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公開番号
2025006255
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023106928
出願日
2023-06-29
発明の名称
酸素供給部材
出願人
TOPPANホールディングス株式会社
,
国立大学法人大阪大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12N
5/071 20100101AFI20250109BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】立体組織構造体を製造するのに適した酸素供給部材を提供すること。
【解決手段】担体と、改質過酸化カルシウムと、過酸化水素除去剤とを含み、改質過酸化カルシウムは、表面が被膜で覆われた過酸化カルシウムであり、改質過酸化カルシウム及び過酸化水素除去剤が、担体に担持されている、酸素供給部材。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
担体と、改質過酸化カルシウムと、過酸化水素除去剤とを含み、
前記改質過酸化カルシウムは、表面が被膜で被覆された過酸化カルシウムであり、
前記改質過酸化カルシウム及び前記過酸化水素除去剤が、前記担体に担持されている、酸素供給部材。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
前記被膜が、ヒドロキシアパタイトを含有する、請求項1に記載の酸素供給部材。
【請求項3】
前記被膜が、非晶質炭酸カルシウムを含有する、請求項1に記載の酸素供給部材。
【請求項4】
前記担体が、ハイドロゲルである、請求項1に記載の酸素供給部材。
【請求項5】
前記改質過酸化カルシウム及び前記過酸化水素除去剤が、前記ハイドロゲルに包埋されている、請求項4に記載の酸素供給部材。
【請求項6】
前記ハイドロゲルが、架橋されたゼラチンを含有する、請求項4に記載の酸素供給部材。
【請求項7】
前記過酸化水素除去剤が、カタラーゼを含有する、請求項1に記載の酸素供給部材。
【請求項8】
細胞培養用である、請求項1に記載の酸素供給部材。
【請求項9】
立体組織構造体製造用である、請求項1に記載の酸素供給部材。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の酸素供給部材と培地が接触した状態で、少なくとも1種の細胞を前記培地中で培養することを含む、立体組織構造体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素供給部材に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
立体組織構造体は、三次元的に細胞が配置された構造を有しており、生体組織モデル等として用いられている。立体組織構造体の製造にあたり、組織内部への酸素の供給が不充分となり酸素不足により細胞死が起こるという問題が生じることがある。
【0003】
過酸化カルシウム(CaO
2
)は、水と反応することで酸素を発生する。この性質を利用して、上述した酸素不足の問題を解決しようとする試みがなされている。例えば、非特許文献1には、生分解性ポリマーであるポリカプロラクトンと過酸化カルシウムを混合して熱溶解積層法により作製した担体、及び当該担体を使用してマウス膵β細胞を培養したことが開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
日本機械学会,第30回バイオエンジニアリング講演会講演論文集,2017年,2G14
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
過酸化カルシウムは水と反応した際、短時間で酸素を放出(初期バースト放出)してしまうため、数日間~数週間に亘る細胞培養の間、酸素を供給し続けることが困難であった。これに対して、本発明者らは、過酸化カルシウムの表面をヒドロキシアパタイトで被覆することで、この初期バースト放出を抑制できることを見出している。
【0006】
本発明は、上述した状況に鑑み、立体組織構造体を製造するのに適した酸素供給部材を提供することを目的とする。本発明はまた、当該酸素供給部材を使用した立体組織構造体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば以下の各発明を包含する。
[1]
担体と、改質過酸化カルシウムと、過酸化水素除去剤とを含み、
前記改質過酸化カルシウムは、表面が被膜で被覆された過酸化カルシウムであり、
前記改質過酸化カルシウム及び前記過酸化水素除去剤が、前記担体に担持されている、酸素供給部材。
[2]
前記被膜が、ヒドロキシアパタイトを含有する、[1]に記載の酸素供給部材。
[3]
前記被膜が、非晶質炭酸カルシウムを含有する、[1]に記載の酸素供給部材。
[4]
前記担体が、ハイドロゲルである、[1]~[3]のいずれかに記載の酸素供給部材。
[5]
前記改質過酸化カルシウム及び前記過酸化水素除去剤が、前記ハイドロゲルに包埋されている、[4]に記載の酸素供給部材。
[6]
前記ハイドロゲルが、架橋されたゼラチンを含有する、[4]又は[5]に記載の酸素供給部材。
[7]
前記過酸化水素除去剤が、カタラーゼを含有する、[1]~[6]のいずれかに記載の酸素供給部材。
[8]
細胞培養用である、[1]~[7]のいずれかに記載の酸素供給部材。
[9]
立体組織構造体製造用である、[1]~[8]のいずれかに記載の酸素供給部材。
[10]
[1]~[9]のいずれかに記載の酸素供給部材と培地が接触した状態で、少なくとも1種の細胞を前記培地中で培養することを含む、立体組織構造体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、立体組織構造体を製造するのに適した酸素供給部材を提供することができる。本発明によればまた、当該酸素供給部材を使用した立体組織構造体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
試験例1-1で酸素供給部材(ハイドロゲル)を製造した結果を示す図である。図1(a)は、ハイドロゲルの形成を確認した際の写真である。図1(b)は、ハイドロゲルの走査電子顕微鏡(SEM)像を示す写真である。
試験例1-2で酸素供給部材(ハイドロゲル)を評価した結果を示す図である。図2(a)は、過酸化水素濃度の評価結果を示す図である。図2(b)及び図2(d)は、酸素放出挙動の評価結果を示す図である。図2(c)及び図2(e)は、それぞれ図2(b)及び図2(d)の一部を拡大した図である。
試験例2-1で低酸素条件下での細胞増殖を評価した結果を示す図である。図3(a)は、本試験例での細胞培養の様子を模式的に示す図である。図3(b)は、NHDFのミトコンドリア活性を評価した結果を示すグラフである。図3(c)は、MSCのミトコンドリア活性を評価した結果を示すグラフである。図3(d)は、ADSCのミトコンドリア活性を評価した結果を示すグラフである。図3(e)は、HepG2のミトコンドリア活性を評価した結果を示すグラフである。図3(f)は、7日間の細胞培養後の細胞を撮影した結果を示す写真である。
試験例2-2で低酸素条件下での細胞増殖を評価した結果を示す図である。 図4(a)は、改質過酸化カルシウム含有量の評価試験例での細胞培養の様子を模式的に示す図である。図4(b)は、NHDFのミトコンドリア活性を評価した結果を示すグラフである。図4(c)は、7日間の細胞培養後の細胞を撮影した結果を示す写真である。図4(d)は、長期培養時の評価試験例での細胞培養の様子を模式的に示す図である。図4(e)は、生細胞数の測定結果を示すグラフである。図4(f)は、14日間培養した後の細胞を撮影した結果を示す写真である。
試験例3で立体組織構造体の製造及び評価を行った結果を示す図である。図5(a)は、本試験例での細胞培養の様子を模式的に示す図である。図5(b)は、対照(ハイドロゲルを含まないサンプル)のヘマトキシリン-エオシン(HE)染色像である。図5(c)は、HAp-CaO
2
を含むハイドロゲルを使用したサンプルのHE染色像である。図5(d)は、細胞密度の測定結果を示すグラフである。図5(e)は、DAPIとファロイジンで染色した立体組織構造体の共焦点レーザー走査顕微鏡(CSLM)像を示す写真である。
試験例4-1で各種溶液にCaO
2
を浸漬したときの溶液中の溶存酸素濃度の経時変化を測定した結果を示すグラフである。
試験例4-1での改質過酸化カルシウム(NaH
2
PO
4
0.1mg/mL)及び対照過酸化カルシウム(NaH
2
PO
4
0mg/mL)の走査電子顕微鏡(SEM)像、及びX線回折法(XRD)により得られたスペクトルを示す図である。
試験例4-2で溶存酸素濃度の経時変化を測定した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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