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公開番号2025096213
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2024216350
出願日2024-12-11
発明の名称発光デバイス
出願人株式会社半導体エネルギー研究所
代理人
主分類H10K 50/12 20230101AFI20250619BHJP()
要約【課題】発光効率の高い発光デバイスを提供する。
【解決手段】一対の電極間に発光層を有する発光デバイスであって、発光層は、第1の化合物と、三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料と、一重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料と、を有し、第1の化合物、及び三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料の少なくともいずれか一は、重水素を有し、一重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料から発光が得られる、発光デバイスである。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
一対の電極間に発光層を有する発光デバイスであって、
前記発光層は、第1の化合物と、三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料と、一重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料と、を有し、
前記第1の化合物、及び前記三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料の少なくともいずれか一は、重水素を有し、
前記一重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料から発光が得られる、発光デバイス。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
一対の電極間に発光層を有する発光デバイスであって、
前記発光層は、第1の化合物と、第2の化合物と、三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料と、一重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料と、を有し、
前記第1の化合物、前記第2の化合物、及び前記三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料の少なくともいずれか一は、重水素を有し、
前記一重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料から発光が得られる、発光デバイス。
【請求項3】
請求項2において
前記第1の化合物は、π電子不足型複素芳香環を有し、
前記第2の化合物は、π電子過剰型複素芳香環及び芳香族アミン骨格の少なくともいずれか一を有する、発光デバイス。
【請求項4】
請求項2において
前記第1の化合物の最低三重項励起エネルギー準位と、前記第2の化合物の最低三重項励起エネルギー準位との差が0.20eV以下である、発光デバイス。
【請求項5】
請求項2において
前記第1の化合物と前記第2の化合物は、励起錯体を形成する組み合わせであり、
前記励起錯体の発光スペクトルと、前記三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料の発光スペクトルが重なる、発光デバイス。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
前記第1の化合物が、重水素を有し、
前記第1の化合物の77Kにおける燐光発光寿命または遅延蛍光寿命が、前記第1の化合物の非重水素化体の77Kにおける燐光発光寿命または遅延蛍光寿命より長い、発光デバイス。
【請求項7】
請求項2乃至請求項5のいずれか一において、
前記第2の化合物が、重水素を有し、
前記第2の化合物の77Kにおける燐光発光寿命または遅延蛍光寿命が、前記第2の化合物の非重水素化体の77Kにおける燐光発光寿命または遅延蛍光寿命より長い、発光デバイス。
【請求項8】
請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
前記三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料が、重水素を有し、
前記三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料の室温における燐光発光寿命または遅延蛍光寿命が、前記三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料の非重水素化体の室温における燐光発光寿命または遅延蛍光寿命より長い、発光デバイス。
【請求項9】
請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
前記三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料は、燐光発光物質である発光デバイス。
【請求項10】
請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
前記三重項励起エネルギーを発光に変換する機能を有する材料は、TADF材料である発光デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、有機化合物、有機半導体素子、発光デバイス、フォトダイオードセンサ、ディスプレイモジュール、照明モジュール、表示装置、電子機器、照明装置および電子デバイスに関する。なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、液晶表示装置、照明装置、蓄電装置、記憶装置、撮像装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
有機化合物を用いたエレクトロルミネッセンス(EL:Electroluminescence)を利用する発光デバイス(有機EL素子ともいう)の実用化が進んでいる。これら発光デバイスの基本的な構成は、一対の電極間に発光材料を含む有機化合物層(EL層ともいう)を挟んだものである。このデバイスに電圧を印加して、キャリアを注入し、当該キャリアの再結合エネルギーを利用することにより、発光材料からの発光を得ることができる。
【0003】
発光デバイスは自発光型であるため、当該発光デバイスを画素として用いた表示装置は、液晶表示装置に比べ視認性が高く、また、バックライトが不要である。また、このような発光デバイスを用いた表示装置は、薄型軽量に作製できることも大きな利点である。さらに非常に応答速度が速いことも特徴の一つである。
【0004】
また、これらの発光デバイスは発光層を平面状に連続して形成することが可能であるため、面状に発光を得ることができる。これは、白熱電球、LEDに代表される点光源、あるいは蛍光灯に代表される線光源では得難い特色であるため、照明等に応用できる面光源としての利用価値も高い。
【0005】
このように発光デバイスを用いた表示装置、照明装置はさまざまな電子機器に好適であるが、より良好な特性を有する発光デバイスを求めて研究開発が進められている。
【0006】
特許文献1には、金属錯体を重水素化ホストと対にして、金属錯体を劣化させる分解メカニズムを遅延させることによって、信頼性を向上させた発光デバイスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2022-132158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一態様では特性良好な発光デバイスを提供することを目的とする。または、本発明の一態様では、信頼性の良好な発光デバイスを提供することを目的とする。または、本発明の一態様では、駆動電圧の低い発光デバイスを提供することを目的とする。または、本発明の一態様では、信頼性が良好で、駆動電圧の低い発光デバイスを提供することを目的とする。
【0009】
または、本発明の一態様では、特性の良好な表示装置を提供することが可能な発光デバイスを提供することを目的とする。または、本発明の一態様では、信頼性の良好な表示装置を提供することが可能な発光デバイスを提供することを目的とする。または、本発明の一態様では、駆動電圧の低い表示装置を提供することが可能な発光デバイスを提供することを目的とする。または、本発明の一態様では、駆動電圧が低く、且つ信頼性の良好な表示装置を提供することが可能な発光デバイスを提供することを目的とする。
【0010】
または、消費電力の小さい有機半導体デバイス、発光デバイス、受光デバイス、表示装置、電子機器および照明装置のいずれかを提供することを目的とする。または、信頼性の高い電子機器および照明装置のいずれかを提供することを目的とする。
(【0011】以降は省略されています)

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