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公開番号2024101938
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-30
出願番号2023006180
出願日2023-01-18
発明の名称撮像装置および撮像システム
出願人国立大学法人大阪大学
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類H04N 25/70 20230101AFI20240723BHJP(電気通信技術)
要約【課題】時間分解能を向上できる撮像装置を提供する。
【解決手段】複数の要素素子(112)における第1層(164)に到達するまでにセンサ光(145)が通る経路は、複数の要素素子における第2層(163)に到達するまでにセンサ光が通る経路より長く、センサ光とシャッター光(146)との両方が要素素子を通過するときに生成される第3生成電荷量は、センサ光が単独で要素素子を通過するときに生成される第1生成電荷量と、シャッター光が単独で要素素子を通過するときに生成される第2生成電荷量との和とは異なる。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
複数の受光部を備える撮像装置であって、
前記複数の受光部のそれぞれは、電磁波を受光して電荷を生成する光電変換部を有する複数の画素を備え、
前記複数の受光部のそれぞれには、被写体の情報を有する第1電磁波が一方向から照射され、第2電磁波が他方向から照射され、
前記複数の受光部のうちの第1受光部に到達するまでに前記第1電磁波が通る経路は、前記複数の受光部のうちの第2受光部に到達するまでに前記第1電磁波が通る経路より長く、
前記第1電磁波と前記第2電磁波との両方が前記受光部を通過するときに前記光電変換部において単位時間かつ単位面積当たりに生成される第3生成電荷量は、前記第1電磁波が単独で前記受光部を通過するときに前記光電変換部において単位時間かつ単位面積当たりに生成される第1生成電荷量と、前記第2電磁波が単独で前記受光部を通過するときに前記光電変換部において単位時間かつ単位面積当たりに生成される第2生成電荷量との和とは異なる、撮像装置。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記複数の受光部は互いに積層されている、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記複数の受光部のそれぞれは、前記光電変換部が生成した電荷を外部に転送する転送部をさらに備え、
前記転送部は、前記第1電磁波および前記第2電磁波の両方が前記受光部を通過した後に、前記光電変換部が生成した電荷を外部に転送する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第1電磁波および前記第2電磁波の両方が前記受光部を通過するときの前記光電変換部の吸収係数は、前記第1電磁波が単独で前記受光部を通過するときの前記光電変換部の吸収係数より大きい、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記光電変換部は超格子を含む、請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記第1電磁波および前記第2電磁波の両方が前記受光部を通過するときの前記光電変換部の吸収係数は、前記第1電磁波が単独で前記受光部を通過するときの前記光電変換部の吸収係数より小さい、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記光電変換部は電界感受性有機光電変換材料を含む、請求項6に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記第1電磁波および前記第2電磁波は、2光子吸収によって生じる電荷を検出可能な強度の電磁波の組である、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記第1電磁波および前記第2電磁波は、互いに干渉可能な電磁波の組である、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記光電変換部の前記第1電磁波の入射側の前面には、隣接する複数の画素からなる画素群毎に、第1偏光方向の光を通す偏光子、および第1偏光方向と異なる第2偏光方向の光を通す偏光子が少なくとも設けられる、請求項1に記載の撮像装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置および撮像システムに関する。
続きを表示(約 900 文字)【背景技術】
【0002】
(超高速イメージセンサ)
100枚以上の画像を連続的に撮影できるカメラをビデオカメラと呼ぶ。10枚程度の画像を連続撮影できるカメラをマルチフレーミングカメラと呼ぶ。これらのカメラの中核となる技術はイメージセンサに係る技術である。
【0003】
連続撮影ができる世界最高速のイメージセンサの時間分解能は約10nsである(特許文献1、非特許文献1)。撮影速度に換算すると1億枚/秒である。
【0004】
理化学研究所のX線自由電子レーザSACLAの時間分解能は約10fs(フェムト秒)である。10nsから10fsまでの6桁の速度領域(時間分解能領域)では連続撮影ができるイメージセンサはない。
【0005】
ほとんどのイメージセンサはシリコン半導体からなる。シリコンイメージセンサの理論的な限界時間分解能は11.1psである(非特許文献2、非特許文献3)。
【0006】
フォトダイオードをシリコンからゲルマニウムに変えると、原理的には1ps以下の時間分解能を達成できる(非特許文献3)。撮影速度では1Tfps(Tera frames per second、1兆枚/秒)以上に相当する。
【0007】
一方、現在最高速のトランジスタの駆動周波数は100GHz程度であり、時間分解能に換算すると10psである。
【0008】
従って、駆動回路の性能から見て10nsから10psの間の3桁の時間分解能領域に対しては、近い将来、連続撮影ができるイメージセンサが開発される(非特許文献3)。
【0009】
一方、時間分解能10ps程度から10fs程度の3桁の時間分解能領域に対しては、既存の技術の延長上の技術で連続撮影可能なイメージセンサを開発することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特許第6188679号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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