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公開番号
2024178366
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-24
出願番号
2024165628,2022531820
出願日
2024-09-24,2021-06-15
発明の名称
有機発光デバイス
出願人
国立大学法人大阪大学
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
H10K
50/11 20230101AFI20241217BHJP()
要約
【課題】ディスプレイ用の発光材料として好適に利用することができる有機化合物、及び、そのような有機化合物を含む有機発光デバイスを提供する。
【解決手段】ドーパント化合物とホスト化合物とを含む発光層を備え、ホスト化合物は、孤立電子対とπ電子軌道とを有し、最低一重項励起態S
1
のエネルギー準位E
S1
から最低三重項励起状態T
1
のエネルギー準位E
T1
を引いたエネルギー差ΔE
ST
が負又は0eV≦ΔE
ST
<0.0090eVである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ドーパント化合物とホスト化合物とを含む発光層を備え、
前記ホスト化合物は、孤立電子対とπ電子軌道とを有する有機化合物であって、最低一重項励起態S
1
のエネルギー準位E
S1
から最低三重項励起状態T
1
のエネルギー準位E
T1
を引いたエネルギー差ΔE
ST
が負又は0eV≦ΔE
ST
<0.0090eVである有機化合物である、有機発光デバイス。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記ホスト化合物は、孤立電子対とπ電子軌道とを有するヘプタジン誘導体であって、下記の式(1)で示され、任意の置換基R1,R2,R3を有するヘプタジン誘導体である、請求項1に記載の有機発光デバイス。
JPEG
2024178366000068.jpg
52
142
【請求項3】
前記ホスト化合物の放射失活速度定数k
r
が1.0×10
6
s
-1
<k
r
である、請求項1に記載の有機発光デバイス。
【請求項4】
置換基R1,R2,R3は、2種類の置換基により構成されている、請求項2に記載の有機発光デバイス。
【請求項5】
置換基R1,R2,R3は、それぞれが異なる3種類の置換基により構成されている、請求項2に記載の有機発光デバイス。
【請求項6】
置換基R1,R2,R3は、1種類の置換基により構成されている、請求項2に記載の有機発光デバイス。
【請求項7】
置換基R1,R2,R3のうち同一の置換基を置換基R2,R3として、
置換基R1は、下記の式(2)で示す構造をとり、
-S-R31、-O-R31、又は、-N-(R32)R33・・・(2)
ここでR31~R33は、互いに独立に炭素数20以下の、鎖状又は環状の炭化水素基であって、置換基によって置換されていてもよく、
置換基R2,R3の各々は、フェニル基、又は、1個以上3個以下の置換基を有するフェニル基である、請求項4に記載の有機発光デバイス。
【請求項8】
置換基R1は、以下に示す構造の何れかであり、
JPEG
2024178366000069.jpg
60
133
置換基R2,R3の各々は、以下に示す構造の何れかである、請求項2に記載の有機発光デバイス。
JPEG
2024178366000070.jpg
109
132
(ただし、以下に示すものを除く。)
JPEG
2024178366000071.jpg
72
142
【請求項9】
置換基R1,R2,R3は、以下に示す構造の何れかである、請求項6に記載の有機発光デバイス。
JPEG
2024178366000072.jpg
31
137
【請求項10】
ドーパント化合物とホスト化合物とを含む発光層を備え、
前記ドーパント化合物は、孤立電子対とπ電子軌道とを有する有機化合物であって、最低一重項励起態S
1
のエネルギー準位E
S1
から最低三重項励起状態T
1
のエネルギー準位E
T1
を引いたエネルギー差ΔE
ST
が負又は0eV≦ΔE
ST
<0.0090eVである有機化合物である、有機発光デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光材料として利用可能な有機発光デバイスに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
有機発光ダイオードは、有機化合物により構成された有機エレクトロルミネッセンス(以下において、有機ELと称する)材料を利用した有機発光デバイスの一例である。有機発光ダイオードを備えたディスプレイや照明装置などが市場に提供されるようになっている現在においても、発光効率がより高い新規な有機EL材料へのニーズは高い。有機EL材料は、発光材料の一例である。有機EL材料には、蛍光材料と燐光材料とがある。燐光材料の原理的な内部量子効率は、蛍光材料の原理的な内部量子効率と比べて4倍と高い。そのため、内部量子効率を高める観点から燐光材料の研究開発が先行していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2015/159971号
【非特許文献】
【0004】
Hiroki Uoyama et al. " Highly efficient organic light-emitting diodes from delayed fluorescence", Nature, 2012, 492, 234.
Johannes Ehrmaier et. al.,"Singlet-Triplet Inversion in Heptazine and in Polymeric Carbon Nitrides", The Journal of Physical Chemistry A, 123, 8099-8108 (2019)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、燐光材料は、イリジウムなどの高価な金属を含むため、コストが高いという問題がある。
【0006】
〔特許文献1及び非特許文献1について〕
イリジウムなどの高価な金属を含む燐光材料よりもコストが低い発光材料としては、特許文献1及び非特許文献1に記載の熱活性化遅延蛍光材料が知られている。以下において、熱活性化遅延蛍光材料のことをTADF(Thermally Activated Delayed Fluorescence)材料と称する。
【0007】
TADF材料は、最低一重項励起状態S
1
のエネルギー準位E
S1
から最低三重項励起状態T
1
のエネルギー準位E
T1
を引いたエネルギー差ΔE
ST
が小さく(例えば100meV程度)なるように構成されている。TADF材料は、最低三重項励起状態T
1
から最低一重項励起状態S
1
への逆項間交差を熱的に誘起することによって、本来熱として失活する最低三重項励起状態T
1
を遅延蛍光として利用し、その結果として、原理的に有機EL材料の内部量子効率を100%まで高めることが可能である。
【0008】
また、ΔE
ST
を室温のエネルギーと同程度に小さくすることで、逆項間交差を促進し、遅延蛍光の発光寿命を数マイクロ秒まで短くすることに成功している。この発光寿命は、従来の燐光材料の発光寿命と同程度である。
【0009】
しかし、TADF材料をディスプレイに利用することを想定した場合、TADF材料の発光寿命は、実用レベルには遠いと言わざるを得ない。TADF材料の発光寿命は、市場に提供されているディスプレイに利用されている有機EL材料の典型的な発光寿命と比較して、3桁程度長い。
【0010】
この長い発光寿命は、TADF材料中の三重項励起子密度の増大によるTADF材料の劣化及び高輝度発光時の発光効率の低下の原因となる。
(【0011】以降は省略されています)
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