TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025056887
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2023166399
出願日
2023-09-27
発明の名称
金属オキシ水酸化物の凝集体および金属オキシ水酸化物の製造方法
出願人
国立大学法人大阪大学
代理人
弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類
C01G
45/02 20250101AFI20250401BHJP(無機化学)
要約
【課題】金属オキシ水酸化物の新規な製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る金属オキシ水酸化物の製造方法は、加圧下かつ過酸化水素蒸気の雰囲気下において金属炭酸塩を加熱する工程を有する。この金属炭酸塩は、酸化数が+IIIとなりうる金属の炭酸塩である。この方法によれば、金属オキシ水酸化物粒子の凝集体をも製造できる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
金属オキシ水酸化物粒子の凝集体であって、
上記金属は、酸化数が+IIIとなりうる金属である、
凝集体。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
上記酸化数が+IIIとなりうる金属は、マンガン、コバルト、鉄、アルミニウム、ニッケルおよびバナジウムからなる群より選択される1種類以上である、
請求項1に記載の凝集体。
【請求項3】
上記金属オキシ水酸化物粒子は針状粒子である、
請求項1に記載の凝集体。
【請求項4】
上記針状粒子のアスペクト比(長径/短径の比率)は、3以上である、
請求項3に記載の凝集体。
【請求項5】
上記凝集体の最大径は、1mm以上である、
請求項1に記載の凝集体。
【請求項6】
加圧下かつ過酸化水素蒸気の雰囲気下において金属炭酸塩を加熱する工程を有する、金属オキシ水酸化物の製造方法であって、
上記金属炭酸塩は、酸化数が+IIIとなりうる金属の炭酸塩である、
製造方法。
【請求項7】
上記酸化数が+IIIとなりうる金属は、マンガン、コバルト、鉄、アルミニウム、ニッケルおよびバナジウムからなる群より選択される1種類以上である、
請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
上記金属オキシ水酸化物は、粒子またはその凝集体である、
請求項6に記載の製造方法。
【請求項9】
上記粒子は、針状粒子である、
請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
上記針状粒子のアスペクト比(長径/短径の比率)は、3以上である、
請求項9に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属オキシ水酸化物の凝集体に関する。本発明は、金属オキシ水酸化物の製造方法にも関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
金属オキシ水酸化物は、様々な用途に利用できる。例えば、オキシ水酸化マンガンはリチウムマンガン系複合酸化物の原料となり、リチウムマンガン系複合酸化物はリチウムイオン電池の正極材として利用できる。これまでに、金属オキシ水酸化物およびその製造方法を巡って、様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-105538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているオキシ水酸化マンガンは、凝集しない粒子であるという特徴点がある。一方で、粒子が凝集した凝集体にも、それ特有の応用がある。例えば、凝集体は多孔質であるから、フィルタとして利用できる。しかし、特許文献1に開示されている粒子に外力をかけて凝集体に成形しようとしても、粒子が破壊されてしまい上首尾にはいかないと考えられる。
【0005】
本発明の一態様は、金属オキシ水酸化物の新規な製造方法を提供することを目的とする。この製造方法によれば、金属オキシ水酸化物粒子の凝集体を製造できる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明には、下記の態様が含まれる。
<1>
金属オキシ水酸化物粒子の凝集体であって、
上記金属は、酸化数が+IIIとなりうる金属である、
凝集体。
<2>
上記酸化数が+IIIとなりうる金属は、マンガン、コバルト、鉄、アルミニウム、ニッケルおよびバナジウムからなる群より選択される1種類以上である、
<1>に記載の凝集体。
<3>
上記金属オキシ水酸化物粒子は針状粒子である、
<1>または<2>に記載の凝集体。
<4>
上記針状粒子のアスペクト比(長径/短径の比率)は、3以上である、
<3>に記載の凝集体。
<5>
上記凝集体の最大径は、1mm以上である、
<1>~<4>のいずれかに記載の凝集体。
<6>
加圧下かつ過酸化水素蒸気の雰囲気下において金属炭酸塩を加熱する工程を有する、金属オキシ水酸化物の製造方法であって、
上記金属炭酸塩は、酸化数が+IIIとなりうる金属の炭酸塩である、
製造方法。
<7>
上記酸化数が+IIIとなりうる金属は、マンガン、コバルト、鉄、アルミニウム、ニッケルおよびバナジウムからなる群より選択される1種類以上である、
<6>に記載の製造方法。
<8>
上記金属オキシ水酸化物は、粒子またはその凝集体である、
<6>または<7>に記載の製造方法。
<9>
上記粒子は、針状粒子である、
<8>に記載の製造方法。
<10>
上記針状粒子のアスペクト比(長径/短径の比率)は、3以上である、
<9>に記載の製造方法。
<11>
上記凝集体の最大径は、1mm以上である、
<8>に記載の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、金属オキシ水酸化物の新規な製造方法が提供される。この製造方法によれば、金属オキシ水酸化物粒子の凝集体を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施例1において得られたオキシ水酸化マンガン粒子の凝集体のSEM像である。
左パネルは、実施例1におけるオキシ水酸化マンガンの生成率を示すグラフである。右パネルは、実施例1における結晶相分率を示すグラフである。
実施例2において得られたオキシ水酸化マンガン粒子の凝集体のSEM像である。
実施例2において得られたオキシ水酸化マンガン粒子の凝集体のSEM像である。
実施例2における結晶相を示すXRDスペクトルである。
実施例2における結晶相を示すXRDスペクトルである。
実施例2における細孔径分布を表すグラフである。
実施例3でフィルタとして使用したオキシ水酸化マンガン粒子の凝集体の外観を示す写真である。パネルaは、濾過に使用する前の凝集体である。パネルbは、濾過に使用した後、Li
2
CO
3
を捕捉した凝集体である。パネルcは、Li
2
CO
3
を捕捉した状態で、600℃にて2時間加熱した凝集体である。
実施例3でフィルタとして使用したオキシ水酸化マンガン粒子の凝集体のSEM像である。パネルaは、凝集体の厚み方向の断面である。パネルbは、Li
2
CO
3
を捕捉した状態で加熱した後の凝集体表面である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明するが、本発明は、下記の各実施形態に限定されず、請求項に示した範囲で種々の変更を施してよい。異なる実施形態に記載されている技術的手段を組合せた実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0010】
本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
他の特許を見る