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公開番号
2025069482
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-01
出願番号
2022050865
出願日
2022-03-25
発明の名称
特発性肺線維症の治療または予防剤
出願人
国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
,
国立大学法人大阪大学
,
国立研究開発法人理化学研究所
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
45/00 20060101AFI20250423BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】 特発性肺線維症の治療または予防剤を提供すること。
【解決手段】 ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、またはFLT3阻害剤を含む、特発性肺線維症(IPF)の治療または予防剤。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、またはFLT3阻害剤を含む、特発性肺線維症(IPF)の治療または予防剤。
続きを表示(約 980 文字)
【請求項2】
前記治療または予防剤が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤のうち、少なくとも2以上の阻害剤としての機能を有する、請求項1に記載の治療または予防剤。
【請求項3】
前記治療または予防剤が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤としての機能を有する、請求項1または2に記載の治療または予防剤。
【請求項4】
ポナチニブを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の治療または予防剤。
【請求項5】
特発性肺線維症(IPF)を治療または予防するための、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、またはFLT3阻害剤を含む組成物。
【請求項6】
前記組成物が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤のうち、少なくとも2以上の阻害剤としての機能を有する薬剤を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤としての機能を有する薬剤を含む、請求項5または6に記載の組成物。
【請求項8】
ポナチニブを含む、請求項5~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
特発性肺線維症(IPF)の1または複数の診療情報に関連する分子によって構成されるネットワークにおけるハブ分子、またはその検出剤を含む、特発性肺線維症(IPF)のマーカーまたは診断剤。
【請求項10】
前記分子が、ANXA7、ITIH1、ITIH2、ITIH3、ITIH4、ITIH5、ITIH6、MRPS17、AGN、SRI、ALOX12、PEF1、PNP、FHL1、PCMT1、PIP4P2、HEBP2、CAPN1、PLXDC2、PTPN6、LYN、TAOK3、RAN、CNP、およびMIFからなる群から選択される1または複数の分子である、請求項9に記載のマーカーまたは診断剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、特発性肺線維症の治療または予防剤、それを利用した特発性肺線維症に罹患した患者またはそのおそれがある患者を治療または予防するための方法、および特発性肺線維症のマーカーまたは診断剤に関する。より詳しくは、本開示は、診療情報をもとに疾患に関連する分子ネットワークを構築し、この分子ネットワークを利用して、目的の治療剤や診断剤を見出す技術に関する。
続きを表示(約 4,500 文字)
【背景技術】
【0002】
現在の創薬においては、臨床試験第2相におけるPOC(Proof of concept)取得の失敗率が高いことが知られている。特発性肺線維症は深刻な疾患であるが、有効性の高い医薬品はまだ提供されていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示では、創薬標的探索の対象疾患患者の診療情報や、診療情報と紐づけられたオミックスデータを用いることで、患者層別化による創薬標的探索を行い、その結果に基づき、特発性肺線維症等の目的の疾患に対する治療剤やそのマーカーを提供する。
【0004】
したがって、本開示は以下を提供する。
(項目1)
ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、またはFLT3阻害剤を含む、特発性肺線維症(IPF)の治療または予防剤。
(項目2)
前記治療または予防剤が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤のうち、少なくとも2以上の阻害剤としての機能を有する、上記項目に記載の治療または予防剤。
(項目3)
前記治療または予防剤が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤としての機能を有する、上記項目のいずれか一項に記載の治療または予防剤。
(項目4)
ポナチニブを含む、上記項目のいずれか一項に記載の治療または予防剤。
(項目a1)
特発性肺線維症(IPF)を治療または予防するための、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、またはFLT3阻害剤を含む組成物。
(項目a2)
前記組成物が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤のうち、少なくとも2以上の阻害剤としての機能を有する薬剤を含む、上記項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目a3)
前記組成物が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤としての機能を有する薬剤を含む、上記項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目a4)
ポナチニブを含む、上記項目のいずれか一項に記載の組成物。
(項目b1)
特発性肺線維症に罹患した患者またはそのおそれがある患者を治療または予防するための方法であって、治療または予防有効量のABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、またはFLT3阻害剤を該対象に投与する工程を含む、方法。
(項目b2)
前記投与する工程が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤のうち、少なくとも2以上の阻害剤としての機能を有する薬剤を投与することを特徴とする、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目b3)
前記投与する工程が、ABL阻害剤、RET阻害剤、SRCファミリー阻害剤、ERK1/2リン酸化阻害剤、およびFLT3阻害剤としての機能を有する薬剤を投与することを特徴とする、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目b4)
前記投与する工程が、ポナチニブを投与することを特徴とする、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目A1)
特発性肺線維症(IPF)の1または複数の診療情報に関連する分子によって構成されるネットワークにおけるハブ分子、またはその検出剤を含む、特発性肺線維症(IPF)のマーカーまたは診断剤。
(項目A2)
前記分子が、ANXA7、ITIH1、ITIH2、ITIH3、ITIH4、ITIH5、ITIH6、MRPS17、AGN、SRI、ALOX12、PEF1、PNP、FHL1、PCMT1、PIP4P2、HEBP2、CAPN1、PLXDC2、PTPN6、LYN、TAOK3、RAN、CNP、およびMIFからなる群から選択される1または複数の分子である、上記項目のいずれか一項に記載のマーカーまたは診断剤。
(項目A3)
前記分子が、ANXA7、ITIH1、ITIH2、ITIH3、ITIH4、ITIH5、ITIH6、MRPS17、SRI、ALOX12、PEF1、PTPN6、LYN、RAN、およびMIFからなる群から選択される、上記項目のいずれか一項に記載のマーカーまたは診断剤。
(項目A4)
前記分子が、LYN、PTPN6、MIF、及びRANからなる群から選択される、上記項目のいずれか一項に記載のマーカーまたは診断剤。
(項目A5)
特発性肺線維症(IPF)の複数の診療情報に関連する分子、またはその検出剤を含む、上記項目のいずれか一項に記載のマーカーまたは診断剤。
(項目A6)
前記分子が、ANXA7、ITIH1、ITIH2、ITIH3、ITIH4、ITIH5、ITIH6、MRPS17、AGN、SRI、ALOX12、PEF1からなる群から選択される1または複数の分子である、上記項目のいずれか一項に記載のマーカーまたは診断剤。
(項目A7)
前記診療情報が、IPFの特徴的な読影所見、診察記録、および/または血液検査値を含む、上記項目のいずれか一項に記載のマーカーまたは診断剤。
(項目A8)
特発性肺線維症(IPF)の複数の診療情報に関連する分子の発現を制御する分子、またはその検出剤を含む、特発性肺線維症(IPF)のマーカーまたは診断剤。
(項目A9)
前記分子が、ESR1、CCDN1、NOS2、CCR2、PRKAA1、MKNK1、及びMMP14からなる群から選択される1または複数の分子である、上記項目のいずれか一項に記載のマーカーまたは診断剤。
(項目B1)
特発性肺線維症(IPF)の1または複数の診療情報に関連する分子によって構成されるネットワークにおけるハブ分子の調節剤または阻害剤を含む、IPFの治療または予防剤。
(項目B2)
前記分子が、ANXA7、ITIH1、ITIH2、ITIH3、ITIH4、ITIH5、ITIH6、MRPS17、AGN、SRI、ALOX12、PEF1、PNP、FHL1、PCMT1、PIP4P2、HEBP2、CAPN1、PLXDC2、PTPN6、LYN、TAOK3、RAN、CNP、およびMIFからなる群から選択される1または複数の分子である、上記項目のいずれか一項に記載の治療または予防剤。
(項目B3)
前記分子が、ANXA7、ITIH1、ITIH2、ITIH3、ITIH4、ITIH5、ITIH6、MRPS17、SRI、ALOX12、PEF1、PTPN6、LYN、RAN、およびMIFからなる群から選択される、上記項目のいずれか一項に記載の治療または予防剤。
(項目B4)
【0005】
本開示において、上記の1つまたは複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得ることが意図される。なお、本開示のさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
【0006】
なお、上記した以外の本開示の特徴及び顕著な作用・効果は、以下の発明の実施形態の項及び図面を参照することで、当業者にとって明確となる。
【発明の効果】
【0007】
本開示により、ヒトのデータを用いてデータ駆動的に創薬標的探索をすることが可能となる。これにより、疾患発症メカニズムなどが分子レベルで十分に理解されていない特発性肺線維症等の難病について有望な創薬標的を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1Aは、本開示の一実施形態における診療情報および血清サンプル収集のフローチャートである。
図1Bは、本開示の一実施形態における診療情報の構造化プロセスを示す模式図である。
図2Aは、本開示の一実施形態に係るコホートデータ構造図である。
図2Bは、本開示の一実施形態に係る解析ワークフローの概念図である。
図2Cは、本開示の一実施形態に係るsubset bindingの概念図である。
図3は、本開示の一実施形態において、解析によって見出されたタンパク質のTargetMineによるタンパク質相互作用(PPI)とハブ分子を示す模式図である。
図4は、本開示の一実施形態において、IPAによるコア分子が構成するネットワークを示す模式図である。7つのコア分子のすべてが乗っているネットワーク(Carbohydrate Metabolism、Small Molecule Biochemistry、Cellular Assembly and Organization)を見出した。
図5は、本開示の一実施形態において、コア分子の上流制御因子解析に基づくponatinibによる制御関係ネットワークを示す模式図である。
図6は、本開示の一実施形態において、主要なタンパク質の病変部における発現を確認した結果を示す写真である(免疫染色、独立コホート)。
図7Aは、SB431542によるEMT阻害作用を示すグラフである。
図7Bは、ポナチニブによるEMT阻害作用を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を最良の形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【0010】
以下に本明細書において特に使用される用語の定義および/または基本的技術内容を適宜説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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