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公開番号
2024152508
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-25
出願番号
2023066743
出願日
2023-04-14
発明の名称
歯周病診断用マーカー及びこれを用いる歯周病の診断方法
出願人
国立大学法人大阪大学
,
国立大学法人京都大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
33/92 20060101AFI20241018BHJP(測定;試験)
要約
【課題】標準化アッセイが可能で、かつ、臨床的重症度と相関する、歯周病の新規マーカーを用いる歯周病の診断方法又は歯周病の診断を補助する方法を提供すること。
【解決手段】本発明の歯周病を診断する方法又は歯周病の診断を補助する方法は、(1)ヒト被検者の体液サンプルを採取する工程と、(2)該サンプルにおけるジアシルグリセロール(DG)等からなる群から選択される少なくとも1種類の分子種の物質の濃度を測定する工程とを含み、DG 16:0_18:2等からなる群から選択される少なくとも1つの物質の濃度が上昇するとき、前記ヒト被検者を歯周病と診断する、あるいは、前記ヒト被検者を歯周病と診断することを補助する。本発明は、本発明の歯周病診断用マーカーの濃度に基づく歯周病の重症度予測方法及び本発明の歯周病診断用マーカーを検出するための歯周病診断用検査キットも提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
歯周病を診断する方法又は歯周病の診断を補助する方法であって
(1)ヒト被検者の体液サンプルを採取する工程と、
(2)該サンプルにおけるジアシルグリセロール(DG)、トリアシルグリセロール(TG)、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、スフィンゴミエリン(SM)、セラミド(Cer)、ヘキソシルセラミド(HexCer)、グルタル酸、メチルコハク酸、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)及びキシルロース-5-リン酸(Xu5P)からなる群から選択される少なくとも1種類の分子種の物質の濃度を測定する工程とを含み、
DG 16:0_18:2、DG 16:0_20:1、DG 16:0_20:2、DG 16:0_20:3、DG 16:0_20:4、DG 16:1_18:2、DG 17:0_18:1、DG 18:0_18:1、DG 18:0_18:2、DG 18:0_20:2、DG 18:0_20:3、DG 18:0_20:4、DG 18:0_22:4、DG 18:1_18:2、DG 18:1_20:1、DG 18:1_20:2、DG 18:1_20:3及びDG 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のジアシルグリセロール(DG)と、
TG 52:1及びTG 55:8からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のトリアシルグリセロール(TG)と、
PC 14:0_16:0、PC 15:0_16:0、PC 15:0_18:1、PC 16:0_16:0、PC 16:0_16:1、PC 16:0_17:0、PC 16:0_18:0、PC 16:0_18:1、PC 16:0_18:2、PC 16:0_20:1、PC 16:0_20:2、PC 16:0_20:3、PC 16:0_20:4、PC 16:1_18:0、PC 16:1_18:1、PC 16:1_18:2、PC 17:0_18:1、PC 17:0_18:2、PC 17:1_18:1、PC 18:0_18:1、PC 18:0_18:2、PC 18:0_20:1、PC 18:0_20:2、PC 18:0_20:3、PC 18:0_20:4、PC 18:1_18:1、PC 18:1_18:2、PC 18:1_20:1、PC 18:1_20:2、PC 18:1_20:3、PC 18:1_20:4、PC 18:2_18:2、PC 18:2_20:1、PC 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルコリン(PC)と、
PI 16:0_18:1、PI 16:0_18:2、PI 16:0_20:4、PI 18:0_18:1、PI 18:0_18:2、PI 18:0_20:2、PI 18:0_20:3、PI 18:0_20:4、PI 18:0_22:4、PI 18:1_18:1及び PI 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルイノシトール(PI)と、
PE 16:1_17:1、PE 17:1_17:1、PE 18:0_18:1、PE 18:0_18:2、PE 18:0_20:3、PE 18:0_20:4、PE 18:1_18:1、PE 18:1_18:2、PE 18:1_20:2、PE 18:1_20:3及びPE 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルエタノールアミン(PE)と、
SM 18:1;02/14:0、SM 18:1;O2/15:0、SM 18:1;O2/16:0、SM 18:1;O2/16:1、SM 18:1;O2/17:0、SM 18:1;02/18:0、SM 18:1;02/18:1、SM 18:1;02/20:0、SM 18:1;02/20:1、SM 18:1;02/22:0、SM 18:1;02/22:1、SM 18:1;O2/24:0及びSM 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のスフィンゴミエリン(SM)と、
Cer 18:1;O2/17:0及びCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のセラミド(Cer)と、
HexCer 18:1;O2/16:0及びHexCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のヘキソシルセラミド(HexCer)と
からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の脂質と、
グルタル酸、メチルコハク酸、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)及びキシルロース-5-リン酸(Xu5P)からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の親水性代謝物と、
からなる群から選択される、少なくとも1つの物質の濃度が上昇するとき、前記ヒト被検者を歯周病と診断する、あるいは、前記ヒト被検者を歯周病と診断することを補助する、方法。
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【請求項2】
前記ヒト被検者の体液サンプルは歯肉溝滲出液サンプルである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記分子種の脂質及び/又は親水性代謝物は、軽度の歯周病の体液サンプル中の濃度と、重度の歯周病の体液サンプル中の濃度の有意差がp<0.01である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
歯周病の重症度予測方法であって、
(1)ヒト被検者の体液サンプルを採取する工程と、
(2)該サンプルにおけるジアシルグリセロール(DG)、トリアシルグリセロール(TG)、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、スフィンゴミエリン(SM)、セラミド(Cer)、ヘキソシルセラミド(HexCer)、グルタル酸、メチルコハク酸、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)及びキシルロース-5-リン酸(Xu5P)とからなる群から選択される少なくとも1種類の分子種の物質の濃度を測定する工程とを含み、
DG 16:0_18:2、DG 16:0_20:1、DG 16:0_20:2、DG 16:0_20:3、DG 16:0_20:4、DG 16:1_18:2、DG 17:0_18:1、DG 18:0_18:1、DG 18:0_18:2、DG 18:0_20:2、DG 18:0_20:3、DG 18:0_20:4、DG 18:0_22:4、DG 18:1_18:2、DG 18:1_20:1、DG 18:1_20:2、DG 18:1_20:3及びDG 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のジアシルグリセロール(DG)と、
TG 52:1及びTG 55:8からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のトリアシルグリセロール(TG)と、
PC 14:0_16:0、PC 15:0_16:0、PC 15:0_18:1、PC 16:0_16:0、PC 16:0_16:1、PC 16:0_17:0、PC 16:0_18:0、PC 16:0_18:1、PC 16:0_18:2、PC 16:0_20:1、PC 16:0_20:2、PC 16:0_20:3、PC 16:0_20:4、PC 16:1_18:0、PC 16:1_18:1、PC 16:1_18:2、PC 17:0_18:1、PC 17:0_18:2、PC 17:1_18:1、PC 18:0_18:1、PC 18:0_18:2、PC 18:0_20:1、PC 18:0_20:2、PC 18:0_20:3、PC 18:0_20:4、PC 18:1_18:1、PC 18:1_18:2、PC 18:1_20:1、PC 18:1_20:2、PC 18:1_20:3、PC 18:1_20:4、PC 18:2_18:2、PC 18:2_20:1、PC 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルコリン(PC)と、
PI 16:0_18:1、PI 16:0_18:2、PI 16:0_20:4、PI 18:0_18:1、PI 18:0_18:2、PI 18:0_20:2、PI 18:0_20:3、PI 18:0_20:4、PI 18:0_22:4、PI 18:1_18:1及び PI 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルイノシトール(PI)と、
PE 16:1_17:1、PE 17:1_17:1、PE 18:0_18:1、PE 18:0_18:2、PE 18:0_20:3、PE 18:0_20:4、PE 18:1_18:1、PE 18:1_18:2、PE 18:1_20:2、PE 18:1_20:3及びPE 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルエタノールアミン(PE)と、
SM 18:1;02/14:0、SM 18:1;O2/15:0、SM 18:1;O2/16:0、SM 18:1;O2/16:1、SM 18:1;O2/17:0、SM 18:1;02/18:0、SM 18:1;02/18:1、SM 18:1;02/20:0、SM 18:1;02/20:1、SM 18:1;02/22:0、SM 18:1;02/22:1、SM 18:1;O2/24:0及びSM 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のスフィンゴミエリン(SM)と、
Cer 18:1;O2/17:0及びCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のセラミド(Cer)と、
HexCer 18:1;O2/16:0及びHexCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のヘキソシルセラミド(HexCer)と
からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の脂質と、
グルタル酸、メチルコハク酸、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)及びキシルロース-5-リン酸(Xu5P)からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の親水性代謝物とからなる群から選択される、少なくとも1つの物質の濃度が、第1の基準値以上のとき、重度の歯周病を罹患していることを予測する指標とし、第1の基準値未満であって第2の基準値以上のとき、中程度の歯周病を罹患していることを予測する指標とし、第2の基準値未満のとき、軽度の歯周病を罹患しているか、あるいは、歯周病を罹患を罹患していないことの指標とする、方法。
【請求項5】
前記ヒト被検者の体液サンプルは歯肉溝滲出液サンプルである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1及び第2の基準値は、予め重症度が判定済みの歯の歯肉ポケットから採取した歯肉溝滲出液サンプルでの前記歯周病診断用化合物の濃度に基づいて決定され、ここで前記重症度はアタッチメントレベル及び/又は歯槽骨吸収度の指標に基づいて判定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記いずれか1種類以上の分子種の脂質と、いずれか1種類以上の分子種の親水性代謝物とからなる群から選択される、少なくとも2つの物質の濃度に基づいて決定される、請求項4~6に記載の方法。
【請求項8】
被検サンプルの採取器具と、該サンプルの保存用液とを含む、請求項1に記載の歯周病診断用化合物を検出するための歯周病診断用検査キット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、被験者の歯周病診断用マーカー及びこれを用いる歯周病の診断方法又は歯周病の診断を補助する方法に関し、具体的には、被験者の口腔由来臨床サンプルの解析に用いるための歯周病診断用マーカー及びこれを用いる歯周病の診断方法又は歯周病の診断を補助する方法に関する。
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【背景技術】
【0002】
歯周病は、歯肉炎と歯周炎とに大別される。歯周病は非プラーク性歯肉疾患を除き、歯周病原細菌によって引き起こされる感染性炎症性疾患であり、歯肉、セメント質、歯根膜及び歯槽骨よりなる歯周組織に起こる疾患をいう。歯周病の有無及び重症度の診断は、歯肉ポケットの深さ(アタッチメントレベル)と、複根歯の根分岐部での水平的な歯周組織の破壊の程度(根分岐部病変)という指標に基づいて行われる(非特許文献1)。しかしこれらは個々の歯肉ポケット又は歯ごとの形態的な指標で、一口腔としての評価については専門的な診断能力が要求される。そこで、歯周病の有無及び重症度を被検者の体液サンプルの生化学的、免疫学的及び/又は微生物学的方法による測定により診断できるマーカー物質(以下、「歯周病診断用マーカー」と称する。)の探索が行われてきた。
【0003】
従来の歯周病診断用マーカーには、ラクトフェリン、アルブミン、アルファ1-アンチトリプシン、ヘモグロビン、インターロイキン(IL)-1β、IL-6、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)8等が知られている。すなわち、特許文献1は免疫学的方法によって歯周ポケット中のラクトフェリンを測定する歯周病の診断キットを開示する。特許文献2は、抗アルブミン抗体や抗アルファ1-アンチトリプシン抗体などの抗体を備え、歯周滲出液中における血液蛋白を測定対象として、免疫学的方法を用いる歯周病の診断キットを開示する。また非特許文献2は、唾液又は洗口吐出液中の潜血(ヘモグロビン)を検出し、歯周病を診断する方法を開示する。非特許文献3は、歯周病診断用マーカーとしてのIL-1β、IL-6及びMMP8に関するそれぞれ複数の原著論文に基づく総説である。これらは歯周ポケット由来の歯周滲出液中の患者自身のタンパク質を検出するものである。特許文献3は、オートインデューサー-2からなる歯周病発症判定用マーカーを開示する。オートインデューサー-2は、微生物のクオラムセンシングシステムのシグナル伝達分子の4,5-ジヒドロキシ-2,3-ペンタンジオンを指し、オートインデューサー-2の存在下で発光するレポーター菌を用いて測定することができる。しかし、歯肉溝滲出液には歯肉溝滲出液以外の成分も含まれており、唾液が混入した場合に正確性に欠ける場合がある。唾液中の潜血には、歯周病由来以外のものも混入している可能性がある。さらに唾液量は個人差や日内変動も大きく、歯周病の進行度までを診断することはできない。歯周病診断用マーカーとしてのオートインデューサー-2には、歯垢の採取位置による結果のばらつきや、歯周病の進行度が歯全体なのか局部的なのかどうかなどの判断においては有効な結果が得られないという欠点がある。最近(2021年)の歯周病診断ツールキットの総説である非特許文献4も、歯周病診断用マーカーの標準化アッセイの欠如、マーカーの閾値の未確立が問題であると指摘している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10-2899号公報
特開2000-028608号公報
国際公開第2010/122946号
【非特許文献】
【0005】
Tonetti, M.S. et al. J Clin Periodontol. (2018) 45(Suppl 20): S149-S161.
Ito, H. et al., Clinical Oral Investigations (2021) 25:487-495.
Gul, S.S. et al., Diagnostics (2020) 10:838.
Ko, T.J, et al., Diagnostics (2021) 11:932.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、標準化アッセイが可能で、かつ、臨床的重症度と相関する、歯周病診断用の新規マーカーを提供することである。本発明のさらなる目的は、該新規マーカーを用いる、歯周病を診断するための新規技術及び/又は歯周病の臨床的重症度を評価及び/又は層別化するための新規技術を提供することである。本発明の追加の目的は、本発明の歯周病診断用マーカーの検出に使用するための歯周病診断用検査キットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべくヒト被検者の体液サンプル、例えば、歯肉溝滲出液サンプルにおけるオミックス解析を通じて検討を進め、特定のヒト由来タンパク質及び低分子代謝産物のサンプル中の濃度が歯周病の臨床的重症度と強く相関することを発見し、本発明を完成するに至った。
【0008】
[1]本発明は、歯周病を診断する方法又は歯周病の診断を補助する方法を提供する。本発明の歯周病を診断する方法又は診断を補助する方法は、
(1)ヒト被検者の体液サンプルを採取する工程と、
(2)該サンプルにおけるジアシルグリセロール(DG)、トリアシルグリセロール(TG)、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、スフィンゴミエリン(SM)、セラミド(Cer)、ヘキソシルセラミド(HexCer)、グルタル酸、メチルコハク酸、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)及びキシルロース-5-リン酸(Xu5P)からなる群から選択される少なくとも1種類の分子種の物質の濃度を測定する工程とを含み、
DG 16:0_18:2、DG 16:0_20:1、DG 16:0_20:2、DG 16:0_20:3、DG 16:0_20:4、DG 16:1_18:2、DG 17:0_18:1、DG 18:0_18:1、DG 18:0_18:2、DG 18:0_20:2、DG 18:0_20:3、DG 18:0_20:4、DG 18:0_22:4、DG 18:1_18:2、DG 18:1_20:1、DG 18:1_20:2、DG 18:1_20:3及びDG 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のジアシルグリセロール(DG)と、
TG 52:1及びTG 55:8からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のトリアシルグリセロール(TG)と、
PC 14:0_16:0、PC 15:0_16:0、PC 15:0_18:1、PC 16:0_16:0、PC 16:0_16:1、PC 16:0_17:0、PC 16:0_18:0、PC 16:0_18:1、PC 16:0_18:2、PC 16:0_20:1、PC 16:0_20:2、PC 16:0_20:3、PC 16:0_20:4、PC 16:1_18:0、PC 16:1_18:1、PC 16:1_18:2、PC 17:0_18:1、PC 17:0_18:2、PC 17:1_18:1、PC 18:0_18:1、PC 18:0_18:2、PC 18:0_20:1、PC 18:0_20:2、PC 18:0_20:3、PC 18:0_20:4、PC 18:1_18:1、PC 18:1_18:2、PC 18:1_20:1、PC 18:1_20:2、PC 18:1_20:3、PC 18:1_20:4、PC 18:2_18:2、PC 18:2_20:1及びPC 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルコリン(PC)と、
PI 16:0_18:1、PI 16:0_18:2、PI 16:0_20:4、PI 18:0_18:1、PI 18:0_18:2、PI 18:0_20:2、PI 18:0_20:3、PI 18:0_20:4、PI 18:0_22:4、PI 18:1_18:1及びPI 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルイノシトール(PI)と、
PE 16:1_17:1、PE 17:1_17:1、PE 18:0_18:1、PE 18:0_18:2、PE 18:0_20:3、PE 18:0_20:4、PE 18:1_18:1、PE 18:1_18:2、PE 18:1_20:2、PE 18:1_20:3及びPE 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルエタノールアミン(PE)と、
SM 18:1;02/14:0、SM 18:1;O2/15:0、SM 18:1;O2/16:0、SM 18:1;O2/16:1、SM 18:1;O2/17:0、SM 18:1;02/18:0、SM 18:1;02/18:1、SM 18:1;02/20:0、SM 18:1;02/20:1、SM 18:1;02/22:0、SM 18:1;02/22:1、SM 18:1;O2/24:0及びSM 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のスフィンゴミエリン(SM)と、
Cer 18:1;O2/17:0及びCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のセラミド(Cer)と、
HexCer 18:1;O2/16:0及びHexCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のヘキソシルセラミド(HexCer)と
からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の脂質と、
グルタル酸、メチルコハク酸、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)及びキシルロース-5-リン酸(Xu5P)からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の親水性代謝物とからなる群から選択される、少なくとも1つの物質の濃度が上昇するとき、前記ヒト被検者を歯周病と診断する、あるいは、前記ヒト被検者を歯周病と診断することを補助する。
[2][1]の方法において、前記ヒト被検者の体液サンプルは歯肉溝滲出液サンプルであってもよい。
[3][1]又は[2]の方法において、前記分子種の脂質及び/又は親水性代謝物は、軽度の歯周病の体液サンプル中の濃度と、重度の歯周病の体液サンプル中の濃度の有意差がp<0.01であってもよい。
[4]本発明は、歯周病の重症度予測方法を提供する。本発明の歯周病の重症度予測方法は、
(1)ヒト被検者の体液サンプルを採取する工程と、
(2)該サンプルにおけるジアシルグリセロール(DG)、トリアシルグリセロール(TG)、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、スフィンゴミエリン(SM)、セラミド(Cer)、ヘキソシルセラミド(HexCer)、グルタル酸、メチルコハク酸、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)及びキシルロース-5-リン酸(Xu5P)からなる群から選択される少なくとも1種類の分子種の物質の濃度を測定する工程とを含み、
DG 16:0_18:2、DG 16:0_20:1、DG 16:0_20:2、DG 16:0_20:3、DG 16:0_20:4、DG 16:1_18:2、DG 17:0_18:1、DG 18:0_18:1、DG 18:0_18:2、DG 18:0_20:2、DG 18:0_20:3、DG 18:0_20:4、DG 18:0_22:4、DG 18:1_18:2、DG 18:1_20:1、DG 18:1_20:2、DG 18:1_20:3及びDG 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のジアシルグリセロール(DG)と、
TG 52:1及びTG 55:8からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のトリアシルグリセロール(TG)と、
PC 14:0_16:0、PC 15:0_16:0、PC 15:0_18:1、PC 16:0_16:0、PC 16:0_16:1、PC 16:0_17:0、PC 16:0_18:0、PC 16:0_18:1、PC 16:0_18:2、PC 16:0_20:1、PC 16:0_20:2、PC 16:0_20:3、PC 16:0_20:4、PC 16:1_18:0、PC 16:1_18:1、PC 16:1_18:2、PC 17:0_18:1、PC 17:0_18:2、PC 17:1_18:1、PC 18:0_18:1、PC 18:0_18:2、PC 18:0_20:1、PC 18:0_20:2、PC 18:0_20:3、PC 18:0_20:4、PC 18:1_18:1、PC 18:1_18:2、PC 18:1_20:1、PC 18:1_20:2、PC 18:1_20:3、PC 18:1_20:4、PC 18:2_18:2、PC 18:2_20:1、PC 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルコリン(PC)と、
PI 16:0_18:1、PI 16:0_18:2、PI 16:0_20:4、PI 18:0_18:1、PI 18:0_18:2、PI 18:0_20:2、PI 18:0_20:3、PI 18:0_20:4、PI 18:0_22:4、PI 18:1_18:1及び PI 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルイノシトール(PI)と、
PE 16:1_17:1、PE 17:1_17:1、PE 18:0_18:1、PE 18:0_18:2、PE 18:0_20:3、PE 18:0_20:4、PE 18:1_18:1、PE 18:1_18:2、PE 18:1_20:2、PE 18:1_20:3及びPE 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルエタノールアミン(PE)と、
SM 18:1;02/14:0、SM 18:1;O2/15:0、SM 18:1;O2/16:0、SM 18:1;O2/16:1、SM 18:1;O2/17:0、SM 18:1;02/18:0、SM 18:1;02/18:1、SM 18:1;02/20:0、SM 18:1;02/20:1、SM 18:1;02/22:0、SM 18:1;02/22:1、SM 18:1;O2/24:0及びSM 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のスフィンゴミエリン(SM)と、
Cer 18:1;O2/17:0及びCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のセラミド(Cer)と、
HexCer 18:1;O2/16:0及びHexCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のヘキソシルセラミド(HexCer)と
からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の脂質と、
グルタル酸、メチルコハク酸、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)及びキシルロース-5-リン酸(Xu5P)からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の親水性代謝物とからなる群から選択される、少なくとも1つの物質の濃度が、第1の基準値以上のとき、重度の歯周病を罹患していることを予測する指標とし、第1の基準値未満であって第2の基準値以上のとき、中程度の歯周病を罹患していることを予測する指標とし、第2の基準値未満のとき、軽度の歯周病を罹患しているか、あるいは、歯周病を罹患していないことの指標とする。
[5][4]の方法において、前記ヒト被検者の体液サンプルは歯肉溝滲出液サンプルであってもよい。
[6][4]又は「5」の方法において、第1及び第2の基準値は、予めアタッチメントレベル及び/又は歯槽骨吸収度によって重症度が判定された歯の歯肉ポケットから採取した歯肉溝滲出液サンプルでの前記歯周病診断用マーカーの濃度に基づいて決定されてもよい。
[7]本発明の歯周病の重症度予測方法において、第1及び第2の基準値は、
DG 16:0_18:2、DG 16:0_20:1、DG 16:0_20:2、DG 16:0_20:3、DG 16:0_20:4、DG 16:1_18:2、DG 17:0_18:1、DG 18:0_18:1、DG 18:0_18:2、DG 18:0_20:2、DG 18:0_20:3、DG 18:0_20:4、DG 18:0_22:4、DG 18:1_18:2、DG 18:1_20:1、DG 18:1_20:2、DG 18:1_20:3及びDG 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のジアシルグリセロール(DG)と、
TG 52:1及びTG 55:8からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のトリアシルグリセロール(TG)と、
PC 14:0_16:0、PC 15:0_16:0、PC 15:0_18:1、PC 16:0_16:0、PC 16:0_16:1、PC 16:0_17:0、PC 16:0_18:0、PC 16:0_18:1、PC 16:0_18:2、PC 16:0_20:1、PC 16:0_20:2、PC 16:0_20:3、PC 16:0_20:4、PC 16:1_18:0、PC 16:1_18:1、PC 16:1_18:2、PC 17:0_18:1、PC 17:0_18:2、PC 17:1_18:1、PC 18:0_18:1、PC 18:0_18:2、PC 18:0_20:1、PC 18:0_20:2、PC 18:0_20:3、PC 18:0_20:4、PC 18:1_18:1、PC 18:1_18:2、PC 18:1_20:1、PC 18:1_20:2、PC 18:1_20:3、PC 18:1_20:4、PC 18:2_18:2、PC 18:2_20:1、PC 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルコリン(PC)と、
PI 16:0_18:1、PI 16:0_18:2、PI 16:0_20:4、PI 18:0_18:1、PI 18:0_18:2、PI 18:0_20:2、PI 18:0_20:3、PI 18:0_20:4、PI 18:0_22:4、PI 18:1_18:1及び PI 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルイノシトール(PI)と、
PE 16:1_17:1、PE 17:1_17:1、PE 18:0_18:1、PE 18:0_18:2、PE 18:0_20:3、PE 18:0_20:4、PE 18:1_18:1、PE 18:1_18:2、PE 18:1_20:2、PE 18:1_20:3及びPE 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルエタノールアミン(PE)と、
SM 18:1;02/14:0、SM 18:1;O2/15:0、SM 18:1;O2/16:0、SM 18:1;O2/16:1、SM 18:1;O2/17:0、SM 18:1;02/18:0、SM 18:1;02/18:1、SM 18:1;02/20:0、SM 18:1;02/20:1、SM 18:1;02/22:0、SM 18:1;02/22:1、SM 18:1;O2/24:0及びSM 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のスフィンゴミエリン(SM)と、
Cer 18:1;O2/17:0及びCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のセラミド(Cer)と、
HexCer 18:1;O2/16:0及びHexCer 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のヘキソシルセラミド(HexCer)と
からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の脂質と、
グルタル酸、メチルコハク酸、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)及びキシルロース-5-リン酸(Xu5P)からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種の親水性代謝物とからなる群から選択される、少なくとも2つの物質の濃度に基づいて決定されてもよい。
[8]本発明は、[1]~[7]の方法に使用するための歯周病診断用検査キットを提供する。本発明のキットは、被検サンプルの採取器具と、該サンプルの保存用液とを含む。
[9]本発明の歯周病診断用検査キットにおいて、被検サンプルの採取器具は歯肉溝滲出液サンプルの採取器具であってもよい。
[10]本発明は、定量的なアッセイが可能で、かつ、臨床的重症度と相関する、歯周病の生化学的な新規歯周病診断用マーカーを提供する。本発明の歯周病診断用マーカーは、
DG 16:0_18:2、DG 16:0_20:1、DG 16:0_20:2、DG 16:0_20:3、DG 16:0_20:4、DG 16:1_18:2、DG 17:0_18:1、DG 18:0_18:1、DG 18:0_18:2、DG 18:0_20:2、DG 18:0_20:3、DG 18:0_20:4、DG 18:0_22:4、DG 18:1_18:2、DG 18:1_20:1、DG 18:1_20:2、DG 18:1_20:3及びDG 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のジアシルグリセロール(DG)と、
TG 52:1及びTG 55:8からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のトリアシルグリセロール(TG)と、
PC 14:0_16:0、PC 15:0_16:0、PC 15:0_18:1、PC 16:0_16:0、PC 16:0_16:1、PC 16:0_17:0、PC 16:0_18:0、PC 16:0_18:1、PC 16:0_18:2、PC 16:0_20:1、PC 16:0_20:2、PC 16:0_20:3、PC 16:0_20:4、PC 16:1_18:0、PC 16:1_18:1、PC 16:1_18:2、PC 17:0_18:1、PC 17:0_18:2、PC 17:1_18:1、PC 18:0_18:1、PC 18:0_18:2、PC 18:0_20:1、PC 18:0_20:2、PC 18:0_20:3、PC 18:0_20:4、PC 18:1_18:1、PC 18:1_18:2、PC 18:1_20:1、PC 18:1_20:2、PC 18:1_20:3、PC 18:1_20:4、PC 18:2_18:2、PC 18:2_20:1、PC 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルコリン(PC)と、
PI 16:0_18:1、PI 16:0_18:2、PI 16:0_20:4、PI 18:0_18:1、PI 18:0_18:2、PI 18:0_20:2、PI 18:0_20:3、PI 18:0_20:4、PI 18:0_22:4、PI 18:1_18:1及び PI 18:1_20:4からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルイノシトール(PI)と、
PE 16:1_17:1、PE 17:1_17:1、PE 18:0_18:1、PE 18:0_18:2、PE 18:0_20:3、PE 18:0_20:4、PE 18:1_18:1、PE 18:1_18:2、PE 18:1_20:2、PE 18:1_20:3及びPE 18:2_20:2からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のホスファチジルエタノールアミン(PE)と、
SM 18:1;02/14:0、SM 18:1;O2/15:0、SM 18:1;O2/16:0、SM 18:1;O2/16:1、SM 18:1;O2/17:0、SM 18:1;02/18:0、SM 18:1;02/18:1、SM 18:1;02/20:0、SM 18:1;02/20:1、SM 18:1;02/22:0、SM 18:1;02/22:1、SM 18:1;O2/24:0及びSM 18:1;O2/24:1からなる群から選択されるいずれか1種類以上の分子種のスフィンゴミエリン(SM)と、
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、定量的なアッセイが可能で、かつ、臨床的重症度と相関する、歯周病の生化学的な新規歯周病診断用マーカーを提供することが可能となる。これにより、前記歯周病診断用マーカーを用いる歯周病の診断方法又は歯周病の診断を補助する方法、及び、歯周病の重症度の判定方法を実施することができる。さらに、本発明によれば、本発明の歯周病診断用マーカーを検出するための歯周病診断用検査キットを提供することが可能となる。これにより、再現性のある歯周病の診断を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるDG 16:0_18:2、DG 16:0_20:1、DG 16:0_20:2及びDG 16:0_20:3の分子種のジアシルグリセロール(DG)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのジアシルグリセロールの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるDG 16:0_20:4、DG 16:1_18:2、DG 17:0_18:1及びDG 18:0_18:1の分子種のジアシルグリセロール(DG)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのジアシルグリセロールの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるDG 18:0_18:2、DG 18:0_20:2及びDG 18:0_20:3の分子種のジアシルグリセロール(DG)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのジアシルグリセロールの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるDG 18:0_20:4、DG 18:0_22:4、DG 18:1_18:2及びDG 18:1_20:1の分子種のジアシルグリセロール(DG)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのジアシルグリセロールの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおける、DG 18:1_20:2、DG 18:1_20:3及びDG 18:1_20:4の分子種のジアシルグリセロール(DG)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのジアシルグリセロールの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるTG 52:1及びTG 55:8の分子種のトリアシルグリセロール(TG)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのトリアシルグリセロールの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPC 14:0_16:0、PC 15:0_16:0、PC 15:0_18:1及びPC 16:0_16:0の分子種のホスファチジルコリン(PC)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルコリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPC 16:0_16:1、PC 16:0_17:0、PC 16:0_18:0及びPC 16:0_18:1の分子種のホスファチジルコリン(PC)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルコリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPC 16:0_18:2、PC 16:0_20:1、PC 16:0_20:2及びPC 16:0_20:3の分子種のホスファチジルコリン(PC)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルコリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPC 16:0_20:4、PC 16:1_18:0、PC 16:1_18:1及びPC 16:1_18:2の分子種のホスファチジルコリン(PC)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルコリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPC 17:0_18:1、PC 17:0_18:2、PC 17:1_18:1及びPC 18:0_18:1の分子種のホスファチジルコリン(PC)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルコリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPC 18:0_18:2、PC 18:0_20:1及びPC 18:0_20:2の分子種のホスファチジルコリン(PC)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルコリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPC 18:0_20:3、PC 18:0_20:4、PC 18:1_18:1及びPC 18:1_18:2の分子種のホスファチジルコリン(PC)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルコリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPC 18:1_20:1、PC 18:1_20:2、PC 18:1_20:3及びPC 18:1_20:4の分子種のホスファチジルコリン(PC)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルコリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPC 18:2_18:2、PC 18:2_20:1及びPC 18:2_20:2の分子種のホスファチジルコリン(PC)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルコリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPI 16:0_18:1、PI 16:0_18:2、PI 16:0_20:4及びPI 18:0_18:1の分子種のホスファチジルイノシトール(PI)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルイノシトールの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPI 18:0_18:2、PI 18:0_20:2、PI 18:0_20:3及びPI 18:0_20:4の分子種のホスファチジルイノシトール(PI)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルイノシトールの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPI 18:0_22:4、PI 18:1_18:1及びPI 18:1_20:4の分子種のホスファチジルイノシトール(PI)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルイノシトールの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPE 16:1_17:1、PE 17:1_17:1、PE 18:0_18:1及びPE 18:0_18:2の分子種のホスファチジルエタノールアミン(PE)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルエタノールアミンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPE 18:0_20:3、PE 18:0_20:4、PE 18:1_18:1及びPE 18:1_18:2の分子種のホスファチジルエタノールアミン(PE)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルエタノールアミンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるPE 18:1_20:2、PE 18:1_20:3及びPE 18:2_20:2の分子種のホスファチジルエタノールアミン(PE)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのホスファチジルエタノールアミンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるSM 18:1;02/14:0、SM 18:1;O2/15:0、SM 18:1;O2/16:0及びSM 18:1;O2/16:1の分子種のスフィンゴミエリン(SM)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのスフィンゴミエリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるSM 18:1;O2/17:0、SM 18:1;02/18:0、SM 18:1;02/18:1及びSM 18:1;02/20:0の分子種のスフィンゴミエリン(SM)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのスフィンゴミエリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるSM 18:1;02/20:1、SM 18:1;02/22:0、SM 18:1;02/22:1、SM 18:1;O2/24:0及びSM 18:1;O2/24:1の分子種のスフィンゴミエリン(SM)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのスフィンゴミエリンの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるCer 18:1;O2/17:0及びCer 18:1;O2/24:1の分子種のセラミド(Cer)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのセラミドの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおけるHexCer 18:1;O2/16:0及びHexCer 18:1;O2/24:1の分子種のヘキソシルセラミド(HexCer)の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらのヘキソシルセラミドの分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
重症度(軽度、中度及び重度)の異なる歯周病患者由来の歯肉溝滲出液サンプルにおける、グルタル酸又はメチルコハク酸と、N-アセチルグルコサミン-6-リン酸(6P)と、セドヘプツロース-7-リン酸(S7P)と、リボース-5-リン酸(R5P)、リブロース-5-リン酸(Ru5P)又はキシルロース-5-リン酸(Xu5P)との分子種の親水性代謝物の測定結果を示す棒グラフ。誤差棒は標準誤差を表す。これらの親水性代謝物の分子種は全て、軽度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルと、重度の歯周病を罹患していると診断された複数の被検者の体液サンプルとで各候補物質の濃度分布に有意差(p<0.01)があった。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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