声成分の有無に関する第2パラメータ、(3)声帯の振動による音声成分の周波数に関する第3パラメータ、または、(4)メル周波数ケプストラム係数を示す第4パラメータである。
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る推定方法は、対象者の咳嗽に伴う咳嗽音の対象音声波形から得た少なくとも1つのパラメータを含む入力データを、標本者の咳嗽に伴う咳嗽音の音声波形から得た前記少なくとも1つのパラメータと、前記標本者の咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを医療従事者が判定した判定結果とを含む教師データを用いた機械学習により生成された学習済モデルに、入力して前記対象者の前記咳嗽が湿性咳嗽であるか乾性咳嗽であるかを示す推定結果を出力する推定ステップを含み、前記パラメータは、咳嗽音の音声波形から得られる、(1)非周期的な音声成分に関する第1パラメータ、(2)声帯の振動による音声成分の有無に関する第2パラメータ、(3)声帯の振動による音声成分の周波数に関する第3パラメータ、または、(4)メル周波数ケプストラム係数を示す第4パラメータである。
【0010】
本発明の各態様に係る情報処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを前記情報処理装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより前記情報処理装置をコンピュータにて実現させる情報処理装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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